ウォーク・ザ・ライン/君につづく道

 音楽映画としてとてもクオリティが高いと思うけど、プロットはよくある成功⇒クスリ⇒復活であまり新奇性を感じなかった(ジョニー・キャッシュの伝記に基づいたノンフィクションなのは百も承知だけど)。

主演二人の演技は抜群だっただけに、もうひと捻りあるとよかったんだけど。

 

あと1センチの恋

 典型的なすれ違い系恋愛映画。

男も女も行動が稚拙でいまいち感情移入できない。ある意味現代的なのかもしれないが・・・。

結婚式に向かう途中の

Will you marry me?

Yes!

What!??

が一番の笑いどころ。

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グーグル ネット覇者の真実 追われる立場から追う立場へ

ペイジ「たとえ失敗したとしても、完全に失敗するようなことはめったにない」・・・必ず何らかの成果を得られるはずだと。「皆、それが分かっていないんだ」。

 会話の中でペイジはこの本によく言及した。この書物は、彼が信奉するユーザビリティという名の「宗教」の聖典であり、最大の戒律は「ユーザーは常に正しい」だった。

誰のためのデザイン? 増補・改訂版 ―認知科学者のデザイン原論

誰のためのデザイン? 増補・改訂版 ―認知科学者のデザイン原論

 

 ペイジに影響を与えた本はもう1冊ある。才気あふれるセルビア人の発明家ニコラ・テスラの伝記である・・・・偉大な発明者だったはずなので、なんという悲劇だろうと思った・・・手元に資金さえあれば、もっと偉大な業績を残せたはずだ。が、商品化するのに苦労した。僕はこの教訓から学びたい。発明をするだけで終わりたくない。より良い世界をつくるためには、発明以外にも多くのことに手を染める必要がある。 

「百万年くらい飛び級している感じだった」と、ブリンの1年後にスタンフォードに入学し、やがてグーグルの最初の社員になるクレイグ・シルバースタインは語っている。・・・クヌースは・・・ブリンが複雑な問題に関して示した理解力に大いに感銘を受けたという。

ペイジの指導教官を勤めたテリー・ウィノグラッドは、コンピュータ科学研究科に進学した超秀才たちの間にも明らかな能力の差が見られることに気づき、やがて誰がどのへんに位置するか簡単に見分けられるようになった。学部時代の成績は全てAプラスで、GREのスコアがほとんど満点に近くても、院に進むと「どんなテーマの論文に取り組めばいいのでしょうか?」と聞いてくる学生もいた。

ウェブサイトのランク付けシステムを名付ける際に、ペイジは虚栄心を満たすためにちょっとしたいたずらをした。たくさんリンクを貼られているサイトを高く評価するそのシステムを、「ページランク」と呼んだのだ。ウェブページを指しているのだろうと考えた人が多いが、実は彼の名字を表していたのである。

ペイジは決して世界で最高級のプログラマーというわけではなかったので、ある友人に協力を仰ぐことにした。彼の名はスコット・ハッサン・・・ハッサンによれば、ペイジのプログラムは「笑えないくらいバグだらけだった」・・・この野心的なプロジェクトに、当時はまだ比較的新しいプログラミング言語だった「JAVA」を使っていたことも問題の一部だった。プログラムがhクラッシュし続けたので、「ジャバ自体のバグを治そうと試みたが、10回ほど繰り返した後で、時間の無駄だと気づいた」・・・「自分がもっとよく知っていて、バグのない言語で全面的に書き直すことにした」・・・ハッサンが使用した言語「Python」は、ウェブ上のプログラム開発言語としてすでにその柔軟性が重宝されるようになっていた。

 robot.txtというファイルをサイトに設置するだけでクローラのアクセスを簡単に制限できるのだが、起こったサイト運営社たちはその解決策を受入れようとしなかった。「レリーとセルゲイは、robot.txtを理解できない人間がいることに苛ついていたけれども、最終的にはクローラの除外リストを作成することで一件落着した。彼らにとってはまったく心外な結果だった。」・・・ペイジ・・・「僕の専門は人間とコンピュータの相互作用なのだが、この分野では次のように教えている。ユーザーは決して間違いを侵さないとね。システムで間違いを犯すのは消してユーザーの方ではない。」それまでは、大学のリストを作成してランク付けする仕事は複雑で、高度に知的で、労働集約型の作業だと考えられていた。・・・・一方バックラブは、統計や数字とは全く無関係に結果を導き出した。・・・「この分野の人間は皆目隠しをしているも同然だった」と、当時ベル研究所に勤務していたコンピュータ科学者のアミット・シンガルは語る。・・・「こうした大変革が起きるためには、私のような人間の考えに汚染されることのない2人の人間が必要だったのだ」

