シンガポール旅行覚書
プライベートでシンガポールに旅行に行ったので覚書。
- 雨季か乾季かの確認は必ず、装備が変わってくる。日焼け止め、帽子、サングラスは欲しい。屋内はクーラーで寒いので、長袖もあった方がいい(日焼け対策にも有効)。
- チャンギ国際空港からはタクシー、Grabか地下鉄(MRT)を利用。MRTを利用するなら、後々のことも考えてEZ-LINKカードを買っておいたほうがいいが、MRTの窓口はクレジットカードの決済が不可。制限エリア出口にあるCHANGI RECOMMENDSならクレジットカードで購入が可能なようだが、僕が行ったときは品切れだったので買えなかった。公式デザインはサンリオキャラクターだらけで可愛い。
- 観光するところは少ないし、日中はそもそも観光する気になれないくらい蒸し暑い。基本的に日中はショッピングする国と割り切ったほうが精神衛生上いい気がする。
- ホーカーなど意外に現金が必要なケースがあるので、最低限は換金しておいたほうがいい。
- マリーナベイサンズにあるアートサイエンスミュージアムは平日でもそれなりに混んでいたので、事前にチケットを購入しておいたほうがいい。(以後も同様だが、)とりあえずはVoyaginで割安チケットを探してみて、Voyaginで見つからなければ、公式HPからチケットを購入するという流れでいいと思う。なお、ここではマリーナベイサンズ限定のモノポリーを購入することができる。
- ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ:基本的に無料のバカでかい植物園。昼間に行くと日影がなくて死ねる。フラワードームとクラウドフォレスト、OCBCスカイウェイは有料なので、Voyaginでチケットを購入しておくこと。ただし、なぜかチケットの引換場所は現地ではなくマリーナベイサンズのホテルなので、注意すること。間違えると往復することになり、二回くらい死ねます。
- フラワードームとクラウドフォレストは片方が休みであっても、入館する際は片方のチケットだけ利用する、ということができないので、休館日にはご注意を。また、片方だけのチケットは公式に発売されていないのも要注意。行くときは、かならず、両方空いているか確認しておきましょう。
- 昼間に行くと暑くて死ねると書いたが、それに加えて夜はライトアップされていて綺麗らしいので、間違いなく夕方以降に行ったほうがいいスポット(19:45 and 20:45には光と音のショーもやっているし)。アクセスはマリーナベイサンズの4Fからドラゴンフライ橋を渡っていくのが一番効率的。下手に園内の表示を信じて歩くと、工事中の場所に迷い込んで出られなくなったりするので注意。
- 人に囲まれているマーライオンだが、北側の対岸からエスプラネードブリッジを渡って訪問すると、写真を撮るスポットには困らないと思う。本体を見た後は裏手にある子供マーライオンも忘れずに。さらに少し足を延ばしてアンダーソン橋まではセットで回ると効率的(余力があればナショナルギャラリーとセントアンドリューズ大聖堂も)。
- シンガポール動物園のチケットは、やはりVoyaginが安い。ナイトサファリが注目されがちだが、動物園本体も非常にボリュームがあり、満足感が高い。半日でぎりぎり回りきれるくらい広いので、園内トラムをうまく活用して、体力の減少を減らすように努力するべき。夜に園内を散策するレインフォレストルミナも、間違いなく面白いと思う(行ってないけど)。ナイトサファリはトラムの右側に座らないと満足度が半減するので気を付けて。
- 動物園は市内から離れた場所にあるので、シャトルバスに乗りたいところだが、バスは9時・10時と17時・18時(つまり動物園とナイトサファリの開園時刻)にしか走っていない。動物園とナイトサファリをセットで周りたい場合、朝に動物園に行ってしまうと、ナイトサファリの開園時間まで時間を浪費することになる(動物園の周りには何もない)ので、時間効率的には好ましくない。多少の出費は覚悟してタクシーやGrabを使ったほうが、時間の調整がしやすい。
- ユニバーサルスタジオシンガポール(USS)のチケットもやはりVoyaginが最安値なので、公式HPで買う意味はない(住人は安いチケットが購入できるので買う意味があるが)。スタジオのサイズ感は広すぎず丁度いい感じで、日曜でもそれほどは混んでいなかった。平均的な待ち時間は1時間程度。平日なら余裕をもって回れると思う。人気のあるスポットは入って右側にあるので、園内の標識は無視して反時計回りに歩く(サイファイシティに直行する)のが支配戦略。
