世界を変えた6つの飲み物

世界を変えた6つの飲み物 - ビール、ワイン、蒸留酒、コーヒー、紅茶、コーラが語るもうひとつの歴史

世界を変えた6つの飲み物 - ビール、ワイン、蒸留酒、コーヒー、紅茶、コーラが語るもうひとつの歴史

 
  • ビールの長期保存は難しく、完全発酵には一週間かかったので、ほとんどのビールはそれよりもかなり早い時期に、まだ発酵中の段階で飲まれていたと思われる。そうしたビールは、現在のものと比較するとアルコール度数は低いが、酵母が豊富に浮遊しており、したがって酵母に含まれるタンパク質とビタミン類もかなり多かったはずだ。生活様式が狩猟型から農耕型に移ったことで、特にビタミンBの一般的な摂取源である肉類の消費は減少したが、ビールがその不足分を補う働きをしたのだろう。
  • ビールは水を沸かして作ったため、たとえ小さな集落であっても、人間の排泄物ですぐに汚染されてしまう生水より安全な飲み物だった。汚染された水と病気との関係性が理解されるのは近代になってからだが、人類は早い時期に、素性の知れない水を警戒し、可能な限り人間の居住地から離れたきれいな川の水を飲むことを覚えている。つまり、ビールは農耕の導入による食べものの質の低下を補う、安全な飲み物として、集落の人々の滋養となったのである。
  • ピラミッド建築に携わった労働者の賃金はビールだったと、彼らが食事と睡眠を取ったとされる近くの街で発見された資料に書かれている。・・・メンカフラー王のピラミッドの建築に従事した労働者のあるグループは、自らを「メンカフラーの酔っぱらい」と称したそうだが、それもうなずける。以前は大勢の奴隷を使ってピラミッドを建てたと考えられていたが、建築労働者への支払いの記録によれば、作業をしたのは国家に雇われた者たちだったようだ。また、ピラミッドは洪水で畑が水没した時期に農夫たちが建てたとする説もある。国家が穀物を貢ぎ物として集め、労働の対価として再分配した。つまり、ピラミッド建築の仕事は、古代エジプトの人々の心に国民としての連帯感を植えつけ、国家の富と力を実証し、税制度を正当化する役割を果たしたのである。
  • かつてない規模での国家および帝国の誕生が、この流れをあと押しした。国境の数が減り、通過するたびに支払う税金と通行料が少なくなり、ワインの長距離輸送にかかるコストが減った、というわけだ。
  • 富裕層の人々にとって、最上級のワインの銘柄の知識は、一般人との違いを示すために欠かせなかった。それは高級ワインを買う金銭的余裕と、銘柄について学ぶ時間的余裕があることの証だったのである。
  • ワインを蒸留すると、かなり強い酒ができる。アルコールの沸点(78度C)が、水のそれ(100度C)よりも低いからだ。ワインをゆっくりと加熱すると、液体が沸騰を始める前に、表面から蒸気が上がる。アルコールの沸点は低いため、この蒸気はもとの液体よりもアルコールの割合が多く、水分が少ない。この蒸気を取り出し、再び凝結させると、ワインよりもはるかにアルコール濃度の高い液体ができるというわけだ。ただし、この液体は純粋なアルコールからはほど遠い。100度Cより低い温度でも,ある程度の水分や、そのほかの不純物が蒸発するからだ。しかし、蒸留を繰り返すことでアルコール濃度をさらに高めることは可能で、この過程を精留という。
  • 蒸留の知識は、アラビア人学者が守り、そして発展させた数ある古代の叡智の一つだった。こうした古代の叡智がアラビア語からラテン語に翻訳され、西ヨーロッパの人々の学問の精神に再び火をつける役割をはたしたのである。ある種の蒸留器を指すalembic (アレンビック)という単語には古代ギリシア人の知識とアラビア人の革新性の両方が現われている。この単語はアラビア語のal-ambiq (アル=アンビク)から来ているが、語源は蒸留用の特殊な形のつぼを指すギリシア語の(アンビックス)だからである。同様に、今日のalcohol (アルコール)という単語は、蒸留酒の起源がアラビアの錬金術師の実験室にあることを表している。
  • 蒸留したワインは火がつくため、「燃える水」を意味する「アックア・アールデーンス(aqua ardens)」という名で呼ばれた。もちろん、"燃える"とは、蒸留したワインを飲み込んだあとで喉に起きる不快な感覚のことでもあった。だが、アックア・アールデーンスを少量飲んだ人々は、最初の不快感ー香草でごまかすこともあったーなど、その後すぐに訪れる高揚感と幸福感に比べればなんでもないことに気づく。ワインが薬として広く利用されているのだから、濃縮・精製したワインならば、当然、さらに強力な治癒効果が期待できると人々は考えたのである。一三世紀後半、大学と医学校がヨーロッパ中に数多く設立されるなか、蒸留したワインは数々のラテン語の医学専門書で「アックア・ヴイータ(aqua vitae)」ー”命の水”と呼ばれ、奇跡的な力を持つ新たな薬として称賛された。 

 

  • 一五世紀に入り、蒸留の知識が普及するにつれて、アックア・ヴィータは薬から楽しむための飲み物へと変わり始める。この変化をあと押ししたのが、ヨハネス·グーテンベルクが1430年代に発明した印刷という新たな技術だった(何世紀か前に、中国ではすでに同様の技術が生まれていたが、少なくともヨーロッパ人にとっては目新しかった)。
  • 大半の人々にとって、アックア・ヴィータの魅力は、あると噂される医学的効果ではなく、短時間で簡単に酔わせてくれるところだった。

