ビジネスモデル・ナビゲーター

 2013年に実施されたボストンコンサルティンググループとMITスローンビジネススクールの共同調査では、事業の持続性に関する成功要因がビジネスモデル・イノベーションであるとの調査結果が記されている。同調査では、このようなイノベーションを実施した企業の60%以上で利益が向上していると報告されている。また、IBM社が2012年に実施した調査結果では、業界内の好業績企業は低業績企業に比べて2倍の頻度でビジネスモデルのイノベーションを実施している。・・・過去5年間にビジネスモデル・イノベーションを実施した企業は、製品やプロセスのイノベーションを実施した企業に比べて6%高い利益を上げている。・・・今後企業の競争優位性は、製品やプロセスの革新性ではなく、ビジネスモデルの革新性に依存する。事実、多くの成功物語の背後にあるのは、夢のような新製品ではなく画期的なビジネスモデルである。 

  • アマゾン社には実店舗は1店もない。
  • 最大の楽曲販売会社であるアップル社はCDを販売していない。
  • 世界最大の電話事業者であるスカイプ社はネットワークインフラを保有していない。

スティーブ・ジョブズ氏が言っていたように、多少偏執狂的であったとしても損はなく、今日の成功を支える柱に疑問を持ち、たとえ今現在は成功していたとしても自社が破綻するかもしれないという心構えで備えておくことが非常に重要である。

ロールス・ロイス社:英国の航空機用エンジンメーカーである同社は、パワーバイジアワー(power by the hour)と名付けた新たなビジネスモデルを導入した。このモデルでは、航空会社が航空機用のエンジンを購入せずに時間あたりの利用料を支払うだけでエンジンを利用できるのだ。当時は顧客がエンジンを買い取ることが一般的であったが、ロールス・ロイス社は、自社でエンジンの所有権を持ち続け、メンテナンスや修理の責任も負い続けることにしたのだ。

発展途上のビジネスモデルも多数存在する。どのビジネスモデルも、その目的は「新たな価値を生み出し収益化すること」である。面白いことに、ほぼすべてのビジネスモデルが顧客への価値を生み出すこtには非常に優れている一方で、自社のための収益化ができていない。・・・同サイトの訪問者は毎日およそ20億人、毎分48時間相当の新たなコンテンツがアップロードされている。このようにユーチューブの人気は圧倒的だが、サービス開始から7年たっても同社事業は赤字である。ユーチューブには収益化のためのビジネスモデルが欠けているのだ。

ビジネスモデルのイノベーションを成功させたいのであれば、強豪ひしめくレッドオーシャンを離れ、競争のない新たな市場領域であるブルーオーシャンを生み出さなければならない、ということである。「戦わずして勝つ」。それが、ビジネスモデルイノベーターの秘策だ。

イケア社は安くておしゃれなデザインと新たな販売方法で家具業界に革命を起こした。イギリスのロックバンドのレディオヘッドは彼らのアルバム『In Rainbows』を販売するにあたって、買う人がいくらでも好きな金額を払えばよい、という価格体系で衝撃を起こした。

W.G.ジョンソン氏らによる2008年のHBRへの掲載記事によれば、実際のところ多国籍企業は、研究開発予算総額の1割すらビジネスモデル・イノベーションに投資していない。ロイヤル・ダッチ・シェル社が研究開発予算のわずか2%を業界のルールを変えるプロジェクトに投入しただけで、この大胆で画期的な行動に業界内で拍手喝采が沸き起こったほどだ。

イノベーションは一定の枠組みで管理でき、特別なことではない。ただし明らかなのは、イノベーションにも適切な手法とプロセスが必要ということである。床屋がハサミを必要とし、大工にノコギリが必要なように、ビジネスモデル・イノベーションを推進するマネージャーにも適切なツールが必要なのだ。

他業界から持ち込まれた新たなアイデアは「NIH(Not Invented Hereの略で、外部で生まれたアイデアは受け入れたくないという心理現象)」と戦い続けなければならない宿命を負っている。すなわち、いったん確立された組織では、外部からのアイデアが実質的な影響力を持つ前にそれを排除しようという心理が働くのだ。それゆえ、ビジネスモデル・イノベーション手法をうまく機能させるには、外部視点を取り込むと同時に、自社のメンバーが自らアイデアを発送することでアイデアに対する愛着が生まれるようにする、という絶妙なバランスが要求される。

「調子が良いときにこそ事業革新をしなければならない」と言ったデる社創業者のマイケル・デル氏の言葉は核心をついている。

コダック社は、事業が好調だったときに業界の常識を打ち破ることができなかったため破綻した。実際、1975年の時点で同社は既に世界最初のデジタルカメラの開発に成功していたが、自社の独壇場であった既存のアナログ写真事業に害を及ぼす事を懸念し、デジタルカメラを市場に投入しなかった。・・・1999年になってデジタル写真用の様々な技術や商品が市場に出回り始めたときに、コダック社は今後10年間でデジタル写真が獲得する市場シェアは5%を超えないという、有名な市場予測を発表した。・・・この判断の誤りが致命傷になった。2009年までに5%の市場シェアとなったのはアナログ写真であり、残りは全てデジタル写真になってしまったのだ。・・・アナログ写真技術との決別を明確にするため2008年にロチェスターのR&D施設をTNT火薬で爆破解体した頃には既に手遅れであった。コダック社は自社の常識に縛られて身動きが取れなくなり、2012年に破産申請した。

音楽業界のビッグ5であるユニバーサル、ワーナー、BMG、ソニー、EMIの5社にも同じような逸話がある。・・フラウンホーファー研究所で1982年に開発されたMP3技術により、1990年台には画像同様に音楽も簡単にファイル共有できるようになっていた。その結果、著作権を無視した違法なファイル共有は山火事のように拡がっていた。ところがMP3技術が音楽業界に革命をもたらしたことを認めず、代わりにこの5社はナップスター者のような市場の新規参入者を相手に法廷闘争を始めたのだ。その後にアップルが合法的な音楽ダウンロード事業を開始し、ようやくビッグ5各社も業界の常識が変わったことに気づいたが、今更時計の針を巻き戻すことは不可能であった。