- 乗る順番のモデルケース
- 9時入園、全速力でトランスフォーマー・ザ・ライドへ
- 絶叫が好きならギャラクティカ・ヒューマンかサイクロン
- 10時にジュラシックパーク開園を待ってジュラシックパーク・ラピッド・アドベンチャー(手前に座ると死ぬほど濡れます)
- キャノピー・フライヤー
- リベンジ・オブ・ザ・マミー
- 昼食
- プス・イン・ブーツ・ジャイアント・ジャーニー
- ウォーターワールド
- シュレック4D
- マダガスカル・グレート・アドベンチャー
- ライツ、カメラ、アトラクション
- セサミ・ストリート・スパゲッティ・スペース・チェイス
おまけのジャカルタ
- ジャカルタは歩こうと思わないこと、短距離であってもGrabかタクシーを使おう。
- 空港からはブルーバードかゴールデンバードタクシーを利用すること(Grabでもいいけど)。出口から出てすぐのタクシーはすべてぼったくり。左側に歩いていくとブルーバードタクシーの乗り場があるので、ここで予約券を取ろう。
- 物価は日本と同じくらい。現地通貨はそれなりに持っておいたほうがいい。
- マッサージのKOKUOはコスパよしなので毎日行こう。日本語スタッフもいるので、英語ができない人でも大丈夫。
- モナスは待ち時間が不明の原始的なシステムなので、朝一の訪問がマスト。入り口は複数あるように見えるが、南側の入り口以外はすべて閉まっている。中に入ったら左手に進んでBarat Dayaまで歩く。Barat DayaとPelataran Merdekaを無料の小型バスが巡回しているので、これに乗り込んで北側のモナス入り口(Masuk Monas)まで運んでもらおう。歩いていくのは絶対的な悪手、恐ろしい勢いで体力が奪われていく。モナスは広すぎる。
- 地下に入った後は、入場するために意味不明な電子マネーのカードを買って、地下道を進む。涼しくて、これがモナスだと感動する(違)。モナスについたら、エレベーターに乗るため、窓口で予約して、順番が来るのを待つ。ここでどのくらい待つかが不明瞭なので、朝一で行くのがおすすめ(日時によっては1-2時間待たされるらしい)。カードの色は大雑把な入場時間を示している(ことを事後的に他の観光客に教えてもらったが、現地語がわからないとそれすら分からず徒労感が増す)。
- イスティクラル(モスク)とジャカルタ大聖堂はセットで訪問しよう(できればモナスも)。靴袋はレンタルしなくていいが、断るのもめんどうくさい(し女の子が可愛そうな)ので持参しておこう。半ズボンで行くとガウンを貸してくれる(無料)。時間によっては有料で案内してくれるぼったくりおじさんがいるらしいが、朝に行くとオフィシャルのおじさんが無料でイスティクラルの中を案内してくれる。荘厳で美しく、ジャカルタで(唯一の?)訪問すべき観光資源だと思う。
- モンゴのチョコとコピルアク(コーヒー)は必ずお土産でゲットしておきたい。Ellips(エリップス) のヘアービタミンも有名。マンゴーもシンガポールの半額から3分の1くらいで買えるので、こちらの方がおすすめ。
- サテはたしかにJaya Agungがコスパ的に最高だが、まったく英語が通じないしメニューもないのが辛い。ラムと連呼してればラムのサテが出てくる。
- Baywalk Mall Pluitの中にあるシーフードレストラン、Seafood City Bandar Djakartaは生け簀(いけす)から直接食材を選んで料理してもらうシステム。ジャカルタではやや割高だが新鮮な魚介が食べられる。英語が通じにくいのが辛い。
- 安定して清潔な環境で美味しいインドネシア料理が食べたければ、モールにあるKafe Betawiに行くのがよいと思う。
まっぷる シンガポールmini'19 (マップルマガジン 海外)
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アトランタ旅行覚書
仕事でアトランタに行ったので、覚書。
- 宿泊はウィスティンピーチツリーとアメリカンホテルアトランタダウンタウン。ウェスティンはロビーのみwifi無料、部屋は有料。アメリカンホテルはwifi無料コードをくれた。ウェルカムのクッキーも美味しい。
- 移動は基本的に地下鉄(マルタ)とバス、乗り放題のブリーズカードを初日に購入。アトランタは車社会だが、市内中心部に観光スポットが集中しているので、基本的にブリーズカードで問題ないと思う。
- 基本的にカード決済可能。現物ドルを使った記憶なし。
