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零の発見―数学の生い立ち

 有限少数は分数に直ちに直せるのであるし、また、循環無限少数を四捨五入せず無限少数のまま扱うにした所で、これまた分数を書きなおしたものに過ぎないとすれば、何も少数などというものを新しく導入しなくても良さそうに見える。実際、0.7142857...などと書くよりも、5/7とそのままにしておいたほうが、はるかに、簡単であるようにも思われるではないか。
この疑問に対する答えは幾通りも考えられるが、その答えの中の1つとして、分数は分数のままで他の分数と大小の比較をしようとすると、どうしてもその度ごとに通分するという手数がいるのに反し、分数をすべて少数の形に直しておくことにすれば、少数の間の大小は一目にして判定できるという利益がある、ということをあげることができるであろう。
[補足]少数というのは、要は分母を1にしたときの分数に等しいもので、基準化していると解釈することが出来る。吉田氏の記述はまさにこのことを指している。

零の発見―数学の生い立ち (岩波新書)

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