ストリートライン社・・・駐車場業界の売上規模は250億米ドルを誇り、長らくイノベーションとは無縁であった。ストリートラインは全米の何千もの駐車スペースに超低消費電力でコスト効率の高いセンサーを設置し、全駐車スペースにおける車の有無と、駐車中の場合には停止しているのか動いているのかを把握できるようにした。・・・車の運転手を主な対象顧客とするのではなく、視野その他の自治体を対象顧客として設定した。実際、このシステムを利用すれば市や自治体は多額の収入を上げることが出来るため、このビジネスモデルに対する強い興味が寄せられていた。一般的に車の運転手の5~8割は料金を支払わずに公営駐車場を利用していたが、このシステムを利用すれば支払いをしていない車を特定して直接訴追出来る。

 今日では、成功条件に占める個人の並外れた能力の必要性は低下し続けている。・・・今やイノベーションは個人の成果ではなく、チーム狭義に変わったのだ。特にビジネスモデル・イノベーションの場合には、まさにその通りであり、協業体制が欠如している場合には、一個人の良いアイデアは単なるアイデアのまま先に進めない。・・・iPodを発明したのはスティーブ・ジョブズ氏自身ではない。外部のフリーITエンジニアであったトニー・ファデル氏が、iPodiTunesのアイデアを考えついてアップル社に持ち込んだのである。その後、アップル社の主導で35名のチームが最初のプロトタイプを作成した。そのチームはアップル、アイデオ(IDEO)、コネクティックス、ジェネラルマジック、ウェブTVおよびフィリップスの混成チームであった。

ビジネスモデルを市場展開し、普及させるには莫大な投資が必要とされるが、実は、もっとも成功したインターネット企業各社は、小規模でスマートにスタートしている。・・・シリアルアントレプレナーのジョアキム・ショース・・・「成熟企業はブレイクスルーを成し遂げられない、その理由は明らかでリソースが過剰なのだ」。適切なアイデアと健全な勇気のほうが、リソースよりも重要である。

古代ギリシャの将軍ペリクレスは、将来を見据えて行動することの重要性を認識しており次のような言葉を残した。「将来を予測できるかどうかが重要なのではなく、将来に備えておくことが重要なのだ」。

アインシュタイン「私は過去よりも未来に興味がある、というのもそこで暮らす予定だからだ」。

世の中には55種類の異なるビジネスモデルがあり、それらを組み合わせることで画期的なビジネスモデルイノベ―ションの9割は説明がつく・・・世界有数の神経科学者であり神経経済学者であるグレゴリー・バーンズ氏は・・・2008年の論文・・・「問題に対して異なった視点で臨みたければ、それまでには全く検討しなかったアイデアを強制的に自分の脳に押し込み、脳内の情報を再分類することで習慣的な思考パターンから頭脳を開放する。そうすることで初めて全く新たなアイデアを生み出すことができるようになる」。

このパターンを自社に適用することで、既存のビジネスモデルがどのように変わるのか?・・・もしあなたの会社が買収されたとしたら、買収した会社はこの事業をどう運営するだろうか?

ビジネスモデルのアイデアを評価し選定する際に、ベンチャーキャピタリストがよく利用するNABC手法(Need, Approach, Benefits, Competition)は非常に有用である。・・・エレベーターピッチ・・・1980年代に生まれたもので、、エレベーターに乗っている程度の時間が相手を説得する制限時間として発表者に与えられる。・・・ビジネスモデル・イノベーションではアイデアを簡単に却下しないことだ。ベンチャーキャピタルは瞬時に却下の判断を行うが、ビジネスモデル・イノベーションではアイデアはさらなる発展のための材料として利用される。

ビジネスモデルの一つの軸を変えることは比較的たやすい。問題は他の軸をどう適合させるかだ。

マイケル・ポーター・・・「ライバル企業にとって、単純に営業施策をまねたり、プロセスに同じ技術を導入したり、同等の製品を追加したりすることに比べ、相互に絡み合った一連の事業活動に対抗するのは難しい。」

我々は皆学ぶ必要があり、失敗こそ成功への道だ。結果よりも学習のほうが重要だ。

ネスレ社の研究員であるエリック・ファーブル氏が、コーヒーカプセルに関する特許を最初に申請したのは1970年代であった。その時点では、ネスレ社のコーヒー商材はインスタントコーヒーのネスカフェのみであった。・・・1986年にネスプレッソは、ネスレ社本体から切り離された別会社となった。・・・小売店を通してコーヒーマシンを販売し、カプセルはオンラインもしくはネスプレッソの専門店で販売するという同社の新しいビジネスモデルが非常に理にかなったものであることが明らかになってきた。

マッキンゼーの年次調査によれば、変革プロジェクトの7割は失敗に終わる。変革の成功を阻害する最大要因は、従業員の抵抗と経営陣の後押しがないことであり、ほぼ6、7割がこれに該当する。変革を嫌うのが人間の本質であり、この状況はずっと変わらない。

マハトマ・ガンジー「世の中で見たいと願う変化そのものに、あなた自身がなりなさい」

結局のところ、ビジネスモデル・イノベーションの立ち上げは、トップダウンでなければ絶対に成功しない。・・・トップダウンの本質的な重要性は、いざとなったら抵抗勢力に真っ向から対抗できる手立てとしての意義である。

アドオンのビジネスモデルでは、サービスや製品の本体部分を安価で提供し、様々な追加オプションで最終的な価格が高くなるようにする。

ライアンエアー社CEO・・・マイケル・オレアリー・・・「ビジネスには大事なことが3つある。第1にコスト、第2にコスト、第3もコストだ。それ以外はビジネススクールの連中に任せておけばよいのだ」

ハーレーダビッドソンの場合には、カスタマイズに夢中になると本体価格の2倍や3倍になることもある。・・・利益の出やすいカスタマイズ品販売の基盤となる本体製品を拡充する目的で、2000年以降さらに低価格なバイクをエントリー製品として市場投入した。

