東工大講義 生涯を賭けるテーマをいかに選ぶか

下村脩

マチュアリズムはハンディキャプではない、最初にぶち当たった困難をまず解決しろ、一度ギブアップすると次もまたギブアップすることになるだろう。先入観にとらわれることはハンディキャップです。先生が言ったことを鵜呑みにしていてはダメです。・・・近頃は、コレは難しそうだからという理由で始めないひとが多いですね。元気ないなあ。少年よ大志を抱けといいますが、そんな期外はないです寝。研究テーマを選ぶにも食べていけるかとか、容易にできるかで選ぶ。ほんと情けないですよ。二本は世界で一番恵まれています。それなのに、これから向かう先がもっと楽であるように、では情けない。

佐々木玲仁

科学的に扱えないものが有るというのは、2つの場合があるんですよ。それは科学的な追求の仕方が充分でなくて見えないという場合と、本当に何をどうやってもそれを扱えないという場合で、僕ら臨床心理学の人は現場の人間なので、ガチガチの方法論とかはあまりやれていなくて、コレは科学的にはならないと言ってはいても、実は研究法の扱い方が上手でなくて見えてなかったということだったりするんですよね。だからとことん数量化していって、最後までできないのは何なのかということを僕は知りたいんです。僕の研究グループの人達は、アホかってくらい数量化をしています。

 簡単にいえば挫折したわけです。一つは、この専門をやっていてふと気づいたんです。わたしは物理の勉強は好きだけど研究はそんなに好きじゃないなってことに。つまり、誰かが今まで調べたことを、それは本や論文や、今なら電子データになってたり、そういうのを勉強していって面白いなっていうのはあったんですけども、自分がその知識を増やす側になった時に必要なこと、具体的には徹夜とか、労力を厭わず何が何でもやるという感じにはなれなかった。しんどいほうが多くてね。

江坂遊

 『できそこない博物館』星新一

イデアとは異質なものを結び付けることから発生する。大変なのは異様なシチュエーション。それができれば、ストーリーはなんとかなる。異様な出だし。この段階が最も苦しい。無から有を取り出すのだから当然だろう。しかし、何かしら出てくるのだから、不思議である。どうなっているのか、説明しようがない。

まず、ものにこだわることです。異質なものを見つける。コレを結びつけるためにモノをそれぞれ要素分解していく。おかしなものですな、ぜんぜん違うものなのに似た部分や関連した繋がりが見えてくるようになる。最も共鳴しあってくれるまで止めないからなんだが。

石田瑞穂 

いずれにしても、自分で決めないとダメです。人に言われるんじゃなくて全部自分、できるかぎり自分で決めて下さい。魔法の方程式はないです。まず何かをしてみて、ダメだと思ったり、コレが合ってないと思ったりしたら、やり直したらいいんです。コレって言うのを見つけるまですごく苦労して悩んで、そして決めていく。

自分が生きている時間、目が覚めている時間は、自分で一番自分のためになるように使うということを心がけないと、あっという間に私くらい年を取りますよ。だから、とにかく自分の力、自分で決めて、後で失敗した時に、あの人がああいったからだなんて言わないためにも、自分で一個ずつ決めて下さい。

 柏野牧夫

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 人文科学というのはミスリーディングな名前で、たまたまそういうところにがっかが存在してたというだけの話で、多くの人がおそらく想像されてるようなところではないと思うんです。常にわたしがフラストレーションを感じるのは、なに学科とか、文系とか理系といったカテゴリーです。そういう制度じゃなくて、興味から発想しているわけですから、聞こえるという体験やそのメカニズムを研究したいと思った時、じゃあそれは文系なのか理系なのか、何学科なのか、そういうハマるところはないんですよ、実際問題。

バナナ、バナナと聞いているだけなのに、バナナがナッパになる瞬間にブローカ療育、しゃべるところが活性化する。それってなんですか、という話なんですよ。声を聞き取ることには、話すスキームも使われているということ。運動ということと、認識ということが、実は表裏一体だという話になっているんです。

わたしは、コレをやったら成功するだろうとか失敗するだろうということを先回りして考えていないというか、考えられないタイプで、結局、今一番何に関心があるかということしか頭にないんです。・・・だから、結局好きなことをやるしか無いんじゃないか。みなさんそうおっしゃると思うんですけど、やっぱりそれはそうなんです。スポーツもそうですけど、やっぱり好きだからやるんです。相対的に自分がどれ位できるかではなく、差分が面白いんです。実践していく中で、あれこれ考えて、仮説立てて試してみたら、この間よりちょっともうまくなったという、その小さい部分が一番面白い。割とそういうことだけできています。 

国の研究費を獲得するような場合には、なにに役立ちますとか、これがどう有り難いか、ということを説明しなくてはいけない状況がたくさんあります。・・・そういう時も意外と、研究をやっている本人がすごくやりたいと思っているかどうかが効いてくると思うんですよ。外発的に、これをやれと言われたからやっています、みたいな当事者意識のない人ってすぐ分かる。ところが日本企業には往々にしてそういう人が多い。

 

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ジャニン・べニュス

「撥水効果」とか、「空気抵抗を軽減する」とか、「音を立てずに動く」とか、生物はどうやってそれをやっているのだろうと知りたい時に、そんな言葉で検索してみるのです。・・・AksNatureはバイオミミクリーに特化したデータベースなので有用な情報が出てくるからとても便利です。

 

 

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