- CVSで大量の水を確保しておくのがコスパ的には最高。市内にスーパーがないので、ひたすらCVSに通った(ポイントカードも作った)。
- Amalfi Pizza:ピーチツリーセンターにあるピザ屋、値段と宣伝文句の割に味は普通。
- DaVinci's of Midtown:アーツセンターにあるピザ屋、個人的にはアトランタナンバーワンだった。
- ハイ美術館:アトランタで一番満足度の高かった施設。建物もきれいだし、展示のセンスもいい。草間彌生展をやっていたが、チケットは即完売だったらしい。
- Gus’s World Famous Fried Chicken:でかい揚げ鶏、美味しいけど一回で十分。
- マーガレット・ミッチェルハウス:ミッドタウンにある人気スポット、ファンなら嬉しい。アジア系の観客も多かった。
- アトランタ連銀:マーガレット・ミッチェルハウスに行ったら、ついでに行っておきたいスポット。セキュリティは厳しく、中にはいるのに荷物をすべて預けさせられるが、勉強コーナーも面白いし、実際にドル札を扱っているところもガラスごしに見学できる。隠れたおすすめスポット。撮影は禁止。
- Babalu Tapas & Tacos - Atlanta Midtown:ミッドタウンにある人気メキシカン。インスタ映えする感じで、女子も多かった。
- Ted's Montana Grill:ピーチツリーセンターから少し歩いたところにあるグリル。バイソンが食べれるのはなかなか貴重。
- Fellini's Pizza:プレーンピザを頼んだのはミスだったが、チーズは美味しく、サイズも大きかった。人気店なのも納得。
- アトランタシティパスは75ドルなので、ジョージア水族館とワールドオブコカ・コーラ、CNNセンターに行くだけで元がとれる(78ドルくらい)。あとはアトランタ動物園か公民権・人権センター、ファーンバンク自然史博物館かカレッジ・フットボール・ホール・オブ・フェイム。
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- ジョージア水族館は21時までやっているが、目玉のイルカショーやペンギンウォークなどは時間が決まっているし、遅い時間になると映画などいくつかの施設は閉まってしまうので、あまり遅く入ると見るものがなくなってしまいかねない。遅くても17時には入っておきたいところ(僕はイルカショーにぎりぎり間に合ったが、正直ミスった感ある)。
- ワールド・オブ・コカコーラは、世界のコカ・コーラ社製品を試飲できるスポットが楽しい。色々と楽しめるように、体の準備をしておいたほうがいい。
- CNNセンター:楽しかったが、打ち合わせで忙しかったらしく、キャスターがこっち(ツアー客)を見てくれなかったのは悲しかった。朝一なら、まず待つことなくツアーに参加できる。昼は行列がすごいらしい。
- アトランタは基本的に地下鉄とバスでいいと書いたが、例外がアトランタ動物園とファーンバンク自然史博物館。それぞれ市内からは地下鉄+バスでアクセスできるが、動物園と博物館の間には何もないので、タクシーやUberを利用することをおすすめする。博物館前のバス停にはなかなかバスが来ないので、ここもUberを使ったほうがいいかもしれない(動物園も同様)。
- 動物園はパンダが可愛い、あとは爬虫類コーナーが充実していた。
- 自然史博物館は正直なところ微妙すぎるので、あまり行く価値を感じなかった。フットボールにも関心がないなら、少しもったいないが、使わないという選択肢も検討するべき(他にやることがあるなら)。博物館周りの森の散策は楽しくないわけではないが、楽しめるほど体力が残っていなかった(午前に動物園で体力を削られていた)僕には酷だった。
- オリンピック公園:ぶっちゃけ何もないが、電動スクーターで走ると楽しいかもしれない。
- フォックス劇場:外だけ見学、いかにも洋画に出てきそうなシアター。
- アメリカに行く際のSIMは、最近Threeしか使っていない。コスパが秀逸。
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好き嫌いー行動科学最大の謎ー
- 人間のよろこびは、みな砂糖からくるんではないかと思うんですよ。砂糖は原型的なもの、ある決まったレセプターを刺激する化合物は砂糖だけなんです
- 口に入れる食べ物は完全に制御したいと思うものだ。ねばねばぬるぬるした食べものや、入っているはずのない塊や硬い粒が混ざった食べものは、むせたり喉に詰まったりするのがいやできらわれる。
- 人がものを好きだきらいだというときの理由はまったくいいかげんだよ。無理に理由をつけているんだ。