アドオンのモデルは顧客が本体製品を先に選択肢、その後で価格のことはあまり気にせずオプションを選択するような場合にうまく機能する。最近の消費者行動調査に因ると、消費財に関しては特にこの傾向が見られる。顧客は価格など合理的な基準で最初に本体製品を選択するが、その後で感情的な購入パターンに突入するのだ。

オンラインメディアであるClickZのウェブマーケティング専門家によると、実際にはCybereroticaのようなアダルトサイトが1990年代初めからアフィリエイト手法を先進的に利用し始めていたらしい。競争の激しいアダルト娯楽業界では、コミッション金額が売上の最大50%というケースがあるらしい。

1996年にアマゾン社がAmazon.comのアソシエイト。プログラムを開始・・・既に幾つかの会社が同様のシステムを開始していたにも関わらず、「インターネットに因る顧客紹介システム」として特許を取得した。・・・アフィリエイト企業の代表格はソーシャルネットワークのピンタレストで、一世を風靡したデザインだけでなく、コミッションの仕組みを上手く活用することで成功を収めた。

現在はロレアルグループの一員であるザ・ボディショップ・インターナショナル・・・創業者のアニータ・ロディック「まず化粧品業界がどこへ進もうとしているかを見極め、その正反対の方向に進むんです」・・・同社のマーケティング経費は化粧品業界の標準的な予算のおよそ1/5ほどで済んでいる。

スウォッチ・・・効果な高級時計に特化してきたスイスの時計業界とは一線を画した運営という意味で、スウォッチ社は合気道モデルに則っており、高品質の時計を低価格で提供することが、売上拡大を可能にしている。

シルク・ドゥ・ソレイユ・・・シルク・ドゥ・ソレイユは、通常のサーカスで集客の柱となるコストの高い動物の曲芸やスター的役者のパフォーマンスを意図的に避けている。その代わりにオペラ、バレー、舞台劇や大道芸の要素を古典的なサーカス芸に組み込み、全く新たな娯楽体験を創造している。

紀元前500年頃の古代バビロンでは、女性は将来の夫からオークションで競り落とされていた。。。。老舗のサザビーズは、1744年にロンドンで書籍販売会社を経営していたサミュエル・ベイカー氏が設立した。・・・ワインビッドはオンラインのワインオークションサイト・・・購買オークションとも呼ばれる「リバースオークション」・・・購入者が製品を競り落とす代わりに販売元が契約を競り落とす・・・プライスライン社は、1997年に設立された著名なリバースオークションハウスで、非常に成功している。このモデルでは、特定の旅程の好みを顧客が指定し、場合によってはその旅行に支払う意思のある上限価格を設定する。この提示要件に基づきプライスライン社は自社ネットワーク内のパートナーから、顧客の要望を満たす提案を探す。・・・マイハンマー社・・・ちょっとした修理から引っ越しあるいは大きな建設プロジェクトまで、依頼したいサービスの内容を記述・・・職人やサービス業者に依頼する作業に特化したリバースオークション

消費財を扱う巨大企業P&G社は、バーターのビジネスモデルを活用したイノベーターとして有名である。同社は多国籍企業であり、・・・P&G社はラジオやテレビと言った娯楽メディアと協業し(昼のメロドラマが「ソープオペラ」と呼ばれるのは石鹸メーカーである同社の関与から説明がつく)、自社製品の露出を高め、マーケティング上のメリットを得られるが、一方のメディアにとっては娯楽コンテンツを無償あるいは低コストで調達できるというメリットが有る。

ペプシコ社・・・実際にはドリトスやショートブレッドクッキーのウォーカーズといった食品ブランドが売上の63%・・・1972年に、世界で初めて旧ソビエトで外国製品を販売・・・バーター契約に基づき、ペプシコ社はソビエトのストリナチア・ウォッカを米国市場に輸入

ルフトハンザ航空・・・1990年代、同社はニューヨークに2000平方フィートの小売スペースを所有していたが、利用していなかった。リースが何年か残っているたが、仮にサブリースをしたとしても積み上がったコストを完全に回収するのは難しい状況だった。・・・空き室の不動産をテレビ局や石油会社に貸す対価として、テレビの広告枠や燃料と交換したのだ。

マグノリア・ホテルズ・・・他社から薄型テレビ、ノートパソコン、その他の物品の提供を受ける代わりに、提供者に対し宿泊用の部屋やミーティングスペースを無償提供している。・・・大抵はオフシーズンに提供し、ホテルの利用客から得る通常の売上収入への影響を防いでいる。

デル社が1980年代に最初に受注生産戦略を採用した。その結果、同社は非常に高効率なキャッシュ変換サイクルの逆転を実現した。

クロスセル(Cross-selling)では、収益増加のために、既存顧客との関係を利用し、自社の基本製品やサービスの対象範囲を超えた補完的なものまで販売することを目的とする。・・・オイルとガスの巨大企業シェル社がクロスセルモデルに基づく画期的なビジネスモデル・・・自社のガソリンスタンド網を利用して給油ビジネスとはまったく関係な食料品やその他日用品など様々な商品を販売・・・ある賢いフランチャイズオーナーが、シェル社の給油所でケンタッキーのお店を始めたのが事の発端・・・ほどなく、給油所を訪れるお客さんが車だけでなく自分の体にもエネルギー補給するようになったことから、シェル社はクロスセルのアイデアをひらめいたという。

ビジネスモデルとしてのクラウドファンディングは、古代から行われてきた。過去には、お寺やその他建造物のための基金は大勢から集めていた。

クラウドソーシングは、特定の課題の遂行を外部の人員にアウトソースする手法で、一般告知により課題を公開するところに特徴がある。・・・2006年にWIRED誌の編集者ジェフ・ハウ氏が作り出したが、ビジネスモデルとしてはずいぶん以前から存在していた。1714年の英国に歴史的な事例がある。これは、「船舶の正確な経度を測定する現実的な手法を見つけた者に、政府が2万ポンドの報奨金を提供する」というLongitude Act(経度に関する議決)と呼ばれるもので、クラウドソーシングのモデルが採用されている。・・・航海士はコンパスを利用して緯度を測定することが出来たが、経度を測定するための方法は考案されていなかった。・・・1773年に英国人のジョン・ハリソン氏が海洋クロノメーターで長年の経度測定の問題を解決し、ついに報奨金を獲得した。