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  • 宗教的な理由もあり、ヨーロッパでは古代ローマ時代以来、大量の奴隷を使うことはなかった。原則として、キリスト教徒が同じキリスト教徒を奴隷にすることは禁じられていたからである。しかし、アフリカとの奴隷貿易に対する神学上の反対意見については、彼らは聞こえないふりをしたか、あるいは怪しげな論拠を次々に挙げることで、批判をかわした。まず、ヨーロッパ人は奴隷を買い、キリスト教徒に改宗させることで、アフリカの黒人をイスラム教の誤った教義から救出するのだ、という主張がなされた。続いて別の論が登場する。神学者のなかに、アフリカの黒人は完全な人間とは言えず、キリスト教徒になる資格がないのだから、奴隷にしてもいい、と主張する者が現われたのである。また、アフリカの黒人はノアの息子「ハムの子供」であり、彼らを奴隷にすることは聖書が認めている、と唱える者もいた(聖書に、ノアがハムの息子カナンに対して「カナンは呪われよ。奴隷の奴隷となり、兄たちに仕えよ」と言う一節がある)。少なくとも当初は、こうした狡猾な論理が社会的に広く受け入れられていたわけではなかったが、大西洋上の島々は本土から遠く離れていたため、奴隷の強制労働の事実が人々の耳に入らないよう、うまく隠しておくことができたのである。1500年までに、奴隷の導入によりマデイラ諸島はいくつかの圧搾機と2000人の奴隷を備えた、世界最大の砂糖の輸出地になっていた。
  • こうした探検を計画し、資金を出したのがポルトガルエンリケ王子で、またの名をエンリケ航海王子といった。エンリケ王子自身は一生のほとんどをポルトガル国内ですごしており、海外に出たのは三度しかなく、しかも行き先は北アフリカだった(三回とも軍事遠征で、毎回エンリケは指揮官としての名声を一度失っては回復している)が、サグレスの「王子の村」から、ポルトガルの野心的な探検航海を陰で操った。エンリケ王子は探検航海に資金を提供し、受け取った報告書と観察結果と地図をつき合わせては、計画を練った。王子はまた、探検隊の船長に対して,羅針盤や三角法、そして蒸留と同じくアラビア人によって西ヨーロッパにもたらされた天文観測儀のアストロラーベなど、新しい技術を航海に取り入れることも奨励した。ポルトガルやスペインなど、当時のヨーロッパの探検家の最大の目的は、香辛料交易におけるアラビアの独占状態に割って入るために、東インド諸島に到達する新たな海路を見つけることだった。だが、皮肉なことに、彼らの成功はアラビア人がもたらした技術に負うところが少なくなかったのである。
  • ビールを蒸留することで、彼らにも自分たちの土地の材料で強いアルコール飲料を作ることが可能になったのである。アックア·ヴィータを意味するゲール語「ウシュク・ペーハー」は「ウイスキー」の語源である。この新しい飲み物はすぐにアイルランド人の生活様式の一部になった。ある年代記編者は、アイルランドの首長の息子リチャード·マクラグネイルの1405年の死について記し、死んだのは「命の水を飲みすぎたあとのことだった。リチャードにとっては死の水だったのである」と書いている。ほかのヨーロッパ諸国では、アックア·ヴィータは「燃やしたワイン」と呼ばれ、ドイツ語では「ブラントヴァイン(branntwein)/英語では「ブランデーワイン(brandywine)」 またはたんに「ブランデー」と翻訳された。人々は家庭でワインを蒸留し、祭日に売り出すようになる。この慣習が広まり、さまざまな問題が起きたために、ドイツの都市ニュルンベルクでは1496年にこれを厳しく禁じている。同地のある医師はこう書いている。「現在、だれもがアックア・ヴィータを習慣的に飲んでいる。紳士的に振る舞いたいのなら、自分の飲める量を知り、それぞれの許容量に応じた飲み方ができねばならない」
  • アフリカの奴隷商人が奴隷との交換品としてヨーロッパ人から受け取ったのは、布地、貝殻、金属製の器、水差し、銅板など多岐にわたるが、なかでも一番欲しがったのは強いアルコール飲料だった。アフリカではさまざまな地域で、ヤシ酒、はちみつ酒、いろいろな種類のビールなど、古代から存在するアルコール類が飲まれていたのだが、ヨーロッパからやってくるアルコールは、ある商人によると、アフリカ中の「どこでも人気の」品で、イスラム教地域の人々でさえこれを求めた
  •  ラム酒は船乗りたちのあいだでも人気を博し、1655年、カリブ諸島の英国海軍の船では、ビールに代わってラム酒の支給を始めている。誕生から100年も経たないうちに、ラムは長い航海中の海軍のお気に入りの飲み物になったのである。だが、傷みやすく、アルコールの弱いビールをガロン単位で支給することをやめ、強いラム酒を半パイントずつ配るようになったことで、当然ながら船内の規律と業務の能率に問題が生じた。エドワード・バーノン提督が、ラム酒を11パイントの水と混ぜて支給するようにという命令を出したのも、そんな理由からだった。ラムを水で薄めても、全体のアルコール量は変わらず、おかげで水兵たちは船に搭載されたまずい水をそれまでよりは飲めるようになった。パーノンはさらに、もっと飲みやすくするために、ラム酒と水を混ぜたものに砂糖とライムの果汁を加えさせた。この原始的なカクテルは、バーノンに敬意を表して、彼の名前で呼ばれるようになる。バーノンは、グログラムという絹と毛の混紡の粗布をゴムで補強した防水性の外套を身につけていたため、「オールド・グログラム」というあだ名で呼ばれていた。こうして、バーノンの発明したこの新しい飲み物はグロッグとして知られるようになったのである。
  • ビールからグロッグの支給への変更は、一八世紀、イギリスの海上支配権の確立に目に見えないところで貢献した。当時の水兵の主な死因の一つは壊血病という、ビタミンC不足で起きる消耗性疾患だった。最も効果的な予防法は、18世紀中に何度も発見されては忘れられてきたのだが、レモンかライムの果汁を定期的に摂取することだった。そこで、グロッグにレモンかライムの果汁を加えることが1795年に規則で定められ、おかげで壊血病の発症数が劇的に減少したのである。
  • ビールにはビタミンCが含まれていないため、ビールからグロッグに切り替えたことで、イギリスの水兵は一般に、他国の水兵と比べてはるかに健康になったというわけだ。その逆の例がフランス海軍だった。フランス海軍で一般的に支給された飲み物はビールではなく、ワイン四分の三リットル(現代のワイン·ボトル1本分)だった。長い航海の際には、これの代わりに、ブランデー16分の3リットルが支給された。ワインには少量のビタミンCが含まれるが、ブランデーにはないた
    め、フランス海軍の壊血病に対する耐性が低下するという、イギリス海軍とは逆の結果が生じたのである。ある海軍医によれば、イギリス海軍壊血病に対するユニークな予防法は、彼らの業務遂行能力を2倍にし、それが1805年のトラファルガーの海戦でのフランス・スペイン連合艦隊の撃破に大いに寄与したという(ちなみに、イギリスの水兵を馬鹿にする呼称「ライミー」も、この飲み物に由来する)。
  • ただしこれらはすべて、ラム酒の発明時から見れば、はるか未来に起きる出来事である。ラム酒の重要性はまず、通貨として使われたことにあった。通貨代わりになることで、蒸留酒と奴隷と砂糖という"三角形"が完成したからだ。ラム酒と交換で奴隷を買い、奴隷を使って砂糖を作り、それでまた奴隷を買うーこれが延々と繰り返されたのである。フランスの交易商 ジャン・バルボットは、1679年にアフリカ西岸を訪れた際に次のように書いている。「大きな変化に気がついた。わたしはフランスのブランデーをいつも大量に海外に持っていったのだが、最近はほとんど需要がなかった。アフリカ西岸では蒸留酒ラム酒が大量に売買されていたのである」。
  • 一般に地元で生産および消費されるビールとも、特定の地域で生産および交易されることの多いワインとも違い、ラム酒は世界中の物質と人間と技術が集結した結果であり、いくつかの歴史的影響力が合わさって生まれたものだった。ポリネシアで生まれた砂糖がアラビア人によってヨーロッパに紹介され、コロンブスがそれを南北アメリカ大陸にもたらし、アフリカ人奴隷がこれを栽培した。砂糖生産の廃棄物を蒸留して作るラム酒は、新世界のヨーロッパ入植者とその奴隷たちによって消費された。ラム酒は探検の時代におけるヨーロッパ人の野心と冒険心の産物だが、その一方で、彼らが長らく直視を避けていた奴隷貿易という残酷な行為なしには、おそらく存在しなかっただろう。ラム酒は、人類史上初めて世界化が起きた時代の大勝利と迫害を体現する飲み物なのである。
  • アラビアの独占状態を最初に切り崩したのはオランダ人だった。オランダはポルトガルに代わり、十七世紀を通じて東インド諸島を支配し、その過程で香辛料の交易を牛耳り、短期間ではあったが、当時、世界一の商業国だった。オランダの船乗りたちはアラビアのコーヒーの木の切り枝を盗んでアムステルダムに持ち帰り、温室栽培に成功する。1690年代、オランダ東インド会社がコーヒー・プランテーションを植民地だった現在のインドネシア・ジャワ島のバタビア(今日の
  • ジャカルタ)に作る。それから数年のうちに、ジャワ・コーヒーがジャワ島からロッテルダムに直接出荷されるようになり、オランダがコーヒー市場を掌握した。専門家に言わせれば、アラビアのコーヒーのほうが香りでは優っていたようだが、値段ではジャワ産と勝負にならなかったのである。
  • 次に割って入ったのはフランスだった。オランダは、コーヒーの木が砂糖の生産に不可欠な気象条件があれば栽培できることを実証してくれた。つまり、コーヒーは東インド諸島だけでなく、西インド諸島でも生育できることがわかったのである。フランス領だった西インド諸島にコーヒーを持ち込んだのは、当時マルティニーク島に駐屯していたフランス海軍士官ガブリエル・マテュー・ド・クリューである。一七二三年にパリを訪れた際、ド・クリューはコーヒーの木の切り枝を手に入れてマルティニーク島に持ち帰るという、私的な計画を実行する。
  • 茶にはまた、もっと明白な形の経済的効果もあった。七世紀、中国の茶交易の規模と量が大きくなるにつれて、福建省の茶商人たちが扱う金額も増した。そこで、商人たちは紙幣を考案し、これを初めて使用した。さらには茶自体も塊の形で通貨として使い始める。軽量かつコンパクトで富を蓄えておけるうえ、必要なときには飲むこともできるなど、茶は通貨として理想的だった。しかも、紙幣には首都から離れるにしたがって価値が下がるという難点があったが、茶は逆に、地方に行くほど価値が上がったため、重宝されたのである。茶の塊、つまり
    磚茶(たんちゃ)は近代まで中央アジアの一部の地域で通貨代わりとして用いられていた。
  • ヨーロッパ人の東インド諸島に関する報告書に茶の記述が現われるのは、1550年代になってからのことである。ただし、最初期の交易業者に、茶をヨーロッパまで出荷するという考えはなかった。ポルトガルの船乗りがほんの少しだけ個人的にリスボンに持ち込んだことはあったかもしれないが、商用としては、1610年のオランダ船の少量の積み荷が最初だった。茶はヨーロッパでは目新しい商品で、その後、オランダから1630年代にフランス、1650年代にはイギリスに伝わる。最初に輸入されたのは、中国人が好む緑茶だった。紅茶ー摘んだばかりの緑の茶葉を一晩寝かせて酸化させて作るーの登場は明朝になってからで その起源はよくわかっていない。その後中国人のなかに、外国人には紅茶を飲ませておけばよいという考えが生まれ、紅茶の輸出が始まるのだが、それがついにはヨーロッパへの最大の輸出品になる。もっとも、茶の出所はヨーロッパ人には見,当もつかず、緑茶と紅茶はまったく別の品種の木から採れるのだろう、と誤解
    されていた。
  • 18世紀の初め、イギリスで茶を飲むものは誰もいなかったが、同世紀の終わりには、それこそ誰もが茶を飲んでいた。誇張ではない。1699年におよそ六トンだった公式の輸入量は、およそ一世紀後には1万1000トンに増え、18世紀末の茶1ポンド(約450グラム)の値段は、同世紀初めのそれと比べて12分の1に下がっていた。さらに言うと、1784年に茶の課税率が一気に引き下げられるまで、18世紀を通じて、おそらくは正式な輸入量とほぼ同量の茶が密輸されていたに違いない。また、茶に混ぜ物をする習慣が普及したことも、消費が増えた理由の一つだった。当時は、茶葉に灰、ヤナギの葉、木くず、花などを加えて全体のかさを増すのが普通で、もっと怪しげな物ーある記録によれば、羊の糞さえ入れたというーを足すこともあり、しばしば化学染料で着色してごまかした。このように、葉からカップに至るまでのほぼ全段階で混ぜ物がなされたので、消費量のほうが輸入量よりはるかに多いという事態が生じたのである。そのうちに、紅茶の人気が緑茶のそれを上回る。その理由は、紅茶のほうが長い航海中に傷みにくかったことと、混ぜ物による副作用にも関係があった。緑茶もどきを作るのに使われた化学物質の多くは毒性で、紅茶のほうが、たとえ混ぜ物をしたとしても、安全だったからだ。こうして、緑茶ほど口当たりがよくなく、苦みの強い紅茶が人気になるにつれて、飲みやすくするために砂糖と牛乳を加える習慣が普及したのである。

