コンサル一年目が学ぶこと

PREPの型に従う

  • 結論から話す方法論としては、PREP法というものがあります。まずこの原則を理解しましょう。
  • PREPとは、次の用語の頭文字を並べたものです。
    Point=結論
    Reason=理由づけ
    Example=具体例
    Point=結論の繰り返しで締める
  • これを、繰り返し意識して、できるようにします。

 

  • 外資コンサルティング会社は、なにかと標語が多く、それが新人の行動の指針になっていることがあります。
  • Talk Straight (トーク・ストレート)」もそのひとつで、これは、端的に喋る、簡潔に喋る、という意味と、率直に喋る、という意味が合わさったものだと理解していただければいいでしょう。
  • 言い換えれば、変な駆け引きをせず、言い訳をせず、言われたことにきちんとストレートに答えること。 相手の信頼を得るために非常に大事なこととして、いまも常に心がけています。

 

  • 全員が納得のいくローコンテクストなルールや基準だけを掲げて、論理と数字でコミュニケーションをする。さらには、先に述べた、トーク・ストレート、端的に率直に話すことも有効でしょう。 すでに日本国内でも、多国籍企業のようなコミュニケーションが必要とされる時代がきているのです。
  • 社員全員が同じバックグラウンドをもっているという前提は、一般のドメスティックな職場でも、もはや通用しない。
  • 全員が納得のいくローコンテクストなルールや基準だけを掲げて、論理と数字でコミュニケーションをする。
  • トーク・ストレートで端的に率直に、結論から話す。

 

  • 求められていないことに時間を使っても、クライアントからも上司からも評価はされないのです。
  • まずは、相手が何を期待しているのかを正確に把握する。
  • 相手が期待する中身がわかったら、それを絶対に外さない。 そして、相手の期待値以上の成果を出す。 常に出し続ける
  • コンサルタントというのは、基本的にはサービス業です。 その基本は、相手のニーズを聞いて、それに応えていくことにあります。 ですから、 クライアントが何を求めているのかを把握することが、まず、何よりも大事です。
  • そして、求められている中身がわかったら、次は、そのレベルにおいて、何がなんでも、相手の期待以上の成果を出す。 これが、ビジネスのすべてです。

 

  • 部下が上司から仕事を受けるときに確認すべきポイントは、次の4つです。
    ①その仕事の背景や目的
    ②具体的な仕事の成果イメージ
    ③クオリティ
    ④優先順位・緊急度

 

相手が求めるクオリティ (期待値)を、質問によって推し量る

  • 「クオリティ」は、期待値にもっとも関係してくる部分です。
  • 相手は、どのくらいのクオリティのものを求めているのか?
  • 先ほどのコミュニケーションでは、それぞれの点について、資料1枚と言っています。資料1枚というのは、本当にざっくりとした概要を伝えるといったレベルです。ここで上司が、 「いや、それぞれ3、4枚にはなるんじゃないか」と答えたとしたら、ざっくりと言いながらも、それなりに細部までしっかり調べてくることを期待していることがわかります。
  • 項目数を尋ねてみるのもいいでしょう。 4つでいいのか、それとも10項目にわたって、詳細に調べるのか。それによって、相手が求めるレベルがわかります。さらに、資料の作成目的によっても、レベル感は推し量られます。 顧客に提出する資料などに盛り込むような正確さが要求されるものなのか、それとも社内会議のための資料なのか、はたまた、上司の頭の中に参考としてインプットするためのものなのか。それぞれで達成すべきクオリティのレベルは違います。
  • スピード感についても、時間をかけても100%正確につくるべきものなのか、それとも、明日の会議で使うから期限のほうが大事なのか、そこからも期待されるレベル感がわかります。
  • 3日の100点を求めているのか、 3時間の60点を求めているのか。事前にしっかり確認しなければ、上司の期待を満たすことはできません。
  • そうして期待値を把握したうえで、その期待以上の成果物をもっていくのです。期限を優先している場合は、当然何があっても、時間厳守です。

 

  • 指示を受ける側も、出す側も次の4つのポイントを明確にする。
    ①その仕事の背景や目的
    ②具体的な仕事の成果イメージ
    ③クオリティ
    ④優先順位・緊急度

 

  • 議事録とは、
    1 決定事項、確認事項を書き、関係者に確認し、決定するためのもの
    2 決定事項を書いて、後日のための証拠に残すためのもの
  • 決まったこと、確認したいことを、簡潔に書いて、関係者に流し、間違いがないか確認してもらって、 決定とする。これが議事録の役割なのです。
  • 大事なのは、 決定事項のほかに、決まらなかったこと、次までにやっておくべきことを書くこと
  • 次に、議事録で必ず盛り込むべき項目を挙げましょう。
    日時
    場所
    参加者
    本日のアジェンダ (論点・議題)
  • 以上は当たり前ですね。 重要なのは、次の4つです。
    ・決まったこと
    ・決まらなかったこと(次に持ち越したこと)
    ・確認が必要なこと
    ・次回に向けてのTODO (誰がいつまでに)
  • この4つが、簡潔に、クリアーに、整理されて書かれていたら完璧です。議事録を書くとき、まずこの項目を見出しとして最初に設定してしまってください。あとは、その見出しの下に、箇条書きで、中身を埋めていきます。

 

時間をかけずに、まずは大枠の方向性を決める

  • ひとつは、時間の問題です。
  • 実は、0点から9点まで完成させるのにかかった時間と、90点から99点にいたるのにかかる時間は同じだと言われています。 そして、99点から100点にするには、さらに同じだけの時間がかかる。徐々に、時間をかけても精度が上がらなくなっていくのです。これは、ベル研究所のトム・カーギルが提唱し、 99点から100点にするのは、0点から90点にするのと同じだけの労力が必要になるという意味で 「90対99の法則」といわれています。
  • ですから、90点のところで止めておく。もしくは60点くらいでもOKとする。
  • 60点じゃ使いものにならないのではないか?とお思いかもしれません。もちろん、最終の成果物が60点では困ります。しかし、大枠の方向性を決めるには60点で十分なのです。

 

  • 時間をかけて完璧なものを目指すよりも、多少汚くてもかまわないので、とにかく早くつくる。

チームの一員の責務として、リスクは早めに開示する

  • ふたつ目は、リスクコントロールの観点です。 締め切りギリギリになって、方向性が間違っていた、いままでのやり方がだめだったということになったら、 すべてやり直しになってしまいます。
  • 方向性が違っても、早い段階なら、みんなの力で方向修正できますが、プロジェクト終了間際になって間違っていたら、たいへんなことになります。 ですから、早めに方向性を出して、当たりをつけたほうがいいのです。その当たりをつけるということが、“Quick and Dirty"の仕事術です。
  • "Quick and Dirty“ で早くラフを出し、PDCAのサイクルを高速で回していく。
  • 先ほどの体験からリスクコントロールを学んだという牧田さんは、次のように言っています。
  • 「あなたがたった一人で仕事をするなら、完璧を求めてもいいかもしれない。そのリスクはあなたが背負うのだから。ただ、多くの人はチームで仕事をします。上司や同僚がいます。チームの一員としての責務は、リスクを一人でかかえ込まないこと。そのために、リスクは早めに開示することが、相手に対する思いやりなのです」