シスコシステムズは1980年代より外部企業の買収を通じてイノベーションを獲得し成長・・・2007年以降、シスコシステムズは若いイノベーターをターゲットとしてクラウドソーシングコンテストを開催し、だれもがオンライン上でイノベーションの提案を行えるI-Prizeを創設した。

イノセンティブは、グローバル展開する米国の製薬会社であるイーライリリーが立ち上げたクラウドソーシングのプラットフォームである。・・・企業は専門家のグローバルネットワークと繋がることでR&D予算を減らすことができ、一方で問題解決者には賞金獲得というメリットがある。

カスタマーロイヤルティモデル・・・18世紀の終わりに米国の商人が、集めると製品と交換できるトークンを顧客に配る始めた。19世紀には小売業者がお店で商品券と交換できるバッヂやスタンプを顧客に配り始めた。米国企業のスペリー&ハッチソンは、グリーンシールドスタンプというロイヤルティプログラムの運営者で。ロイヤルティプログラムを他社向けに運営しし始めた最初の企業の1社である。・・・AMRコーポレーションが保有する事業会社のアメリカン航空は、航空運輸業界で初めてロイヤルティプログラムのAAdvantageを導入した。

Experience selling (体験の販売)・・・1903年創業の米国の有名なオートバイメーカーであるハーレーダビッドソン社は、体験販売のコンセプトを非常にうまく活用した企業だ。1969年の『Easy Rider』はハーレーダビッドソンブランドが自由の象徴として関連付けられる格好の機会を提供した。フィリップモリス社は同様の手法で、タバコを吸うカウボーイ「マルボロマン」を限りない自由と冒険の象徴として同社のタバコブランドのマルボロと紐付け、製品販売に活用した。

レッドブル社・・・若い男性層をターゲットとした派手なマーケティングキャンペーンを行っており、フォーミュラ・ワン、モトクロス、ウィンドサーフィン、BMX、スノーボードなどのエクストリームスポーツや活動的なライフスタイルを、同社製品に紐付けるべく全世界に徹底的に広告宣伝をしている。・・・レッドブルが他社より高い価格で製品を販売できるのは、顧客が単なる飲料でなくトータルな体験を求めているからである。

フラット料金のビジネスモデルでは顧客はサービスや製品の料金を一括で支払い、好きなだけ利用する。顧客のk最大のメリットは、コストを完全に固定したうえで無制限に消費できることだ。・・・カジノの街ラスベガス生まれのバッカルー・ビュッフェ(Buckaroo Buffet)は史上初の「食べ放題」レストランだる。・・・スイスの国有鉄道外車であるスイス連邦鉄道ではフラット料金のコンセプトに基づき1898年に年間シーズンチケットを導入し、100年以上経った今も販売を続けている。・・・1990年代の通信業界・・・ネットフリックス社・・・ネクスト・イシュー・メディア・・・雑誌の世界にネットフリックスのビジネスモデルを持ち込んだ。・・・スウェーデン企業のスポティファイはフリーミアムとフラット料金ビジネスを組み合わせた会社だ。

部分所有(Fractional Ownerchip)では、顧客は資産全体でなくその一部を購入する。全体金額の一部を支払えば良いので、高額で手の出なかった製品やサービスを顧客が購入できるようになる。・・・発祥は、20世紀初頭のロシアで行われた共産主義の集団農場の運営・・・1960年代に航空機の部分所有ビジネスを作り上げたネットジェッツ社(NetJets)はこのビジネスモデルを一般企業の分野に持ち込んだパイオニア企業のひとつ・・・顧客は航空機を部分所有し、飛行時間の一部を割り当てられる。・・・部分所有のビジネスモデルの採用によりネットジェッツ社は自家用航空機の分野に全く新しい市場セグメントを創出した。・・・タイムシェア・・・顧客はリゾート地のコンドミニアムなど別荘を利用する権利を購入し、毎年一定期間の割当を受ける。スイスのハピマグ社はこの分野のイノベーター・・・スイスのカーシェアリング外車であるモビリティ・カーシェアリング・・・2005年にロンドンで設立されたイーキュリー25(ecurie25)は国際的なスーパーカー会員組織・・・ホームバイ・・・住宅を分割所有することで、価値の上昇のメリットを得られるようになって・・・家賃収入と政府補助金がこのスキームの安全性を担保

フランチャイズ(Franchising)では、フランチャイザーフランチャイズの本部や主催者)が自社ビジネスモデルの利用券をフランチャイジー(加入者)に販売する。・・・フランチャイズは元々中世フランスで生まれ、特定の製品を王の名のもとで作る権利を、王が授ける制度であった。・・・1851年設立の米国のミシン製造販売のシンガー社(Singer)・・・小売店向けにフランチャイズ形式でミシンを供給し、小売店は特定地域での独占販売権を得た。・・・マクドナルドはセルフサービス型レストランチェーンをフランチャイズ形式で全世界に展開した。販売代理人であったレイ・クロックがリチャードとモーリスのマクドナルド兄弟を説得し、レストランを全米に展開したことから同社のサクセスストーリーが誕生した。・・・クロックは1961年にマクドナルド兄弟から商標権を270万米ドルで購入した。・・・サブウェイ、ピザハットケンタッキーフライドチキン・・・1993年創業のマリオット・インターナショナル・・・

レイ・クロック - Wikipedia

成功はゴミ箱の中に レイ・クロック自伝―世界一、億万長者を生んだ男 マクドナルド創業者 (PRESIDENT BOOKS)

成功はゴミ箱の中に レイ・クロック自伝―世界一、億万長者を生んだ男 マクドナルド創業者 (PRESIDENT BOOKS)

 

フリーミアム・・・スカイプ・・・スポティファイ・・・無償版ユーザーのサービス利用可能時間に月当たりの制限を設けることで有償のプレミアム版への移行を促すことにした。・・・ドロップボックス社とリンクトイン