ティーポットが作る政策

  • イギリスに茶を供給した組織、イギリス東インド会社の政治的影響力は巨大だった。最盛期、この会社の収入はイギリス政府の歳入を上回り、統治した人間の数は政府のそれをはるかにしのぎ、輸入した茶の関税として納めた金額は、政府の歳入の10パーセントを占めていた。だからこそ東インド会社は、当時の世界最強国の政策に対して、直接的および間接的な影響力を手にすることができたのである。会社は国の上層部にたくさんの強いコネクションを持ち、社の役員たちは金を使って造作なく議会に入り込んだ。東インド会社の擁護者たちはときに、西インド諸島の利益を保持するために政治家たちと手を組んだ。西インド諸島の砂糖の需要は、茶の消費の増大とともに増大したからである。こうして、イギリス東インド会社の政策は多くの場合、イギリス政府の政策となったのである。
  • イギリス側の悩みの種は、中国が茶の交易品としてヨーロッパの品に興味を示さないことだった。ちなみに、一八世紀の時計と時計じかけの玩具だけは唯一の例外で、こうした自動機械はヨーロッパの技術が中国のそれを明らかに上回る、数少ない分野の一つだった(もっとも、外的影響から身を守ろうとするあまり、中国人は概して変化と革新に不信感を持っていたため,この頃にはすでに、その他の多くの分野でもヨーロッパの技術が先を行っていた)。しかし、中国は次第にこうした製品にも興味をなくしたため、東インド会社は大きな問題を抱えてしまう。茶の代金を銀で支払わなければならなかったからだ。毎年、現在の価格でおよそ10億ドルに相当する大量の銀を確保するのはきわめて困難だった。しかもさらに悪いことに、銀の価格は茶のそれよりも早く上昇し社の財政は圧迫されつつあった。
  • そこで、彼らが目をつけたのがアヘンだった。少なくとも取引に応じる用意のある中国商人は、アヘンを銀と同じく価値の高い商品と見なしていたからだ。都合のいいことに、東インド会社は独占的にアヘンをインドで栽培・製造しており、一七七〇年代から、少量を密輸業者ないしは中国の悪徳交易業者に闇で売りさばいていた。会社はアヘンの製造拡大に乗り出し、茶を買うために、銀の代わりにこれを用い始める。そして、アヘンは通貨として期待どおりの働きをするまでに成長した。
  • ただし、茶と引き替えに違法の麻薬を公然と手渡しするわけにはいかない。そこで、アヘン交易をなるべく表沙汰にしないようにするため、東インド会社は手の込んだ仕組みを作り上げる。アヘンはベンガルで生産し、一年に一回、カルカッタで競売にかけたのだが、そのあとアヘンがどこに行くかについては、東インド会社は知らないふりを決め込んだ。実際には、インドに拠点地方貿易商が購入した。彼らは、名目上は独立した交易会社で、東インド会社から中国との取引を認められたことになっていた。アヘンを競り落とした地方貿易商は、広東の河口まで船で輸送し、銀と交換に伶仃島で下ろした。そして中国商人の手によって手漕ぎの船に積み替えられ、陸揚げされた。中国に直接輸出しているわけではないのだから、違法ではない、というのが地方貿易商たちの言い分だった。東インド会社もこのやり取りへのいっさいの関与を否定できた。実際、東インド会社の船はアヘンの輸送を厳重に禁止されていたのである。
  • 中国の税関職員は事情を承知していたが、中国のアヘン商人から賄賂をもらい、この企ての片棒を担いだ。当時のアメリカ商人W ・C・ハンターは、次のように述べている。「賄賂の体系が完璧にでき上がっており(外国人はいっさい関与していなかった)、ビジネスは容易かつ定期的に行われた。たとえば行政官の交代時など、一時的に障害が発生することもあった。そうすると謝礼の問題が持ち上がるのだが(中略)、そのうちに双方納得の形で話がまとまり、仲買人たちは輝くような笑顔を取り戻し、平和と免責が再びこの地を支配したのである。時折、地元の官僚が密輸業者を威嚇する布告を出し、伶仃島周辺をうろうろしている外国船は本土の港に入るか、さもなければその場を立ち去るように命じ、とりあえず水平線の向こうに行くまで、中国税関の船が外国船を追いかけることもあった。そうすれば、外国の密輸業者を追い払ったと、形ばかりの報告ができたからである。
  • この悪辣な企みは、東インド会社と、彼らとグルだった政府の人間にとっては大成功を収める。年間250包だったアヘンの中国への輸出量は、一八三〇年には1500トンに達し、茶を買うのに十分な、いや実際には十分すぎるほどの銀を稼ぎ出した。一八二八年以降、中国のアヘン輸入高は、茶の輸出のそれを上回っていたからだ。銀は中国、インド、ロンドンのあいだをぐるぐると巡った。まず、地元会社が銀をインドに持ち帰り、東インド会社がロンドン発行の取引銀行手形でこれを購入する。東インド会社はインドの統治政府だったため、こうした手形は現金と同等の価値を有していた。その後、銀はロンドンに送られて、東インド会社代理人の手に渡り、代理人はその銀を持って広東に戻り茶を買う、という流れである。たしかに中国は当時、密輸量と同量のアヘンを非合法的に生産していたが、だからといって、それでイギリス政府が巨大規模の麻薬裏取引を承認した事実を正当化することは許されないだろう。数多くの中毒者を生み、無数の人々の命を奪ったアヘンの闇売買が、イギリスへの茶の供給維持のためだけに続けられたのである。
  • 中国政府は、新たに法を制定してこの交易を止めようとしたが、効果はほとんどなかった。広東の官僚たちが完全に腐敗していたからだ。そこで一八三八年、皇帝はアヘン交易廃絶のため欽差大臣の林則徐を広東に派遣する。林が到着したときにはすでに、広東の事態はかなり深刻だった。一八三四年に東インド会社が独占権を剥奪されて以来、地元の官吏とイギリス政府の代表たちのあいだで、交易のやり方に関する激しいやり取りが続いていた。赴任後すぐに、林は中国商人とイギリス人乗者にアヘンの在庫をすべて破棄するよう命じたが、彼らはこの命令を無視する。以前にも同じような命令を無視したが、何のおとがめも受けなかったからだ。これに対して、林は部下に明治、一年分の在庫をすべて焼き払わせる。だが密輸業者はご多分にもれず、一時的になりを潜めただけで、すぐさま商売を再開した。そこで林はイギリス人、中国人を問わず、そうした業者を逮補した。その後、ふたりのイギリス人船員がけんかでひとりの中国人を殺害し、イギリス当局がその船の身柄の引き渡しを拒むと、林はすべてのイギリス人を広東から追放した。
  • この事態に、ロンドンの関係者は激怒した。かねてから東インド会社の代表をはじめとするイギリス商人はイギリス政府に対して、中国に広東以外の港も開港させてほしい、と迫っていた。建て前は、あくまでも自由貿易の利益のために、実際には、茶交易(とそれに関連するアヘン交易)の保護のために、不安定な広東の状況はなんとかしなければならない、というのが商人たちの考えだった。一方、イギリス政府はアヘン交易を公に認めたくはなかった。そこで、中国国内でアヘンが禁止されているからといって、イギリス商人の商品(つまりアヘン)を差し押さえ、破棄する権利が中国官吏にあることにはならない、という姿勢を取る。
    こうしてイギリスは、自由貿易の保護にかこつけて、中国に宣戦布告をしたのである。
  • アヘン戦争は1839年~42年と短期間のうちに、イギリスの一方的な勝利に終わった。ヨーロッパの武器の性能が中国の武器のそれをはるかに上回っていたからである。中国側にしてみれば、思いも寄らないことだった。1839年7月の最初の交戦において、イギリスはわずか2隻の戦艦で、29隻の船を要する中国を打ち破った。地上戦でも、中国の中世の武器では、最新式のマスケット銃武装したイギリス軍にまるで歯がたたなかった。1842年半ばまでにイギリス軍は香港を征圧し、主要な川の三角州地帯を押さえ、上海をはじめ、いくつかの都市を占拠する。その後、イギリスは中国と講和条約を結び、香港をイギリスに割譲し、五つの港を開港してあらゆる品の自由貿易を認めさせ、林則徐が廃棄したアヘンへの弁償を含め、イギリスへの賠償金を銀で支払うことを要求した。
  • イギリス商人にとって大勝利に終わったこの結果は、中国側にすれば屈辱にほかならなかった。無敵の超大国という神話は崩壊し、中国は丸裸にされた。頻発する仏教徒の反乱の鎮圧に失敗したことで、清朝の権威はすでに失墜していた。そのうえ今度は遠方の小さな島国に敗れ、そこの野蛮な商人と宣教師に対して開港を余儀なくされたのである。これが口火を切る格好となり、中国は一九世紀後半を通じて、制限貿易の撤廃を求める西洋の列強から次々に戦争をしかけられ、いずれも敗北し、大国の商業的目的にかなう条約を結ばされる。依然として中国の主要な輸入品だったアヘンの交易は合法化された。中国の通関事務はすべてイギリスが管理した。織物やその他工業製品が大量に流れ込んできたため、中国の職人たちは生活基盤を激しく揺さぶられた。イギリス、フランス、ドイツ、ロシア、合衆国、日本といった国々は、中国を帝国主義展開の場として、領土を分
    、政治的優越性の確保にしのぎを削った。これに対して、中国人は外国に対する嫌悪感をますます募らせることしかできず、腐敗の蔓延、経済の衰退、アヘン消費の増大により、かつての強大な文明国は崩壊していった。アメリカの独立と中国の没落はどちらも、茶がイギリスの帝国主義政策に、ひいては世界史の流れに与えた影響の名残なのである。
  • 今日、合衆国で最も多く飲まれているのは炭酸入りの清涼飲料水で、飲み物全体の消費量の30%を占めている。単一企業では、コカ・コーラ社が最大の供給者だ。地球規模でみると、コカ・コーラ社は人類全体が消費する飲み物の三パーセントを供給している。コカ・コーラは20世紀を、そして20世紀とともに起きたすべての出来事ー合衆国の台頭、共産主義に対する資本主義の勝利、グローバル化の進行ーを象徴する飲み物である。ひとによって好き嫌いはあるだろうが、その魅力の広がりはだれにも否定できないだろう。