当時、700億ドル台の収益を上げていたIBMにとって、ワールドワイドウェブのリンクに関する研究プロジェクトをどう使おうが、大勢に影響を与えられるとは思えなかったのだ。クラインバーグ自身は気にもかけなかった。コーネル大学でコンピュータ科学を教えるつもりでいたからだ。・・・「学会では、誰もが解決したいと思っている困難な課題に挑戦するということは、同様にそれに取り組んでいる他の人々と暗黙のうちに競争関係になることになる」

ペイジとクラインバーグと同じ発想をした第三の人物・・・李彦宏(後の百度の創業者兼CEO)・・・1996年4月のある日、学会に出席していた李は退屈しのぎに検索エンジンの改善方法について考えを巡らせた。そして例の科学引用インデックスの手法をネットに応用することを思いついた。・・・ダウ・ジョーンズの上司たちにこの発明の内容を説明し特許を申請すべきだと進言すると、最初は好感触を得たものの、その後は全くなしのつぶてだった。失望した李は「数カ月後に自分で申請することを決意」。マニュアル本で特許出願の仕方を勉強し、1996年6月に自分で申請に踏み切った。ところが、そのことを上司に告げた途端に会社側が介入し、特許内容を審査した上で翌年2月に再申請した(どの組織も似たようなもので、スタンフォード大学も1998年1月になるまでページランクの特許を出願しなかった)。・・・「重要性を理解してもらおうとしたが、会社のビジネスがウェブ検索と何の関わりもなかったので、関心を持たれなかった」

スタンフォード大学のコンピュータ科学研究科は、学問を究める場であると同時に、起業支援の場でもある。デビッド・チェリントン教授はこんなふうに言ったことがある。「スタンフォードが宇宙のどんな場所と比べても、不公平なほど恵まれている理由は、周囲をシリコンバレーに囲まれていることにある」・・・教員は起業するまで就寝在職権を得られないというのがスタンフォードではもはや定番のジョークだった。

当時のブリンとペイジは起業に乗り気ではなかった。2人がスタンフォードに来た目的は、自分たちの父親のように博士号を取得することにあった。・・・取引が暗礁に乗り上げた瞬間はある重要な会合で訪れた可能性がある・・・出資をするベンチャーキャピタリスト体は、エキサイトには「大人の監督」が必要だと主張した。それは、天才肌の若者たちを脇に押しのけて、スーツの似合う年長の経営者をトップに据える際によく用いられる、人を見下したような婉曲表現だった。・・・ベルは明らかに気分を害していた。バックラブは完璧すぎると考えたのだ。ユーザーのニーズを瞬時に満たす検索エンジンを採用したら、彼らの滞在時間は非常に短いものになってしまう、と彼は主張した。・・・当時のウェブサイトがもっとも重視したのは、ユーザーをサイト上に引き留める「スティッキネス(粘着度)」と呼ばれる特性だった・・・「エキサイトの検索エンジンの品質は、他の検索エンジンの80%に抑えるべきだと彼は僕らに告げた」・・・ハッサン「なんてこった。こいつら、肝心なことを何も分かっていないんだなって思ったよ」

契約を申し出る企業もないわけではなかったが、いつもはした金だった。それで僕らも投げやりになり、大学に戻って研究を続けた。大金は欲しいわけではなかったが、作ったものを多くの人に本当に使ってもらえるようにしたかった。でも話をした企業は僕達に就職するように言ったので、僕らは『本当にこの会社で働きたいか』と自問しなければならなかった。これらの企業は、検索に集中的に取り組んでいるわけではなかった。彼らが目指していたのはポータルサイトだった。技術畑の人間ではないので、検索に対する理解が欠けていたのだ。

ミニマムなデザインになったのは、プロのウェブマスターがいなくて、全部自分たちでやらなくてはならなかったからさ・・・どうして秘密にするんだ?学術的なプロジェクトなら、内容を公開すべきだという声が多くなっていたと、テリー・ウィノグラッドは当時の状況について回想する。

 Writing a paper wasn't as interesting to them as building something. "Inherently, Larry and Sergey aren't paper-oriented--they're product-oriented," says Winograd. "If they have another ten minutes, they want to make something better. They don't want to take ten minutes to tell you something they did." (「本来、ラリーとセルゲイは論文志向ではなく、製品志向なのだ」とウィノグラドは言う。「余分な時間が10分あれば、その時間を製品改善のために使う。自分たちがしたことを説明するために費やしたりはしない」)