ザラがプル戦略への移行モデル・・・最新のファッショントレンドに沿ったコレクションを迅速に提供することで有名・・・来店する顧客数を増やすため、ザラ社のテンポは年の中心部の賑やかな区域に有る。街中にあるザラの店舗のショーウィンドウは広告の役割も果たしてくれるため、同社は広告キャンペーンに高いお金を払う必要はない。このビジネスモデルの幾つかの要素をファッション業界に導入したパイオニアベネトンだが、完成形にしたのはザラである。

1964年に設立されたジェーシードゥコー社(JCDecaux)は、バス停、セルフサービスのレンタル自転車、電光掲示板、自動公衆トイレ、新聞スタンドなど街中の公共設備向けに画期的な広告システムを提供・・・自治体や公共交通機関と契約をして、無償あるいは格安でこれらの公共設備を提供する。その見返りに、提供した設備での独占的広告掲載の権利を得る。・・・隠れた収益源モデルで、年間20億ユーロ以上を稼ぐ屋外広告企業の世界最大手企業となった。・・・グーグルは「ターゲット広告」と言うかたちで隠れた収益源モデルを非常に上手く活用している。・・・サービスを広告収入ベースで提供することで、グーグルはオンライン広告ビジネスにおける最大のブローカーとなった。・・・自分の個人情報を隠れた収益源モデルに利用されることに対して顧客が徐々に警戒心を強めているのも事実だ。

素材ブランディング(Ingredient Branding)とは、他の製品の素材としてのみ購入され、単独で購入されることのない製品のブランディング・・・1802年創業のデュポン・ド・ヌムールは米国の化学品会社で、ポリマー・ポリテフロエチレン、より認知度が高い同社のブランド名ではテフロンと呼ばれる素材を開発した。。。。フライパンメーカーにはテフロンを利用するメリットが有り・・・インテル社・・・「Intel Inside」キャンペーンを展開・・・パソコンメーカーは自社のパソコン上でインテルプロセッサーの宣伝をすることを了承し、そのかわりにインテル社はパソコンメーカーの宣伝コストの一分を負担した。

1958年創業のゴア社は、同社の薄膜素材であるゴアテックス(Gore Tex)のブランディングで大きな成功を収めた。・・・1976年に市場に投入された。膜そのものは非常に画期的な製品であったが、当初そのメリットが顧客に十分理解されなかった。しかし素材ブランディングによりゴア社は薄膜素材の宣伝を行い、最終的にビジネス的な大成功を収めた。

シマノも素材ブランディングの成功事例・・・1921年創業・・・自転車市場の特定分野で80%の市場シェア・・・同様の戦略をレムス社(Remus)がオートバイの排気マフラーに適用・・・ボッシュ・・・製品の高い品質と自動車の横滑り防止装置であるエレクトロニック・スタビリティ・プログラム(ESP)のようナイノベーションで有名である。・・・高い評価を誇る部品を採用することで、高品質、高信頼といったブランドイメージが自社の最終製品にも投影されるからだ。・・・インドのタタ社をはじめとする発展途上国の幾つかの自動車メーカーが「ボッシュインサイド(Bosch Inside)」の宣伝を始めている。

新規の顧客獲得には、既存顧客と関係を継続するより費用が5倍かかるという事実を踏まえると、アマゾン社が分析を通じて既存顧客との関係を深めて固定客化しようとするのは理に適っている。

IBM社はライセンシングからおよそ11億ドルの収益を得ており、IBM研究所は他社にライセンシングするための技術イノベーションを生み出すことをミッションとして掲げている。

アーム社(ARM)は、ソフトウェアと半導体の設計会社であり、マイクロプロセッサのシステムアーキテクチャと試用を開発している。しかし、同社自身はマイクロプロセッサの製造は行わず、研究開発に特化して、製造を担当する企業にチップの設計情報をライセンスしている。アーム社は、この方法で研究開発に特化して競争力を保持すると同時に、知的財産のライセンシングから巨額の収入を得ている。

カール・ツァイス・ビジョンは、自社でレンズの製造は行わず、多数の小規模製造者に技術をライセンシングし、レンズ生産を任せている。・・・ユーザー一人ひとりの個別データに基づいて、1枚1枚設計するフルオーダーメイドレンズの製造技術である「フリーフォームテクノロジー」を2000年に確立している。

BASFは自社で製品化しない技術を外部にライセンスするだけでなく、自社の主力製品にもライセンシングモデルを適用・・・独自の合板軽量化技術であるKaurit Lightプロセス(重量が30%軽量化され、結果として輸送費が削減される)により、木材加工業界に画期的な新技術をもたらしたのだ。・・・合板メーカーにライセンスし、同時に合板接着に必要な発泡ポリマーを販売する。・・・この事例は、コスト重視のコモディティ化した市場環境においても、新たなビジネスモデルが強力な差別化と高い競合優位性に繋がることを示している。

レゴ社は、小さなブロック同士を組み合わせる玩具のメーカーである。レゴ社は同社が特許取得済みのデザインのブロックしか組み合わせられないようにして、ロックインのビジネスモデルを構築した。レゴ社のブロックは競合他社のブロックとは組み合わせられないため、顧客は互換性を求めてレゴ社の製品を買わざるを得ず、この仕組が同社の顧客維持と収益増加に貢献している。

カメラ業界もロックイン型ビジネスモデルの成功事例である。

ロックインモデルの基本思想は、「既存顧客の維持は新規顧客を獲得するよりも低コストである」という昔からのマーケティングの格言にある。・・・法的、技術的、金銭的な手法だ。・・・iTunesから他に乗り換えると以前に購入した曲が聞けなくなってしまう、というのは金銭的なロックインである。