ロサンゼルス旅行覚書

プライベートでロサンゼルスに旅行に行ったので覚書。

  • 日焼け止め、帽子、サングラスは欲しい。
  • LAXからはFlyAway(空港バス)でユニオン駅まで行くのが便利で早い。FlyAwayは乗車時に切符を買う必要なし。乗車中にFlyAwayのサイトできっぷを買うか、降車後に窓口で切符を買えばよい。
  • 電子マネーはTAPカード、10ドルくらいチャージしておけば、相場感覚がつかめるはず。これで地下鉄とバスはOK。地下鉄は2ドル、バスは1ドルくらいのイメージ。
  • オシャレじゃなくてもよい&とにかくコスパ重視ならCoral Sands Motelはオススメ。地下鉄の駅に近く、ハリウッドやグリフィス天文台、さらにワーナー・ブラザーススタジオへのアクセスがよい。隣には格安スーパーのラルフズもあり、治安も悪くない。
  • グリフィス天文台、夜は道路が封鎖されるのでタクシーかUberで行くことを推奨。帰りはバスも出ているっぽい。夜景が美しいのでぜひ。

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yamanatan.hatenablog.com

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  • ワーナー・ブラザースファンなら、スタジオツアーはマスト。雨が降っていると悲惨だが、運悪く雨に振られたらレアな体験だと割り切ろう(そうじゃないとやってられない)。スタジオの説明や、様々なドラマで使われたセットは必見。バットマンハリーポッターのファン、さらにフレンズのファンなら必ず満足できると思う。お土産コーナーも楽しすぎる(ハリーポッターの杖とか)。

https://www.wbstudiotour.com/

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  • 近くにあるThe Walt Disney Studiosはツアーのときでないと中には入れてもらえないみたい(来客用に資料館くらいは欲しい)。門と建物の写真くらいは守衛さんに頼んだら撮らせてもらえるので、ファンなら行ってもいいかもしれない。

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  • この辺りは公共交通機関ならバーバンクバスで移動することになるが、時間にルーズ&本数が少ないので、割り切ってUberを使ったほうがいいかもしれない。
  • ワーナー・ブラザースには公共交通機関を使う場合、ノースハリウッドからグリーンライン(バーバンクバス)で行くことになるが、メトロの職員にグリーンラインと言っても通じない。メトロバスの人に聞くとバーバンク(地名であることは認識していたが、バーバンクバスというものがあることは知らなかった)を連呼され、途方に暮れた。雨が降っていたこともあり、大幅に遅延したので、泣く泣くUberで行ったのは苦い思い出。だったら初めからUberで行けばよかった・・・。
  • ワーナーに朝一で行ったら午後からは定番のチャイニーズ・シアター&ウォーク・オブ・フェイム、ドルビーシアターをうろちょろしよう。Johnny Rocketsのハンバーガーは有名だが、味は普通。ポテトの量は多い。ドルビー・シアターが入っている建物からはハリウッドサインが見えることでも有名だが、僕が行ったときは曇っていて見えず。

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  • ハリウッドは意外にやることがないので(笑)、そのままグラミー博物館へ。かなりクオリティが高くて満足できると思う。閉館後は近くにあるステイプルズ・センターなどの外観を見学しよう。

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  • ゲティ美術館は午後から混み始めるので、できるだけ朝一で向かおう(僻地にあるので、早目に)。無料なのになぜか5館(僕が行ったときは4館)もあり、1館だけでもお腹いっぱいになる。さらに建物も景色も素晴らしい。行かない理由がない。美術館はどこから行ってもいいが、混雑度を考慮すると、先に西館に向かうのがベスト、その後は北館、東館、南館の順番でいいと思う。南館の1階部分は異色なので、美術鑑賞したいのであれば後回しでいいと思う(家具などがメイン)。個人的な一押しはローレンス・アルマ=タデマの「春」、見れて本当によかった。

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  • ゲティの昼食だが、平日レストランはそこまで混んでいなかったが、土日は混むらしいので予約を推奨。僕が行った平日も、ほとんどの人が予約していた。左奥の席(一番眺めがいい)は予約指定だったらしく、座れず。予約の仕方がわからないが、取れるなら取るべき。
  • 美術館巡りをしたいなら、The Broadもおすすめ。キース・ヘリングやウォーホル、村上隆など現代美術が所狭しと並んでおり、陳列もよい。特徴的な外観の建物も一見の価値あり。草間彌生の展示は人気なので、見たい場合は朝一で行くしか無い。アトランタでも感じたが、アメリカでの草間彌生人気はすごい。

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  • 木曜に訪問するなら、毎週木曜日の17時から20時のロサンゼルス現代美術館(MOCA)もオススメ(無料デーだから)。無料ガイドは、作品を見てどう感じるかをみんなで話し合うという教育的なもの。答えは作品の解説に載っているので、無理に参加する必要はない。ガイドは17:30-と18:30-の2回(無料期間)。いわゆる有名作品は少ないので、ミーハー好きには物足りないかも。
  • MOCAには姉妹美術館のThe Geffen Contemporary at MOCAもある。こちらも毎週木曜日の17時から20時は無料。
  • ついでにウォルト・ディズニー・コンサートホールも有名な近代建築なので、セットで行くことをおすすめする。

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  • ゲティからの派生オプションとしては、マリーナ・デル・レイ、ビバリーヒルズ、カウンティ美術館などが考えられる。

 

  • ディズニーは3日券がコスパ的にはベスト、ares travelがたまにディスカウントチケットを販売しているのでチェックするとよい。

 https://www.arestravel.com/

  • 無印パーク(アナハイム)とカリフォルニアパークの配分だが、ディズニーの世界観が好きなら無印を2日(ただ東京と被る)、アトラクション重視ならカリフォルニアを2日でいいと思う。
  • カリフォルニアのアトラクションの攻略だが、僕が行ったときはグリズリー・リバー・ランとシリー・シンフォニーが休業中だったので、ソアリンのFP→ラジエーター・スプリングス・レーサー(シングルライド)→インクレディ・コースター→トイ・ストーリーのFP→ソアリン→ゴールデンゼファー(風が吹くと動かなくなるので、動いていればラッキー)→グーフィーのスカイスクール(二人乗りなのでシングルでもあまり変わらない)→トイ・ストーリー→ジャンクヤード・ジャンボリー→ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(落ちるのが苦手なら止めたほうがいい)FP→アナ雪(絶対に見たほうがいい)→ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーみたいな感じで主要コンプ可能です。