ペイジとブリンは、ネットへのアクセスが完備したチェリントン家のポーチで、検索エンジンのデモをしてみせた。ベクトルシャイムはその性能に感銘を受けたが、出勤を急いていたこともあって、その場で10万ドルの小切手を切ろうと申し出た。「まだ(会社の)銀行口座を持っていないのですが」とブリンは言った。「講座を開いたら預ければいいだろう」とベクトルシャイムは言い残すと、愛車のポルシェでその場を走り去った。こうして彼は、出勤途中にカフェラテでもテイクアウトするかのような気軽さで、世界が情報にアクセスする方法を変えてしまうことになる有望企業に出資したのだ。

「グーグルには人間と同じくらい賢くなってほしい。ユーザーが質問を思いつくのと同時に答えが戻ってくるのが理想だ」「それこそ、究極の検索エンジンだ」とペイジは言う。

ペイジとブリンは、グーグルを成功に導くには、世界でトップレベルのエンジニアや科学者を結集させる必要があるという強い信念を共有していた。・・・ところで、カレラの採用方針には大きな除外項目があった。「嫌なやつら」は会社に入れるな、だ。彼らはすでにグーグルにふさわしい企業文化についても考え始めていた。親友社員には、極めつけの優れた技術力、ユーザー視点を最優先する姿勢、現実離れしているほどの理想主義を求めた。

「自分たちみたいなに人間を雇っただけだ」

マリッサ・メイヤーもその一人。彼女は数学的能力に秀でた努力家で、高校時代にはバレエを踊り、スタンフォードに進学すると、人工知能の分野で才能を発揮した(シルバースタインの面接を受けた彼女は、「グーグルを改善できる点を3つ挙げて下さい」という質問に2つしか答えられず、10年たった今でもそれを悔いていた。)

ascii.jp

最初の快挙は、カリフォルニア大学サンタバーバラ校のウルス・ヘルツル教授の引き抜きに成功したことだ。・・・ヘルツルに続き、彼よりも大胆にキャリア変更を決心し、前職を完全に離れたコンピュータ科学者たちが続々とグーグルに入社してきた。その中には、DEC(ディジタル・イクイップメント・コーポレーション)の研究部門に在籍していたエンジニアたちのちょっとした民族大移動も含まれていた。

絶好のチャンスをみすみす逃してきたという点では、DECのウェスタン研究所はほとんど伝説的だ。1998年、つまりアップルがiPodの開発に着手する2年も前から、DEC、のエンジニアたちは、個人の音楽コレクションをまるごと保存できるポケットサイズのデジタルオーディオプレーヤーを開発していた。DECにはインターネットの創始者と呼べるような人物や、ネットワーク理論に関する先駆的な論文を書いた科学者たちも何人かいた。

DECにエンジニアたちのアイデアを後押しする先見の明があれば、アルタビスタはグーグルになれたかもしれないが、そうはならなかった。・・・「DECからグーグルに移った科学者の数には肝をつぶした」と2004年にDECからからグーグルに移ったビル・ワイルは言う。

その中の1人に、すでに独力で検索におけるリンクの利用価値を発見していた人物がいた。ジェフ・ディーンだ。・・・ディーンはもともと情報検索にあまり関心を持っていなかったが、何か革命的なことが起きようとしていることに気づくと、急速にのめり込んだ。社内のある単ビスタのチームに加わろうと手を尽くしたが、屈辱的な思いをしただけだった。「アルタビスタ・チームはあっという間に大所帯になったが、採用されたのは、技術的に物足りないレベルの人間ばかりだった」と彼は語る。この時点でディーンは「潮時だ」と感じていた。・・・グーグルには知人が多かったので働きやすいだろうと思った。技術面でも彼らのほうが優れているように思えた。グーグルに転職することにすっかり舞い上がっていたディーンは、正式な出社日はまだ先立ったにも関わらず、マイサイモンでの仕事が終わったあとでグーグルに顔を出すようになった。

いつもの貼っておこう(笑 

 

 ジェフ・ディーンがグーグルに移ったというニュースを聞き、バラットは衝撃を受けた。プロバスケットボールリーグのNBAで先発メンバーになるほどの逸材を、どこかのマイナーリーグのチームが引き抜いたようなものだ。あの連中の決意は本物だ、彼はそう確信した。

ヘルツルの元同僚で、カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授のアヌラグ・アチャリア。彼はカーネギーメロン大学で博士号を取得して以来、学界の外に出ることはなかったが、36際の時に自分のキャリアに疑問を感じるようになった。対象が限定された課題に取り組み、解決し、結果を論文にまとめて、次の課題に移るというルーティンの繰り返しにうんざりしていた