ロングテールのビジネスモデルは非常に多種多様な製品を少しずつ販売することに注力し、限定的な製品を大量に販売する「ブロックバスター」戦略とは正反対となる。・・・ロングテールモデルでは、企業は一般的に80%の利益を20%の製品だけで稼ぐという古典的な80:20の法則が当てはまらない。・・・2006年に雑誌『WIRED』の編集長であるクリス・アンダーソンが初めて紹介・・・アマゾンは売上の40%を従来の書店では購入できないニッチ書籍の販売から得ているとの推計も・・・基調な収益源というだけでなく、他の書籍販売業者と差別化する重要な手段でもある。・・・ネットフリックスの急激な拡大は、ロングテールのコンセプトをレンタルビデオに持ち込んだ・・・現実のビジネスシーンでは、非常に多くの成熟企業が小数のコア製品やコアコンピタンスに絞り込むことが出来ずに、他社との競合に苦しんでいる。もしあなたの会社が、製品、技術、市場の複雑性を味方にして競合他社よりも管理コストを低く抑えることが出来るのであれば、ロングテールモデルは非常に有望である。

保有能力の活用(Make more of it)のビジネスモデルでは、ノウハウやリソースを自社で利用するだけでなく外部企業にも提供する。そうすることで、本業に上乗せする形で保有しているリソースから売上を得ることが出来る。

1931年、オーストリア生まれのエンジニアが創業したドイツの自動車メーカーであるポルシェ(Porsch)は、フォルクスワーゲングループに属し、スポーツカーで知られている。ポルシェは研究開発の品質の高さと効率的な顧客開拓戦略で有名であり、関連会社のポルシェエンジニアリングを通じて、この中核的能力を外部企業向けサービスとして提供している。・・・買収される前までは、高度な研究開発能力を発揮する十分な数の製品がなかったため、技術リソースが余剰なときには外部企業にサービスとして販売していた。ポルシェはハーレーダビッドソンに最新技術を提供することで、主力製品であるV-Rodを開発したり、エレベーターメーカーであるシンドラーのために駆動部品を開発したりした。現在もポルシェエンジニアリングは70%のサービスをフォルクスワーゲン以外の外部企業向けに提供している。

ゼンハイザーは高級オーディオ製品を個人及び業務用に提供するドイツのメーカー・・・音響分野における膨大なノウハウを有効利用する手段として保有能力の活用モデルに着目・・・本業である高品質オーディオの製造事業を補完するため、ゼンハイザー・サウンド・アカデミーを設立し、音響技術や製造プロセスに関する幅広い分野で、従業員、小売業者、顧客向けにトレーニングや専門知識の提供を行っている。トレーニングや専門知識の提供を通して、同社は音響技術分野における権威として自社を位置づけることに成功している。

保有能力の活用モデルは単なるアウトソーシングではなく、自社の中核的能力を意義ある形で外部に提供することを意味する。自社の中核的能力を新規ビジネス開拓の武器として考えるべきである。

マス・カスタマイゼーションという用語自体の明確な矛盾が、採算性に関する長年の課題を表している。一つの製品で規模の経済を実現しつつカスタム品の生産をすることは本当に可能なのか?・・・デル社はマス・カスタマイゼーションの可能性を最初に活用した企業である。・・・リーバイス社は1990年代にリーバイス・パーソナル・ペアの提供を開始し、マス・カスタマイゼーションを試験的に導入した。リーバイス・パーソナル・ペアでは、身体測定の結果に基づいて完全にフィットするようにジーンズをカスタマイズするため、定番であった52種類でなく体型にフィットした数千種類からの選択が可能になった。・・・マイアディダス・・・パーソナルノベル社は、顧客ごとにカスタマイズした書籍や小説をウェブサイト経由で販売している。顧客は予め用意された小説、サスペンス、その他の書籍を選択し、登場人物たちの名前を決め、・・・マイミューズリ社・・・朝食用のシリアルやミューズリを、好みに合わせ5660億通りのオプションから選択して作れる。・・・お茶にマス・カスタマイゼーションを適用したオールマイティー社、ハンドバッグのマイユニークバッグ、時計のファクトリー121社などがある。

格安製品(No Frills)のビジネスモデルは単純明快だ。提供価値を極限まで絞り込み、その結果生じる削減コストを圧倒的な低価格という形で顧客に還元するのである。・・・1908年にT型フォードを開発したヘンリー・フォードは格安製品のモデルのパイオニアとして有名・・・「黒である限りどんな色でも自由に選べます。」・・・格安航空会社モデル(LCC)・・・1940年代にマクドナルド社のドライブイン型レストランが低迷した時、リチャードとモーリスのマクドナルド兄弟は、店舗のオーナーたちとともに事業構造を大々的に変革した。提供メニューを10種類以下に減らし、皿を紙皿に変え、ハンバーガーの作り方も新たに考案した安上がりな方法に変えた。さらに接客係の3分の2を解雇してs流布サービス方式を導入・・・

IBM社は製品プロバイダからサービスプラ倍だへ変革を遂げたことで有名だが、その過程で自社独自のOS開発をやめることを決断した。その代わりに現在ではLinuxOSとの互換性を保つことで自社のサーバービジネスを拡大した。

モンドバイオテック(mondoBIOTECH)も、オープンソースのビジネスモデルを活用・・・世界初のオープンソースバイオテクノロジー企業を標榜しており、「希少疾病」と呼ばれる患者数の少ない病気に効果のある物質の発見を自社のミッションとしている。同社では研究室で開発を行う代わりに、既存の研究結果や情報をオンラインで調査して、新薬の開発を行っている。・・・創業からたった11年間で300以上の開発候補物質を発見し、さらにそのうち6つが既に希少疾病治療薬として承認を得ている。従来型の新薬開発の世界では、薬物として承認を得られる候補物質は、およそ1万件に1件である。

2008年に設立されたローカル・モータース(Local Motors)は世界初のオープンソース自動車メーカー・・・全世界のエンジニアが新車開発のアイデアを共有し、協力し合って新車開発をすすめることが出来るように・・・最初の車がラリーファイター(Rally Fighter)である。創業から2年間で150台程度しか販売されていないが、ローカル・モータースが負担したコストはわずか360万ドルであり、これは典型的な自動車メーカーが新車の開発に要する費用のたった3%である。たったの150代を販売しただけで、ローカル・モータースは創業2年後に既に黒字化している。
https://localmotors.com/