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  • あとは、スキマ時間でアニメーションアカデミーに参加するのがおすすめ。30分毎なので調整しやすい。
  • ピクサーパルアラウンドの揺れる方はディズニー史上最恐の呼び声高いアトラクション、僕は固定の方ですら怖く感じたので撤退しました。
  • ジャンボ・ターキー・レッグは美味しいんだけど、ボリュームがすごすぎるので二人で分けましょう。油がたれるので注意して食べましょう(僕は服を汚しました)。
  • ワールド・オブ・カラーは面白いけど完成度まだまだかな、という感想。パイレーツのところは素材をうまく使いこなせている気がするので、今後もファンタズミック!に匹敵するコンテンツに育てて欲しいです。

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  • 一緒に行った友達にファンタズミック!だけは絶対に見ろと繰り返し強調されたので、FPを取って参加。時間は9時と10時半ですが、オススメは10時半です。なぜなら、9時にファンタズミック!を見てしまうと、9時半のMickey's Mix Magicをメインストリートで見れないから(イッツ・ア・スモールワールドから見るといいという情報も:未確認)。これはあまりに勿体ないと思うほどMickey's Mix Magicも楽しいです。ということでMickey's Mix Magic→ファンタズミック!を推奨します。肝心の中身ですが、ディズニーランドに期待するすべてが詰まっているショーという感想でした。たしかに必見だと思います。

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www.youtube.com

www.youtube.com

B03 地球の歩き方 ロスアンゼルス 2018~2019

B03 地球の歩き方 ロスアンゼルス 2018~2019

 
るるぶロサンゼルス (るるぶ情報版)

るるぶロサンゼルス (るるぶ情報版)

 
るるぶアメリカ西海岸 (るるぶ情報版海外)

るるぶアメリカ西海岸 (るるぶ情報版海外)

 

 

 

漫画201903

 
中間管理録トネガワ(8) (ヤンマガKCスペシャル)

中間管理録トネガワ(8) (ヤンマガKCスペシャル)

 

 ここに来て再加速した感のあるギャグ漫画、まさやんのラッシュはせこい。5点

現実主義勇者の王国再建記III (ガルドコミックス)

現実主義勇者の王国再建記III (ガルドコミックス)

 

 面白いと思うんだけど、THE NEW GATEと同じで恐ろしいくらい話が進まない。最近の流行はテンポさくさく系ということもあり、公刊ペースも相まってより遅く感じてしまう。3点

服を着るならこんなふうに (8) (単行本コミックス)

服を着るならこんなふうに (8) (単行本コミックス)

 

 僕も好きだからいいんだけど、結局ユニクロU(ルメール)勧めてるだけやんけ感ある。元々のコンセプトがおしゃれ苦手な人向けの指南漫画ということもあり、ファッション方向への大胆な舵取りも難しく、これからどうするんだろ。3点

ヒナまつり 16 (ハルタコミックス)

ヒナまつり 16 (ハルタコミックス)

 

 漫画の中でしっかりと時間が経過し、着実に変化、成長を遂げているはずなのに、なぜか何も話が進んでいないような気がする退廃的な漫画の金字塔。4点。

異世界居酒屋「のぶ」 (8) (角川コミックス・エース)

異世界居酒屋「のぶ」 (8) (角川コミックス・エース)

 

 チーズフォンデュ回は笑ったけど、そろそろ変化がほしい。2点

面白いけど一本調子かな。3点

 ホットドッグプレスはせこいよ。4点

 また男が出なくなってしまった。3点

 箱のエピソード最高すぎる。4点

からかい上手の(元)高木さん (5) (ゲッサン少年サンデーコミックス)
 

 こえまね回はあかん。4点

 相変わらず司さんはトニカク可愛いのですが、可愛いの引き出しが高木さんのように多くないのか、似たような展開が多く、そもそも大プロットがないのでどこに向かっているかも不明と、巻を重ねるごとに辛くなりそうな気もしています。キャラを増やしていくんだろうなぁ・・・。

誰だよ!のツッコミはよかったです。3点

 人外能力に一般人が驚くなど、ステレオタイプなノルマ達成!みたいな巻。なにかストーリーに独自性欲しい。分かりやすい目標も見えない。2点

ちはやふる(41) (BE LOVE KC)

ちはやふる(41) (BE LOVE KC)

 

 最近似たような展開で辟易としていたけど、本巻は違った展開でらしさが戻ってきました。50巻完結ペースで小ネタを入れつつテンポよく行ってほしいです。3点

海街diary 9 行ってくる (フラワーコミックス)

海街diary 9 行ってくる (フラワーコミックス)

 

最後まで漫画でやる必要がまったく感じられない重厚な人間ドラマでした。すばらしい物語をありがとうございました。名前を「すず」と付けたのは、色々と完璧でした笑

無職転生~異世界行ったら本気だす~ 10 (MFコミックス フラッパーシリーズ)

無職転生~異世界行ったら本気だす~ 10 (MFコミックス フラッパーシリーズ)

 

 出会いと別れと新章突入回。定番ですが、一本調子にならないためにこういうのは大事です。3点

銀河英雄伝説(13) (ヤングジャンプコミックス)

銀河英雄伝説(13) (ヤングジャンプコミックス)

 

フジリュー版では少しでも衝撃を弱めるために、丁寧にフラグが立てられていたとはいえ、やはりショックなあのシーン。後半は久しぶりのヤン・ウェンリーサイド。シンプルな帝国対同盟の二律背反構造ではなく、しっかりと両サイドの内紛を描くのが、リアリティを高めていて好印象。4点

 最後はさすがにネタ少なめでしたが、ラブコメだから仕方ないよね。ご都合主義も今日は許す:ハルオはよく頑張った。ラブコメのヲチとしては陳腐だけど、作品全体としてみると傑作だったと思います。4点

魔法使いと竜の屋根裏(2) (電撃コミックスNEXT)

魔法使いと竜の屋根裏(2) (電撃コミックスNEXT)

 

 面白いと勧められたので。設定はもう少し単純でよかったかな、とは思うものの、ストーリーも世界観も画力もよく、早期打ち切りは勿体無く感じた。3点

 面白くない、早く終われと思っていたら最終巻。あぁ、なるほどこう終わらせるのね、と最後にようやく竜騎士07さんらしさを感じる。絵はよかったので、またこのコンビで違う作品を見たい。3点

 

 今月は久しぶりに新刊多めで、読むのが大変でした。

 

  

 

 

金融201902

海外証券口座

www.firstrade.com

lecter_yannibalあっとまーくyahoo.co.jp

にメールを貰ったら、Firsttradeの登録リンクを送ります。

海外証券口座に日本から直接送金することは原則的にできないので、同時に海外銀行口座も開設する必要があります。国内にお住まいの方はユニオンバンク一択です。

www.bk.mufg.jp

ユニオンバンクへの送金は、ほとんどの場合、Transferwiseがもっとも安価です。下記リンクから登録してください。

Transfer Money Online | Send Money Abroad with TransferWise

げん玉

陸マイラーの基礎になるポイントサイト。とりあえず登録しておくべきサイトの一つです。ANAマイルへの変換ルートは「PointExchange→LINE→メトロ→ANA」の変形メトロルート。ただし月3000円までしか手数料無しで変換できないので、大きく動かす場合はワールドポイント経由のルートを利用すること。

オリコカードザポイントプレミアムゴールド

オリコモール経由でネットショッピングをすると、「オリコカードを使っていなかったとしても」1%のオリコポイントが稼げる。無印なら0.5%なので、自分の年間利用額に応じて、どちらかを選択。電子マネー(ID・Quickpay搭載)で+0.5%など、とにかく還元率が高いので、amazonメインなら主力カード候補。

www.orico.co.jp

ネットショッピングをする際、オリコモールと併せてチェックしておきたいのが楽天Rebates(リーベイツ)。こちらもオリコモールと同様、サイトを経由して購入するだけで、追加的にポイントが得られる。還元率に差があることも多いので、必ずどちらもチェックしてから購入することを心がけたい(高額消費の場合はとくに・Yahoo系はげん玉もチェック)。

オリコモールまたはリーベイツを使える主要サイトとしてamazon, adidas, expediaやbooking.com, agodaなどの旅行サイト, ドミノ・ピザ, ユニクロなど。

www.rebates.jp

海外サイトでショッピングする場合は、Ebates経由がおすすめ。

www.ebates.com

To Me CARD

陸マイラー御用達、通称ソラチカカード。ANAマイルを効率的に獲得するメトロルートを利用するために不可欠のピース。

初めてANAカードを作る人限定で、マイ友プログラムを利用してカードを発行すると、紹介者・発行者ともにボーナスマイルがプレゼントされるため、照会番号と自分の氏名(カタカナ)を公開している(わたしの番号使って!)アフィリエイトブログが多数ある。万が一見つからない場合は、

lecter_yannibalあっとまーくyahoo.co.jp

までメールを下さい。

期間限定(2018年7月1日(日)~2019年6月30日(日))で、ロッテ免税店銀座でソラチカカードを提示すると、VIP SILVERカードが貰えるのも忘れずに。