- 好みは学習するものなのだ。この自明の理は文化全体から個人にまであてはまる。接触効果は生まれる前からはじまっている。・・・においと味はいつも私達のまわりにある。羊水という環境中では、それが私たちの最初の食事体験だ。熟練の官能評価パネリストは、羊水のにおいだけでどの女性がニンニクのサプリメントをのんでいるかまで分かる。・・・1930年台の有名な研究では、乳幼児の好みは誰が食事を与えているかで決まるようだった。「トマトジュースを飲もうとしない赤ん坊は、トマトジュースが嫌いな大人に食事を与えられていることがわかった」
- ネットフリックスは好みの予測に関して頭打ちに、つまり、いわゆる終端速度に達しつつあった。「アルゴリズムの世界ではよくあるんですがね、そういう状態によく似てきたんですよ。90%の精度を達成するには時間の20%を使いますが、あとの10%に残りの80%の時間がとられるのです」。・・・制限ボルツマンマシンやらランダムフォレストやら潜在的ディリクレ配分法ですでに目いっぱいなレコメンドシステムがさらに複雑になるーそれに見合う成果が果たして得られるのかどうかはまったく見通せなかったのだ。
- レビューはどれもーいいねもお気に入りもー基本的に役に立たない。経済学者のレイ・フィスマン(Raymond Fisman)が無意味な言葉(チープトーク)とよんだ問題があるからだ。
- コーネル大学の研究者チームは、90%に近い精度でレビューが本物かにせものかを識別できる機械学習システムを考案した。・・・人間は真実バイアスがかかりやすいからである。私たちは相手が嘘をついているわけはないと思いたがる傾向にあるのだ。
- フランスの社会学者ピエール・ブルデューは次のように主張している。「趣味(例えば明示された選好)とは、他者との間に避けられない違いがあることを実質的に肯定するものである。自らの趣味が正当であることを示したいときに、他者の趣味を拒絶して主張が完全に否定的になるのは偶然ではない」
- 「趣味はその人の社会や文化に対する考え方を否応なくさらけ出してしまう」と評論家のスティーブン・ベイリーは述べている。「セックスやお金以上にタブーとされる話題だ」
第4章
- クレメント・グリーンバーグ「芸術は、第一に、そして何よりも、好きか好きでないかの問題であるーただそれだけだ」
- 来館者が見る時間を分析したところ、一枚の絵画に費やす時間の中央値は17秒であることがわかった。
- イェール大学の心理学教授エドワード・S・ロビンソンによる1928年の研究では、「大規模な展覧会で一人の来館者が一枚の絵を見る確率は平均で約5%であるのに対し、正気の場優れた展覧会での同じ確率は約33%である」
- 美術評論家のスティーブン・ビットグッドによれば、私たちの美術館での行動はすべて効用を最大にしたいという気持ちで決められているという。
- 絵を展示室の中央から端に移すと、実験期間中に来館者がその絵を「訪れる」回数が207から17に激減した。人は壁に貼られた長い解説を読みたがらないこともわかっている。・・・ビデオ上映も、立ち止まって見る人は少ない・・・近くに「手軽に見られる」ものがいくらでもある場合は、ビデオは人気がない。
- 目の動きを追う装置で測定すると、視線の大半は絵の中心部に集まっているのがわかる。画家は中心視の視野が非常に狭いことを知っていて、重要なものを作品の中心に置くようです
- 最初の50ミリ秒で私たちが認識する重要なことの1つは、それが好きかどうかだ。ドイツの心理学者ハンス・アイゼンクは、「絵画の美的価値の評価は、絵そのものを知覚するのと同時に起こっているのかもしれない」
- 展示室にいる人々を観察すると、時間を書けてみようと思わない絵を非常に素早く判断していますよ
- 好きになるには、まずそれについて知らなければならない
- ほとんどの意思決定について言えば、実際にあったと立証するのが極めて困難なほどの認識プロセスしか、それに先行して実行されていない
- ウサギはヘビの牙の長さや模様の配置について立ち止まって考えてなどいられない
- 独創的な芸術は、どれもこれも最初は醜悪に見える。・・・芸術作品に関しては、あまり性急に結論をだすべきでないと思う
- 鑑賞時間は「それにどれくらい興味を持っているかを示すよい基準になる」
- 哲学者のルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインは、とくに「すばらしい」という言葉にうんざりしーもちろん自分の考えを適切に表現できない人はたくさんいて、この言葉をやたらに使う