中国の利豊グループ(Li & Fung)もO家ストレーターモデルの成功企業だ。同社はトイザらス、アバクロ、ウォルマートといった有名企業から、おもちゃ、ファッションアクセサリー、衣料品といった様々な商品の開発や製造を請け負っている。利豊グループでは自社で商品を製造する代わりに、1万社以上のグローバルなサプライヤーネットワークを管理下に置くことで、案件に対応している。・・・バリューチェーン上のここのパートナー企業を結びつけることが、同社の中核機能である。利豊グループは工場を一つも持つことなく、毎年数十億ドルの売上を上げている。

従量課金(Pay Per Use)では、製品やサービスの利用状況を個別に測定して顧客に課金する。・・・レンタルモデルでは資産の利用時間に応じて一定割合を課金していたが、電子的な利用量測定方法の登場に寄って、従来レンタルモデルを適用していた分野以外でも資産の利用時間に応じて一定割合を課金することが可能となった。・・・ペイパービュー方式のサービスは従量課金に因るビジネスモデル・イノベーションの典型例・・・映画やスポーツイベントをオンデマンドで視聴できるのだ。・・・グーグル社は広告収入の90%をペイパークリック広告から得ている。2008年にダイムラーカーシェアリング事業であるカートゥーゴーを開始したが、これは従量課金モデルの画期的な適用例である。保険料算出のために実際の運転データがGPSシステムを通じて保険会社に送信・・・アリー・ファイナンシャルはこのような保険プランを2004年から提供

賽銭方式(Pay What you want)のビジネスモデルでは、製品やサービスへの支払額は顧客が決める。提供側は、それがゼロあるいは実際の提供価値をはるかに下回る金額であったとしても、顧客の提示した額を受け入れることが前提となっている。・・・競争の厳しい市場に限界コストが低い商品を提供するケース・・・2003年にソルトレークシティのOne World Everybody Eatsというレストラン・・・食事や飲み物の料金を顧客が自分で決めるだけでなく、顧客がお店を手伝うことで支払いをすることも出来、・・・創業者のデニス・セレッタの言葉を借りると、賽銭方式のコンセプトのおかげで、金銭的にあまり恵まれていない人たちにも健康的で高品質の食事を提供できるとのことだ。

P2Pモデル・・・クレイグスリスト(Craigslist)は非上場のウェブコミュニティ運営企業で、不動産、求人、ライブ、個人広告、募集広告、売りたし買いたしなど、地域に紐付いたものやサービスのオンライン広告に特化している。同社は、それまで髪マディアが独占していた地域広告市場に、個人間取引ネットワークを使ったオンライン広告を立ち上げたことで市場を革新した。・・・ゾーパはオンラインネットワークを介した電子決済サービスとEコマースのサービスを提供している。・・・フレンドシュランス・ドットコム(friendsurance.com)はさらに別の個人間取引モデルを作り上げた。同社はソーシャルネットワークを一般的な保険と結びつけ、保険業界にこのモデルを適用する方法を発見した。基本コンセプトはソーシャルネットワーク上に友人間の私的な保険ネットワークを構築することである。・・・一定金額までは友人間で保障される仕組みのため、保険の不正請求と言ったモラルハザードのリスクも大きく低下する。・・・リレイライズ(RelayRides)はカーシェアリングの会社で、車の個人所有社が他人に車を貸すサービスを提供している。自動車には半導体チップと盗難防止システムが取り付けられ、リレイライズ社の予約システムに登録される。・・・1999年にNYで設立されたタイガー21は、富裕層の投資家を対象とした個人間取引の教育プラットフォームである。・・・エアビーアンドビーはサンフランシスコに拠点を持つ未上場企業で、ユーザーが住居、個室、アパート、城、ボート、その他の資産を個人間取引のコミュニティ内の様々な人に貸すための手段を提供している。・・・エアビーアンドビーの主な収益は貸出料金に対するサービス料(6-12%)である。その他の収益源として宿泊者のクレジットカード利用手数料もある。・・・自己増殖的な正のスパイラルを生み出し、「勝者総取り」型で新規参入が難しい市場を形成する。

成果報酬型契約(Performance-based Contracting)・・・1980年台のはじめにロールス・ロイスはパワーバイジアワー(動力の時間当たり販売)方式で大成功を収めた。・・・1990年代後半からBASFコーティングスが「ユニットあたり課金」モデルとして成果報酬型のサービスを提供している。・・・スマートヴィル(Smartville)はフランスを拠点とするスマートブランドの自社製造プラントで、ダイムラースウォッチとの合弁企業である。スマートヴィルは電気自動車とガソリン自動車の療法を生産しており、また、高い人気を誇るコンパクトカー「スマート」を近代的で高効率の製造プロセスで生産している。

サプライ品モデル(Razor and Blade)・・・10世紀の終わりに中国で安物のパラフィンランプの販売を始めたジョン・ロックフェラーである。ランプの購入者は火を灯すために効果な燃料を買わなければならず、それはロックフェラーの保有するスタンダード石油社の製油所で精製されたものであった。・・・ヒューレット・パッカードはこのモデルを世界初の民生用インクジェットプリンターであるThinkJetに適用した。・・・

レンタルモデル・・・紀元前450年ころには古代ローマ人が家畜をレンタルしていたという記録がある。・・・ジョー・サンダース・・・・1916年に彼が始めたのは、自分のT型フォードをビジネスマン向けに貸し出し、料金として課金した1マイルあたり10セントのお金をメンテナンスコストに充てるという試みだ。・・・サンダース・システムカーレンタル・カンパニーは、1925年には全米21の州に支店を持つまでになった。・・・ゼロックス社は販売する代わりに月額95べドルでレンタルすることにした。

レベニューシェア(Revenue Sharing)は、個人、団体、企業などが協業し、その結果得られた売上を分け合うビジネスモデルである。・・・紀元前810年頃のベニスが商業発展していた時代に、既にレベニューシェアが利用されていた・・・コンメンダでは、パートナー二者間で契約を結び、商品を共同販売していた。コンメンダの契約者は、ベニスに居住し資金を貸し出す商人と、商品を海上輸送する貿易商人からなる。・・・1820年ごろにフランス国営保険会社が、従業員への支払いの一部を自社利益に応じて配分するという形で、フランスで初となるレベニューシェアモデルの試験採用を始めた。