提携先紹介|東京メトロ To Me CARD

www.to-me-card.jp

楽天カード (プレミアムゴールド)

楽天本体の経営状況はあまりいいとも思えませんが、楽天関連のサービスを使ったときのポイント還元率は国内屈指(とくに近年は改悪が多いだけに)、楽天ファンにとっては唯一無二の主力カード。期間限定ポイントはふるさと納税に、通常ポイントは投資信託の購入に使えるというのも面白いです。

プライオリティ・パスを得るのにもっとも割安な方法が楽天プレミアムゴールドカードなので、欲しければいきなりプレミアムに申し込むのも手(国内ラウンジ限定ならエポスゴールドを狙うのも手)。ただし、ANAスーパーフライヤーズカードをすでに持っている場合は、あえて入手しなくてもいいです。

 Yahoo!カード

楽天と双璧を成すショッピングサイトの主力カードにして、楽天以上の新規入会優待ポイントのプレゼントが魅力的。さらにTポイントを搭載しているので、 一枚持っておいて損はない。げん玉のようなポイントサイト経由で入会するとボーナスポイントが貰える。急いでなければ、ポイントサイトのキャンペーン待ちするのも手かと。

期間限定のTポイントカードは、ヤフオクamazonギフトカードを買うのが有力。全額を期間限定Tで消費しようとするとエラーが出るので、一部はコンビニ決済などにするとよい。Tポイントの消費方法としてもっとも効率的なのは、ウェルシア薬局グループで毎月20日に使うこと(1.5倍(200ポイントで300円分)で買い物が可能)

card.yahoo.co.jp

www.welcia-yakkyoku.co.jp

Kyash

1ヶ月5万円までではあるが、VISAもしくはマスターカードを登録することでポイントを二重取りし、超高額還元を可能にするスキーム。JCBカードを登録できないのは、場合によっては辛い(キャンペーンなどでJCBに決済を集中させたいときなど)。招待コードで300円貰えるので、可能な限り招待を推奨。

Paypay祭の際は、PaypayにKyashを登録、Kyashにカードを登録することで、ポイントを三重取りするスキームも話題になった。現在はOrigami payや楽天payと組み合わせて三重取りを狙うスキームもある。

Origami payスキームは還元率最大だが、利用店舗が限られている(ローソンくらい)。楽天ペイも同様にファミリーマートくらいしか使えない(ローソンでも使えるが、ローソンはOrigamiを使ったほうがいい)。Paypayも楽天ペイと同じ0.5%還元なので、あとはお好みでという感じ。個人的には還元率の高いOrigamiに一本化したいので、対応店舗を増やして欲しい。

kyash.co

Sony銀行デビットカード

正式名称はSONY Bank WALLET、国内で使っている限りほとんど旨味がないが、その本領が発揮されるのは海外。Sony銀行の外貨預金を使って決済できるため、クレジット決済に比べて有利な為替レートで決済が可能になる(主要5通貨)。海外キャッシングはセディナカードの手数料のほうが有利だが、海外にカードを何枚も持っていくのは面倒くさいし危険なので、SONY Bank WALLETに一本化してしまってもいいと思う。

SONY銀行ユーザーに紹介してもらって口座開設をするとボーナス(記事執筆時点では3000円)が貰えるので、可能な限り紹介経由で口座開設するべき。紹介してくれる友達がいない人は、

lecter_yannibalあっとまーくyahoo.co.jp

までメールを下さい。

所有しているが、重要でないカード

  • オリコ・エレガントゴールド:家賃決済のために契約したカード。カード払いに対応している物件なら契約するべきだが、カードとしての魅力は皆無。デザインはゴールドカードらしくてよいが笑
  • ヨドバシゴールドポイントカードプラス:ヨドバシカメラ決済用。Amazon楽天、Yahooとともにヨドバシ.comユーザー主力カード。ヨドバシ.comで紐づけ登録しておくと、店頭で他のクレジットカードを使っても還元率がキープされるので、死蔵カードとして使える。ただし、楽天Edyなど電子マネーを経由する方法が開発されたので、魅力は低下(Edyチャージではポイントがつかない会社もあるので要注意;下記のリンクのカードであれば、クレジットカード会社のポイントプログラムの積算対象外である代わりにマイルがつきます)。ヨドバシで本を買うと、常に10%還元なのもおいしい(が、最近はキンドルに移行している人も多いので、やはり総体的な魅力は低下)。

www.ana.co.jp

  • ビュー・スイカカード:スイカチャージ・定期券購入によるポイントを効率的に稼ぐために悪くはないが、これといって特筆すべきもない。JRをよく使う向け。

今後、説明を追加予定のカード

  • ANA・ゴールドVISA(陸マイラー主力決済)
  • ANA TOKYU POINT ClubQ PASMO マスターカード(死蔵)
  • SuMi TRUST CLUB リワードカード(招待日和):SuMi TRUST CLUBリワードワールドカードを使えば、招待日和+プライオリティ・パスを1枚で得られるので、一見すると楽天プレミアムゴールドとの組み合わせよりもよさそうに見える。しかし、リワードワールドで貰えるプライオリティ・パスがスタンダード会員であるのに対して(ラウンジ1回あたり27ドルの追加使用料が発生)、楽天プレミアムゴールドで貰えるプライオリティ・パスはプレステージ会員(追加使用量無料)なので、2枚持ちの方がいい。

シンガポール旅行覚書

プライベートでシンガポールに旅行に行ったので覚書。

  • 雨季か乾季かの確認は必ず、装備が変わってくる。日焼け止め、帽子、サングラスは欲しい。屋内はクーラーで寒いので、長袖もあった方がいい(日焼け対策にも有効)。
  • チャンギ国際空港からはタクシー、Grabか地下鉄(MRT)を利用。MRTを利用するなら、後々のことも考えてEZ-LINKカードを買っておいたほうがいいが、MRTの窓口はクレジットカードの決済が不可。制限エリア出口にあるCHANGI RECOMMENDSならクレジットカードで購入が可能なようだが、僕が行ったときは品切れだったので買えなかった。公式デザインはサンリオキャラクターだらけで可愛い。

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  • 観光するところは少ないし、日中はそもそも観光する気になれないくらい蒸し暑い。基本的に日中はショッピングする国と割り切ったほうが精神衛生上いい気がする。 
  • ホーカーなど意外に現金が必要なケースがあるので、最低限は換金しておいたほうがいい。
  • マリーナベイサンズにあるアートサイエンスミュージアムは平日でもそれなりに混んでいたので、事前にチケットを購入しておいたほうがいい。(以後も同様だが、)とりあえずはVoyaginで割安チケットを探してみて、Voyaginで見つからなければ、公式HPからチケットを購入するという流れでいいと思う。なお、ここではマリーナベイサンズ限定のモノポリーを購入することができる。

www.govoyagin.com

  • ちなみにVoyagineはシンガポールだけでなく、ソウルやバリなどアジア地域をカバーしているので、アジア地域に旅行する際、さらに日本国内のアトラクションなども安く購入することができる。

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  • ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ:基本的に無料のバカでかい植物園。昼間に行くと日影がなくて死ねる。フラワードームとクラウドフォレスト、OCBCスカイウェイは有料なので、Voyaginでチケットを購入しておくこと。ただし、なぜかチケットの引換場所は現地ではなくマリーナベイサンズのホテルなので、注意すること。間違えると往復することになり、二回くらい死ねます。
  • www.govoyagin.com

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  • フラワードームとクラウドフォレストは片方が休みであっても、入館する際は片方のチケットだけ利用する、ということができないので、休館日にはご注意を。また、片方だけのチケットは公式に発売されていないのも要注意。行くときは、かならず、両方空いているか確認しておきましょう。
  • 昼間に行くと暑くて死ねると書いたが、それに加えて夜はライトアップされていて綺麗らしいので、間違いなく夕方以降に行ったほうがいいスポット(19:45 and 20:45には光と音のショーもやっているし)。アクセスはマリーナベイサンズの4Fからドラゴンフライ橋を渡っていくのが一番効率的。下手に園内の表示を信じて歩くと、工事中の場所に迷い込んで出られなくなったりするので注意。

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  • 人に囲まれているマーライオンだが、北側の対岸からエスプラネードブリッジを渡って訪問すると、写真を撮るスポットには困らないと思う。本体を見た後は裏手にある子供マーライオンも忘れずに。さらに少し足を延ばしてアンダーソン橋まではセットで回ると効率的(余力があればナショナルギャラリーとセントアンドリューズ大聖堂も)。

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  • シンガポール動物園のチケットは、やはりVoyaginが安い。ナイトサファリが注目されがちだが、動物園本体も非常にボリュームがあり、満足感が高い。半日でぎりぎり回りきれるくらい広いので、園内トラムをうまく活用して、体力の減少を減らすように努力するべき。夜に園内を散策するレインフォレストルミナも、間違いなく面白いと思う(行ってないけど)。ナイトサファリはトラムの右側に座らないと満足度が半減するので気を付けて。
  • www.govoyagin.com

