経済数学入門の入門

    • 数式に頼らずに推論を行う方法の一つが作図です。経済学において、あえて数式を用いずにグラフを描いてみることは、経済現象を内側から身体で理解するための大切な作業なのです。
    • 通常の数学では、ある関数のグラフを描くときには、インプットの変数を横軸に、アウトプットされる変数を縦軸に書く習慣がありますよね。・・・通常の数学と異なり経済学では・・・価格は常に縦軸に、数量は必ず横軸に取るのです。・・・需要関数・供給関数の考え方を広めたのは、イギスの大経済学者アルフレッド・マーシャルでした。・・・価格を縦軸に取ることで、様々な分析がより直観的で容易になります。
    • ラグランジュ乗数法・・・ここでλ(ラムダ)が必要になるのは、・・・単位を揃えるため・・・所得や支出がお金の単位であるのに対して、効用関数は・・・意味の分からない単位であるからです。・・・一階の条件は、あくまでも必要条件を与えるに過ぎないということです。
    • ドヴリュー理論の思想を一言で説明すると、均衡の存在には「連続性」が大切だということになります。・・・ある経済の構成要素がすべて連続であるならば、需要曲線と供給曲線も(目には見えない超高次元の世界において)連続になるでしょう。だとすれば、2つの曲線はどこかで交点(数学的には不動点)をもつはずです。
    • 現代的なマクロ経済学には物理学の分析手法が多く現れますが、これはどちらの学問領域も、目的関数を最適化しつつ時間とともに変動する変数の動きを追跡する学問であるから自然なことです。・・・物理学の分析対象は過去から未来へ流れる時間の中で活動しているのに対して、マクロ経済学の分析対象は未来を予想して現在の動きを決める、逆行した時間の中で意思決定を行うことです。この点で、マクロ経済学のほうが物理学よりも「難しい」問題を解いていると言えます。