- 哲学者のアラン・ド・ボトンは「非常に有名で人気のある絵について考える時でさえ、私たちはなぜそれが好きかという根本の問いの前に押し黙ってしまいがちだ」
- こうして芸術に対する葛藤が生まれる。この作品が好きだ(好きになるべきだ)と確信できないし、なぜ好きなのかを説明することもできないからだ。・・・多くの人が評論家に対して分けもなく反感を抱く理由は、これを好きになれと支持されるのがいやだからというのもあるだろうが、それよりもなぜ好きなのかを彼らが雄弁に語れるのが面白くないからではないだろうか。
- 人間はフラクタル図形が好きでたまらないらしい。これは図形の一部を拡大していくと全体の形によく似た形が繰り返し現れる幾何学図形のことで、自然界では雪の結晶や樹木の枝に見られる。画家のジャクソン・ポロックの絵を分析したところ、彼の有名な抽象表現主義の作品にはフラクタル図形が隠れていた。だが、発表当時は悪評を浴びたことを考えると、フラクタル図形だけではポロックの芸術家としての成功は説明できない。
- 物理学者のリチャード・テイラー・・・フラクタル図形が見る人に好ましい印象を与えるのは、複雑さの指標であるフラクタル次元の数値が一定の範囲内にある場合にかぎられるが、ポロックが技法を極めた晩年に描いた最も有名な絵は、その範囲からはずれているというのである。
Perceptual and Physiological Responses to Jackson Pollock's Fractals
- カントの1970年の著作「判断力批判」は、長い間美をどう捉えるかの規範とされてきた。カントはここで美を判断するときの態度として妥協のない理想像を述べている。それは「無関心」でなければならないということだ。これは関心がないという意味ではなく、思考の対象に個人の感情的な関心や欲求を抱いてはならないということである。あるものが美しいかどうかを判断するためには、あなたは「ただ観察」しなければならない。あるものが美しいと言うためには、それが「自由美」である必要がある。自由人は、あらゆる概念やレッテル、目的、先入観に縛られない美だ。
- ほとんどの人がだめだと思う作品をどうすれば確実に見分けられるだろうか。多くの学者がバッドアート美術館(MOBA)に出かけることでこの問題を解決している。十数年前にボストン近郊に設立されたこの美術館は、「だめすぎて目が離せない」をモットーに、文化のガラクタを蒐集している。・・・誰が描いたにせよ、テクニックはなかなかある。だけど見た人が頭をかきむしって、「作者は一体何を考えているんだ?」と言いたくなるような絵ですね。
漫画201902
ゆうべはお楽しみでしたね 6巻 (デジタル版ヤングガンガンコミックス)
- 作者: 金田一蓮十郎
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
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大きな波乱はないながら、しっかりと二人の生活を見守っていって幸せを堪能できる巻。サブキャラクターのエピソードを挟みつつ、8巻~10巻くらいでフィニッシュスル感じかしら。最後までしっかりと見守ります。ドラマのほうは、ゲーム画面少なめですが本田翼が可愛いのでOKです。3点
こんなところで終わらないでくれー。老眼の小咄が一番おもしろかったです(本編じゃないけど)。3点。
響~小説家になる方法~ (11) (BIG COMIC SUPERIOR)
- 作者: 柳本光晴
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間延びしているしサクッと終わってほしいなぁ。面白くないわけじゃないんだけど、1~3巻の衝撃がすごすぎたんだよな。2点。
20巻くらいで終わらせる感じかな、仮想通貨の話は山場なく終わった感じですが、安定しているので、最後まで追います。3点。
アニメ化が決定したとのことなので、まとめて再読。1~3巻は7seeds:スケット・ダンス=2:8的なバランスだが、4~5巻は逆に8:2くらいのシリアス展開。
SKET DANCE スケット・ダンス コミック 全32巻完結セット (ジャンプコミックス)(コミックセット)
- 作者: 篠原健太
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しっかりとギャグを絡めて真面目になりすぎない、SKET DANCEで培ったバランス感覚は秀逸。SFファン的にプロットにそこまでの意外性はなく、傑作とまでは言えないものの、コンパクトにまとまったショートショート的な秀作。4点