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  • 動物園は市内から離れた場所にあるので、シャトルバスに乗りたいところだが、バスは9時・10時と17時・18時(つまり動物園とナイトサファリの開園時刻)にしか走っていない。動物園とナイトサファリをセットで周りたい場合、朝に動物園に行ってしまうと、ナイトサファリの開園時間まで時間を浪費することになる(動物園の周りには何もない)ので、時間効率的には好ましくない。多少の出費は覚悟してタクシーやGrabを使ったほうが、時間の調整がしやすい。
  • ユニバーサルスタジオシンガポール(USS)のチケットもやはりVoyaginが最安値なので、公式HPで買う意味はない(住人は安いチケットが購入できるので買う意味があるが)。スタジオのサイズ感は広すぎず丁度いい感じで、日曜でもそれほどは混んでいなかった。平均的な待ち時間は1時間程度。平日なら余裕をもって回れると思う。人気のあるスポットは入って右側にあるので、園内の標識は無視して反時計回りに歩くサイファイシティに直行する)のが支配戦略。
  • www.govoyagin.com

  • 乗る順番のモデルケース
  1. 9時入園、全速力でトランスフォーマー・ザ・ライドへ
  2. 絶叫が好きならギャラクティカ・ヒューマンかサイクロン
  3. 10時にジュラシックパーク開園を待ってジュラシックパーク・ラピッド・アドベンチャー(手前に座ると死ぬほど濡れます)
  4. キャノピー・フライヤー
  5. リベンジ・オブ・ザ・マミー
  6. 昼食
  7. プス・イン・ブーツ・ジャイアント・ジャーニー
  8. ウォーターワールド
  9. シュレック4D
  10. マダガスカルグレート・アドベンチャー
  11. ライツ、カメラ、アトラクション
  12. セサミ・ストリート・スパゲッティ・スペース・チェイス

おまけのジャカルタ

  • ジャカルタは歩こうと思わないこと、短距離であってもGrabかタクシーを使おう。
  • 空港からはブルーバードかゴールデンバードタクシーを利用すること(Grabでもいいけど)。出口から出てすぐのタクシーはすべてぼったくり。左側に歩いていくとブルーバードタクシーの乗り場があるので、ここで予約券を取ろう。
  • 物価は日本と同じくらい。現地通貨はそれなりに持っておいたほうがいい。
  • マッサージのKOKUOはコスパよしなので毎日行こう。日本語スタッフもいるので、英語ができない人でも大丈夫。
  • モナスは待ち時間が不明の原始的なシステムなので、朝一の訪問がマスト。入り口は複数あるように見えるが、南側の入り口以外はすべて閉まっている。中に入ったら左手に進んでBarat Dayaまで歩く。Barat DayaとPelataran Merdekaを無料の小型バスが巡回しているので、これに乗り込んで北側のモナス入り口(Masuk Monas)まで運んでもらおう。歩いていくのは絶対的な悪手、恐ろしい勢いで体力が奪われていく。モナスは広すぎる。

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  • 地下に入った後は、入場するために意味不明な電子マネーのカードを買って、地下道を進む。涼しくて、これがモナスだと感動する(違)。モナスについたら、エレベーターに乗るため、窓口で予約して、順番が来るのを待つ。ここでどのくらい待つかが不明瞭なので、朝一で行くのがおすすめ(日時によっては1-2時間待たされるらしい)。カードの色は大雑把な入場時間を示している(ことを事後的に他の観光客に教えてもらったが、現地語がわからないとそれすら分からず徒労感が増す)。
  • イスティクラル(モスク)とジャカルタ大聖堂はセットで訪問しよう(できればモナスも)。靴袋はレンタルしなくていいが、断るのもめんどうくさい(し女の子が可愛そうな)ので持参しておこう。半ズボンで行くとガウンを貸してくれる(無料)。時間によっては有料で案内してくれるぼったくりおじさんがいるらしいが、朝に行くとオフィシャルのおじさんが無料でイスティクラルの中を案内してくれる。荘厳で美しく、ジャカルタで(唯一の?)訪問すべき観光資源だと思う。

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  • モンゴのチョコとコピルアク(コーヒー)は必ずお土産でゲットしておきたい。Ellips(エリップス) のヘアービタミンも有名。マンゴーもシンガポールの半額から3分の1くらいで買えるので、こちらの方がおすすめ。
  • サテはたしかにJaya Agungがコスパ的に最高だが、まったく英語が通じないしメニューもないのが辛い。ラムと連呼してればラムのサテが出てくる。
  • Baywalk Mall Pluitの中にあるシーフードレストラン、Seafood City Bandar Djakartaは生け簀(いけす)から直接食材を選んで料理してもらうシステム。ジャカルタではやや割高だが新鮮な魚介が食べられる。英語が通じにくいのが辛い。
  • 安定して清潔な環境で美味しいインドネシア料理が食べたければ、モールにあるKafe Betawiに行くのがよいと思う。
D20 地球の歩き方 シンガポール 2019~2020

D20 地球の歩き方 シンガポール 2019~2020

 
まっぷる シンガポールmini'19 (マップルマガジン 海外)

まっぷる シンガポールmini'19 (マップルマガジン 海外)

 

アトランタ旅行覚書

仕事でアトランタに行ったので、覚書。

  • 宿泊はウィスティンピーチツリーとアメリカンホテルアトランタダウンタウンウェスティンはロビーのみwifi無料、部屋は有料。アメリカンホテルはwifi無料コードをくれた。ウェルカムのクッキーも美味しい。
  • 移動は基本的に地下鉄(マルタ)とバス、乗り放題のブリーズカードを初日に購入。アトランタは車社会だが、市内中心部に観光スポットが集中しているので、基本的にブリーズカードで問題ないと思う。
  • 基本的にカード決済可能。現物ドルを使った記憶なし。
  • CVSで大量の水を確保しておくのがコスパ的には最高。市内にスーパーがないので、ひたすらCVSに通った(ポイントカードも作った)。
  • Amalfi Pizza:ピーチツリーセンターにあるピザ屋、値段と宣伝文句の割に味は普通。
  • DaVinci's of Midtown:アーツセンターにあるピザ屋、個人的にはアトランタナンバーワンだった。
  • ハイ美術館:アトランタで一番満足度の高かった施設。建物もきれいだし、展示のセンスもいい。草間彌生展をやっていたが、チケットは即完売だったらしい。
  • Gus’s World Famous Fried Chicken:でかい揚げ鶏、美味しいけど一回で十分。
  • マーガレット・ミッチェルハウス:ミッドタウンにある人気スポット、ファンなら嬉しい。アジア系の観客も多かった。
風と共に去りぬ (字幕版)

風と共に去りぬ (字幕版)

 
  • アトランタ連銀:マーガレット・ミッチェルハウスに行ったら、ついでに行っておきたいスポット。セキュリティは厳しく、中にはいるのに荷物をすべて預けさせられるが、勉強コーナーも面白いし、実際にドル札を扱っているところもガラスごしに見学できる。隠れたおすすめスポット。撮影は禁止。
  • Babalu Tapas & Tacos - Atlanta Midtown:ミッドタウンにある人気メキシカン。インスタ映えする感じで、女子も多かった。
  • Ted's Montana Grill:ピーチツリーセンターから少し歩いたところにあるグリル。バイソンが食べれるのはなかなか貴重。
  • Fellini's Pizza:プレーンピザを頼んだのはミスだったが、チーズは美味しく、サイズも大きかった。人気店なのも納得。
  • アトランタシティパスは75ドルなので、ジョージア水族館とワールドオブコカ・コーラ、CNNセンターに行くだけで元がとれる(78ドルくらい)。あとはアトランタ動物園か公民権・人権センター、ファーンバンク自然史博物館かカレッジ・フットボール・ホール・オブ・フェイム。