リバースエンジニアリング・・・主な狙いは「先行者利益」の獲得でなく、既存製品の最適化にある。・・・第一次世界大戦から第二次世界大戦・・・リバースエンジニアリングは敵からダッシュした、あるいは盗んだ装備から情報を得て自軍で活用するために頻繁に実施された。・・・1970年代から80年代にかけて、日本の自動車業界はこのようにして欧米企業の模倣を始めたのだ。学び、そして改良することは、元々日本文化の特性の一部であり、またカイゼンやQC(品質サークル)といった系統建てた手法を利用したため、トヨタや他の各社は、やがて欧米企業を追い越してしまった。

ペリカンはスイスの文房具メーカーで、万年筆、ボールペン、紙、画材、プリンター用品、オフィス用品を製造している。・・・1990年代のはじめに、有名ブランドのプリンターインクカートリッジの模倣品を製造し、非常に競争力のある価格で販売を始めたのだ。

リバース・イノベーションのビジネスモデルでは、最初の商品企画を発展途上国向けに行い、その上で先進国向けに再度パッケージングして低コストで販売する。・・・ノキアは2003年に同社ブランドの携帯電話Nokia1100を開発した。この低価格な携帯電話はインドのお口向けに設計されており、カラースクリーンやカメラのような高価な機能は全て取り除かれ、・・・先進国でも人気機種となった。

シーメンスでは中国向けの製品設計用にSMARTの減速を制定した。SMARTとは、単純で(Simple)、手離れよく(Maintenance-free)、手頃で(Affordable)、壊れにくく(Reliable)、今の市場ニーズにあった(Timely)製品を意味する。

ロビンフッド・・・製品やサービスを貧困層よりもずっと高い価格で金持ちに売るからだ。・・・インドのアラビンド眼科病院・・・裕福な患者は手術費用を全額支払い、金銭的に恵まれない患者は支払える額だけを支払うというもの・・・トムズシューズ・・・ワンフォーワンポリシーを実践し、靴が1足売れるごとに、非営利の関連会社であるフレンズオブトムズ社を通して貧困にあえぐ人に1足の靴を寄付している。

店舗内出店(Shop in Shop)・・・ビジネスモデルの登場は古代ローマまでさかのぼり、様々な店舗がトラヤヌス市場に出店していたのが原点・・・ボッシュは店舗内出店のイノベーター・・・工具店や量販店の自社専用エリアにブランドデザインやレイアウトを施し、棚には特別な販促物を用意して、販売活動を行っている。・・・ドイツ・ポスト・・・多数のスーパーマーケットやショッピングセンターに専用カウンターを設置・・・カナダのレストランチェーンのティム・ハートンズ・・・一般的な出店形態のほか、空港、病院、大学などの施設内にも出店し、各施設内の人通りの多い場所に自社ブランドの小型店を多数出店することで、顧客利便性と高い認知度を実現している。

スイスの包装会社であるテトラパック社・・・包装材の開発に加えて、ボトル詰めや包装プラントの設計までを提供する。

サブスクリプションモデルを初めて導入したのはドイツの書店で、17世紀のことだ。・・・1999年創業のセールスフォースはソフトウェア業界にサブスクリプションモデルを持ち込み、オンライン上にある同社ソフトウェアの利用料を月額請求する料金体系を導入した。・・・ブラックソックス社・・・顧客は年間契約料を支払うことで、3-6足の新しいビジネス用の黒い靴下を希望するタイミングで受け取ることが出来る。

世界最初のスーパーマーケットであるキング・カレン社(King Kullen)がこのモデルの元祖・・・「箱は高く積み上げ、価格は安く売る」・・・メリルリンチは「金融スーパーマーケット」の概念を打ち出し・・・それまでエリート相手であった投資ビジネスを一般的な米国人に普及させ、ある種の民主化を果たした。

トイザらス・・・創業者のチャールズ・ラザラス・・・1940年代に思い至ったソリューションが、世界最初の玩具スーパーマーケット・・・ニッチ製品に特化するブティック型とは対極

1963年にフェルッチオ・ランボルギーニが創業したランボルギーニ(Lamborghini)・・・1879年の闘牛で24本の槍を受けながらも倒れず、その偉大な投資を称えるため特別に野に開放された伝説の牡牛であるムルシエラゴ(Murcielago)が燦然(さんぜん)と輝いている。・・・創業2年目に12気筒エンジンの350GTを投入してフェラーリの全車種を圧倒した際には、全世界のカーマニアが驚愕した。・・・すべての車種はスペインの伝説的な闘牛であるディアブロDiablo)、ガヤルド(Gallardo)、ムルシエラゴの名をとって命名されているが、カウンタック(Countach)だけは例外で、イタリアのピエモンテ州の方言で「至高の極み」を表す感激の言葉

アボット・ダウニング(Abbot Downing)・・・ウェルス・ファーゴ銀行のグループ企業であり、5000万ドル以上の投資余力のある「超富裕層」を相手に金融サービスを提供している。

台湾の鴻海精密工業はおそらく世界最大かつもっとも重要なOEM製品もでる・・・インテルブランドで販売されているコンピュータ用マザーボードの3分の2は鴻海が製造・・・リシュリュー・フーズ(Richelieu Foods)は冷凍ピザとサラダドレッシングで有名なOEM製造者である。・・・プリンティングインアボックス(Printing in a box)は印刷業界におけるOEM提供者であり、顧客企業が独自ブランドでオンライン印刷事業を始めるための一連の仕組みを提供している。

ビジネスモデル・ナビゲーター

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  • 作者: オリヴァー・ガスマン,カロリン・フランケンバーガー,ミハエラ・チック,渡邊哲,森田寿
  • 出版社/メーカー: 翔泳社
  • 発売日: 2016/10/04
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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