橑陽の戦いがようやく決着、毎度毎度ズタボロすぎる。3点
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 外伝 ソード・オラトリア(13) (ガンガンコミックスJOKER)
- 作者: 大森藤ノ,矢樹貴,はいむらきよたか,ヤスダスズヒト
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
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ティオネとティオナの過去編、これはアニメ化できないだろうな。3点
久しぶりの第6巻。俺つえー系だけどストーリーがしっかりしていて堅実で面白い。3点
バトルは少なめだが、安定して面白い。懐の深さを感じる。3点
相変わらずストーリーが面白くない。初めの頃は解説部分が面白かったんだけど、最近はそれもないし、少年漫画化してしまって残念。新章突入するんだ・・・。2点
ねとらぼの記事を読んで面白そうだったのでまとめ読み。一昔前のスポ根熱血脳筋主人公と違って、クールで常に客観的かつ現実主義的であろうとする主人公の性格が現代的。ストーリーも掘り下げてもよさそうなところで踏み込みすぎず、テンポを重視しているのは好印象。この辺りは最近の流行というか、スマホ世代におけるコンテンツ制作の最新型的なバランス感覚のように感じる。ライバルはもう少し掘り下げたほうが大局的にはいい気もするが、短期決戦(5~6巻で完結)ならこれでいいと思う。
「好き嫌い」の第4章で美術の好みに関する議論がされているので、本作品と併せて読むと興味深いかもしれない。
ここまでは文句なしに面白い。5点
水上さんの作品で一番完成度が高いのでは?一番意外性があるのは最終巻のあとがきかもしれません笑。4点
経済学は悲しみを分かち合うために――私の原点
私は社会科学では、研究者は茫漠としてではあれ、自己の人間観なり、社会観なりを選び取らざるを得ないでのはないかと考えるようになった。というよりも、研究者が自己の自由な選択で、自己の人間観を選び取るからこそ、研究者は自己の学問に対する歴史的責任を引き受けなければならないのだと自覚するにいたったのである。
いかなる演技をしていても、その人間をその人間たらしめている「点」があり、それには変わることがない。人間は妥協することなしには生きてはいけない。しかし、妥協は人間の「点」を失わない限りのものであって、人間の「点」を失うような妥協は、もはや妥協ではないのである。
研究者は知的技術者ではない。知的技術者は自分の習得した知識を売り歩くことを職業としている。これに対して研究者は、真理に忠実に生きる殉教者でなければならないのである。
「超」独学法 AI時代の新しい働き方へ
「独学者だからこそ新しい発想ができた」とも言える。
常識にとらわれない無手勝流で、「常識的な考えにとらわれている人なら、やらないことを試みる」ということだ。
ライプニッツは、次のように言っている。「独学のおかげで、空虚でどのみち忘れてしまうような、また根拠ではなく教師の栄誉を意味するような事柄から免れ、どの学問でも熱心に諸原理に到るまで探求することができた」。
シュリーマンが伝説を信じてトロイアの発掘を行ったのも、彼が素人学者だったからだろう。
私は、出身階層や門閥で決まる社会ではなく、勉強で獲得した能力によって上昇できる社会こそが健全だと思う。
貧しい社会では、本人が「勉強したい」と考えていても、それが必ずしも親に支持されるとはかぎらない。高度成長期以前の日本では、多くの子供たちが、親に隠れて勉強した(仕事の手伝いを逃げて)。
ところが、日本人が豊かになってから、「勉強をしたい」という意欲が失われた。ハングリー精神を失ったのである。「勉強しなさい」と言われ続けるいまの日本の子供たちは、あわれだ。
日本が勉強の必要ないユートピアになっているのなら話は別だが、長期的に経済地位が下落し、勉強の必要性が非常に高いにもかかわらず、勉強しない。これは悲劇である。
アメリカのような競争社会では、いまでも大学院生が死にもの狂いの勉強をしている。
それだけの意味があるからだ。そうしたインセンティブに乏しい日本の社会は問題だ。とはいえ、いまの日本が昔の貧しさに逆戻りすることはできない。勉強の成果が評価されるような社会になることを望みたい。