Official Atlanta CityPASS® | Visit 5 Atlanta Attractions for $76

  • ジョージア水族館は21時までやっているが、目玉のイルカショーやペンギンウォークなどは時間が決まっているし、遅い時間になると映画などいくつかの施設は閉まってしまうので、あまり遅く入ると見るものがなくなってしまいかねない。遅くても17時には入っておきたいところ(僕はイルカショーにぎりぎり間に合ったが、正直ミスった感ある)。
  • ワールド・オブ・コカコーラは、世界のコカ・コーラ社製品を試飲できるスポットが楽しい。色々と楽しめるように、体の準備をしておいたほうがいい。
  • CNNセンター:楽しかったが、打ち合わせで忙しかったらしく、キャスターがこっち(ツアー客)を見てくれなかったのは悲しかった。朝一なら、まず待つことなくツアーに参加できる。昼は行列がすごいらしい。
  • アトランタは基本的に地下鉄とバスでいいと書いたが、例外がアトランタ動物園とファーンバンク自然史博物館。それぞれ市内からは地下鉄+バスでアクセスできるが、動物園と博物館の間には何もないので、タクシーやUberを利用することをおすすめする。博物館前のバス停にはなかなかバスが来ないので、ここもUberを使ったほうがいいかもしれない(動物園も同様)。
  • 動物園はパンダが可愛い、あとは爬虫類コーナーが充実していた。
  • 自然史博物館は正直なところ微妙すぎるので、あまり行く価値を感じなかった。フットボールにも関心がないなら、少しもったいないが、使わないという選択肢も検討するべき(他にやることがあるなら)。博物館周りの森の散策は楽しくないわけではないが、楽しめるほど体力が残っていなかった(午前に動物園で体力を削られていた)僕には酷だった。
  • オリンピック公園:ぶっちゃけ何もないが、電動スクーターで走ると楽しいかもしれない。
  • フォックス劇場:外だけ見学、いかにも洋画に出てきそうなシアター。
  • アメリカに行く際のSIMは、最近Threeしか使っていない。コスパが秀逸。
  • ネックピローはWow-Pillowがオススメ

yamanatan.hatenablog.com

  • ヨックションもあると心強い。
ヨックション(グレー)

ヨックション(グレー)

 
B12 地球の歩き方 アメリカ南部 2016~2017

B12 地球の歩き方 アメリカ南部 2016~2017

 

好き嫌いー行動科学最大の謎ー

好き嫌い―行動科学最大の謎―

好き嫌い―行動科学最大の謎―

 
  • 人間のよろこびは、みな砂糖からくるんではないかと思うんですよ。砂糖は原型的なもの、ある決まったレセプターを刺激する化合物は砂糖だけなんです
  • 口に入れる食べ物は完全に制御したいと思うものだ。ねばねばぬるぬるした食べものや、入っているはずのない塊や硬い粒が混ざった食べものは、むせたり喉に詰まったりするのがいやできらわれる。
  • 人がものを好きだきらいだというときの理由はまったくいいかげんだよ。無理に理由をつけているんだ。
  • 好みは学習するものなのだ。この自明の理は文化全体から個人にまであてはまる。接触効果は生まれる前からはじまっている。・・・においと味はいつも私達のまわりにある。羊水という環境中では、それが私たちの最初の食事体験だ。熟練の官能評価パネリストは、羊水のにおいだけでどの女性がニンニクのサプリメントをのんでいるかまで分かる。・・・1930年台の有名な研究では、乳幼児の好みは誰が食事を与えているかで決まるようだった。「トマトジュースを飲もうとしない赤ん坊は、トマトジュースが嫌いな大人に食事を与えられていることがわかった」
  • ネットフリックスは好みの予測に関して頭打ちに、つまり、いわゆる終端速度に達しつつあった。「アルゴリズムの世界ではよくあるんですがね、そういう状態によく似てきたんですよ。90%の精度を達成するには時間の20%を使いますが、あとの10%に残りの80%の時間がとられるのです」。・・・制限ボルツマンマシンやらランダムフォレストやら潜在的ディリクレ配分法ですでに目いっぱいなレコメンドシステムがさらに複雑になるーそれに見合う成果が果たして得られるのかどうかはまったく見通せなかったのだ。
  • レビューはどれもーいいねもお気に入りもー基本的に役に立たない。経済学者のレイ・フィスマン(Raymond Fisman)が無意味な言葉(チープトーク)とよんだ問題があるからだ。
  • コーネル大学の研究者チームは、90%に近い精度でレビューが本物かにせものかを識別できる機械学習システムを考案した。・・・人間は真実バイアスがかかりやすいからである。私たちは相手が嘘をついているわけはないと思いたがる傾向にあるのだ。
  • フランスの社会学ピエール・ブルデューは次のように主張している。「趣味(例えば明示された選好)とは、他者との間に避けられない違いがあることを実質的に肯定するものである。自らの趣味が正当であることを示したいときに、他者の趣味を拒絶して主張が完全に否定的になるのは偶然ではない」
  • 「趣味はその人の社会や文化に対する考え方を否応なくさらけ出してしまう」と評論家のスティーブン・ベイリーは述べている。「セックスやお金以上にタブーとされる話題だ」

第4章

  • クレメント・グリーンバーグ「芸術は、第一に、そして何よりも、好きか好きでないかの問題であるーただそれだけだ」
  • 来館者が見る時間を分析したところ、一枚の絵画に費やす時間の中央値は17秒であることがわかった。
  • イェール大学の心理学教授エドワード・S・ロビンソンによる1928年の研究では、「大規模な展覧会で一人の来館者が一枚の絵を見る確率は平均で約5%であるのに対し、正気の場優れた展覧会での同じ確率は約33%である」
  • 美術評論家のスティーブン・ビットグッドによれば、私たちの美術館での行動はすべて効用を最大にしたいという気持ちで決められているという。
  • 絵を展示室の中央から端に移すと、実験期間中に来館者がその絵を「訪れる」回数が207から17に激減した。人は壁に貼られた長い解説を読みたがらないこともわかっている。・・・ビデオ上映も、立ち止まって見る人は少ない・・・近くに「手軽に見られる」ものがいくらでもある場合は、ビデオは人気がない。
  • 目の動きを追う装置で測定すると、視線の大半は絵の中心部に集まっているのがわかる。画家は中心視の視野が非常に狭いことを知っていて、重要なものを作品の中心に置くようです
  • 最初の50ミリ秒で私たちが認識する重要なことの1つは、それが好きかどうかだ。ドイツの心理学者ハンス・アイゼンクは、「絵画の美的価値の評価は、絵そのものを知覚するのと同時に起こっているのかもしれない」
  • 展示室にいる人々を観察すると、時間を書けてみようと思わない絵を非常に素早く判断していますよ
  • 好きになるには、まずそれについて知らなければならない
  • ほとんどの意思決定について言えば、実際にあったと立証するのが極めて困難なほどの認識プロセスしか、それに先行して実行されていない
  • ウサギはヘビの牙の長さや模様の配置について立ち止まって考えてなどいられない
  • 独創的な芸術は、どれもこれも最初は醜悪に見える。・・・芸術作品に関しては、あまり性急に結論をだすべきでないと思う
  • 鑑賞時間は「それにどれくらい興味を持っているかを示すよい基準になる」
  • 哲学者のルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインは、とくに「すばらしい」という言葉にうんざりしーもちろん自分の考えを適切に表現できない人はたくさんいて、この言葉をやたらに使う
  • 哲学者のアラン・ド・ボトンは「非常に有名で人気のある絵について考える時でさえ、私たちはなぜそれが好きかという根本の問いの前に押し黙ってしまいがちだ」
  • こうして芸術に対する葛藤が生まれる。この作品が好きだ(好きになるべきだ)と確信できないし、なぜ好きなのかを説明することもできないからだ。・・・多くの人が評論家に対して分けもなく反感を抱く理由は、これを好きになれと支持されるのがいやだからというのもあるだろうが、それよりもなぜ好きなのかを彼らが雄弁に語れるのが面白くないからではないだろうか。
  • 人間はフラクタル図形が好きでたまらないらしい。これは図形の一部を拡大していくと全体の形によく似た形が繰り返し現れる幾何学図形のことで、自然界では雪の結晶や樹木の枝に見られる。画家のジャクソン・ポロックの絵を分析したところ、彼の有名な抽象表現主義の作品にはフラクタル図形が隠れていた。だが、発表当時は悪評を浴びたことを考えると、フラクタル図形だけではポロックの芸術家としての成功は説明できない。
  • 物理学者のリチャード・テイラー・・・フラクタル図形が見る人に好ましい印象を与えるのは、複雑さの指標であるフラクタル次元の数値が一定の範囲内にある場合にかぎられるが、ポロックが技法を極めた晩年に描いた最も有名な絵は、その範囲からはずれているというのである。

Perceptual and Physiological Responses to Jackson Pollock's Fractals

  • カントの1970年の著作「判断力批判」は、長い間美をどう捉えるかの規範とされてきた。カントはここで美を判断するときの態度として妥協のない理想像を述べている。それは「無関心」でなければならないということだ。これは関心がないという意味ではなく、思考の対象に個人の感情的な関心や欲求を抱いてはならないということである。あるものが美しいかどうかを判断するためには、あなたは「ただ観察」しなければならない。あるものが美しいと言うためには、それが「自由美」である必要がある。自由人は、あらゆる概念やレッテル、目的、先入観に縛られない美だ。
  • ほとんどの人がだめだと思う作品をどうすれば確実に見分けられるだろうか。多くの学者がバッドアート美術館(MOBA)に出かけることでこの問題を解決している。十数年前にボストン近郊に設立されたこの美術館は、「だめすぎて目が離せない」をモットーに、文化のガラクタを蒐集している。・・・誰が描いたにせよ、テクニックはなかなかある。だけど見た人が頭をかきむしって、「作者は一体何を考えているんだ?」と言いたくなるような絵ですね。 

museumofbadart.org