アメリカで経済学を学んだとき、大変印象的だったのは、 "crucial"という言葉である(「大変重要なという意味)。多くの教授が、「この点はcrucialだと連発していた。学習で重要なのは、crucialなこととtiribial (些細)なことを、はっきり区別することなのである。
何がcrucialかを教えてくれることが、学校教育の最も大きな利点だ。ところが、独学ではそれが分からない。したがって、重要でないところに力を入れて突っ込んでしまう危険がある。
逆に言えば、何が重要かを示してくれず、平板なことしか教えない教師は、無能教師である。
では、独学の際に、どうやって重要なことを見出せるか。これが大きな問題だ。
注意すべき第2点は、常に「外国語を聴き取ろう」と意識することだ。
映画を見ているとき、外国語の字幕を見ていてもよいが、それだけで満足するのでなく、聴くことを意識する。字幕を見れば、聴き取れない言葉が何かは分かるだろう。
「聴き取ろうとする意識がないかぎり、何度聞いても外国語の勉強にはならない。しかし、聴き取ろうとして聴いていれば、聴く能力が無意識のうちに向上していく。そして、長い時間の間には、大きな変化が生じるはずである。
ブロックチェーンに個人の学習履歴を記録する
ブロックチェーンを用いて、個人の生涯に渡る学習履歴を記録するプログラムがいくつか開発されている。
その1つであるLearning is Earningは、学校教育のみならず、コミュニティカレッジや個人から教えられたことも対象にする。
現在でも、就職の際に、学歴や学校の成績の他に、TOEICなどのテスト業者が行う試験結果が参照されることはある。ただし、それらは、アドホックに参照されているに過ぎない。それをもっとシステマティックに利用しようというものだ。
大学入試の際に高校の内申書は参照されるが、参考資料程度でしかない。ましてや、学校システム以外の教育は参照されない。それらは、信頼できるデータにはなっておらず、かつ簡単に処理できる電子的なデータとして統一されていないからである。
そして、日本の大学は、一旦入学してしまえば、成績が悪くても途中で振り落とされることはなく、卒業できる。したがって、有名大学に入学すれば、人生のパスポートを得たような錯覚に陥ってしまい、勉強しなくなる。
これでは、勉強する意欲はわかない。生涯学習の必要性が言われるが、勉強したことに対するリワードがなければ、インセンティブは生じない。だから、就職した後は、勉強するよりは、上司に取り入ったり職場の人間関係を円滑にすることのほうが重要と考えられるようになる。日本経済停滞の大きな原因は、勉強が大学入試までで終わってしまうことだ。しかし、それが変わりつつあるのだ。また、このシステムを奨学金に結びつけることもできる。将来有能と見込まれる学生に、投資家が投資をするのだ。奨学金制度を市場で運営するというアイデアは昔から経済学者が夢見ていたことである。しかし評価が難しいので、実現できなかった。それが原理的には可能になる。
「Learning is earning (学習は稼ぐことだ)」という言葉を聞くと、学習を収入に結びつ
ける実利主義のようで、反発する人がいるかもしれない。また、個人の能力が数字で赤裸々になってしまうことに対して、抵抗感を持つ人がいるかもしれない。
しかし、コネ、縁故,情実などで就職が決まることに比べればずっと透明でずっと公平だ。これまで、本当に能力のある人が評価されず、たまたま社会的地位の高い家庭に生まれただけの理由で多くの利益を受けるようなことが多かった。そうした不公平がなくなることは、採用側としても望ましいことに違いない。
ニコラ・テスラ 秘密の告白 世界システム=私の履歴書 フリーエネルギー=真空中の宇宙
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- 作者: ニコラ・テスラ,宮本寿代
- 出版社/メーカー: 成甲書房
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- メディア: 単行本
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「エジソンさんはどうやって私の体重をこんなにきっちりと言い当てたのかね」
するとジョンソン氏も声を潜めてこう言った。「それはだね。こっそり教えてあげよう。だが人に話してはならんぞ。エジソンさんはシカゴの食肉処理場に長いこと勤めていたんだ。来る日も来る日も何千頭もの豚を計測していたというわけだ。だからだよ」
前半は面白かったが、後半はいまいちだった。