シャーディング・・・パーティショニングと呼ばれることもあるが、ディーンによれば「シャーディングのほうがクールに聞こえるから、グーグルでは皆そう呼んでいる」(shardは破片の意)

 グーグルがユーザーから支持された理由の一つに、検索エンジンスパムを効果的に遮断してきたことがある。しかし、ネットユーザーの大多数がグーグルで検索を行い、アクセス数が一極集中するようになると、検索ランキングで上位に食い込めるキーワードさえ見つければ、数百万ドル規模のビジネスをウェブサイトで展開できる。サイトの運営者たちはグーグルのプロセスを分解し、そのメカニズムを分析することで、人工的にページランクを押し上げるために大量の時間とエネルギーとコンピュータの専門知識を駆使するようになっていた。その工程はSEO検索エンジン最適化)と呼ばれた。・・・スパムを阻止するために全力をつくすべき・・・まっとうな企業も怪しげな連中と同様、SEO対策に励んでいるからだ。高額の報酬で雇われたコンサルタントたちはページランクアルゴリズムを始めとするグーグルの検索テクノロジーをリバースエンジニアリングしようと試みた。・・・SEOのテクニックにはウェブ全般の品質改善に役立つものもあるというのがグーグルの見解だった。。。。ウェブサイトがランキング改善のために外部の手を借りる必要があるなら、それはグーグルの検索機能が完璧に機能していないからではないのか?・・・本当は、誰にもSEOを学ぶ必要のない世界が理想なんだ。でも存在していることは事実だし、自分のサイトを目立たせたいとい考える人々は後を絶たない。だから僕らに出来るのは、積極的にかかわって『これは倫理的に問題がないのでやるべきだ。こっちはリスクが高いのでやめておいた方がいい』と言った意見を述べることだと思う。カッツ自身は、誰もがSEOの専門知識を持っているわけではないので、価値のあるサイトが過小評価されていまうケースもあると認めている。

グーグルは検索結果の公平性を証明するためのデータを公開しようとはしなかった。世間がグーグルを信頼してくれるはずだと踏んでいたのだ。グーグルを信頼できないというのは、同社がアクセス可能にした世界全体を信頼できないのと同じことになるのだから。

 ベイリーは自分で仕事の目標を決められるという恵まれたポジションを与えられた。シンガル、カッツ、ゴメスらと同じオフィスに配属された彼は、かわされる会話の知的レベルの高さに驚嘆した。「天才坊やばかりが集められた部屋だった」と彼は言う。

A/Bテスト・・・グーグルで検索すると、ユーザーは自動的に複数のコントロールグループと被験グループに参加していることになる。基本的にすべての検索は何らかのテストに関わっていると考えてもらっていい。

ペイジとブリンは、言語のような人工的な障壁が人々の情報へのアクセスを妨げるべきではないと考えていた。・・・世界のすべての情報を整理してアクセス可能にすることがグーグルの使命であり、その実現には翻訳機能はなくてはならない要素なのだと主張した。

ユーザーが何かを見つけられなかった場合、落ち度は私たちにある。これは重大な責任だ。人命を守る医師の重責に近い。

2人はこんなふうに言っていた。『確かに資金は必要だよ。だけど、僕らはそういうことに多くの時間を割きたくないんだ。ビジネスプランって何だい?』

グーグル社内でマーケティングは常に異端児扱いされていた。ラリーとセルゲイが企業運営にそれが必要だと認めなかったから

問題を突き詰めるとこういうことになる・・・限られた予算を技術開発やインフラや本当に優秀な社員の雇用に注ぎ込みたいのか?それとも効果を測定することすら出来ないマーケティングに使って台無しにしたいのか?

 ペイジとブリンは、アップルのスティーブ・ジョブズインテルアンディ・グローブ、インテュイット(会計ソフトの世界大手)のスコット・クック、アマゾンのジェフ・ベゾスといったIT業界の帝王たちと魔法のような時間を過ごすことになった。彼らとの会談を終えた2人はドーアに言った。「意外かもしれませんが、僕らもあなたの意見に賛成です」。ついに彼らもCEOを雇う気になったのだ。そういう意味で彼らの「お眼鏡にかなう」人間は1人しかいなかった。スティーブ・ジョブズだ。

広告部門に配属された。・・・広告嫌いのヴィーチにとっては最悪の転職となったが、伝統的な広告に対する嫌悪感は、創業者の2人だけでなく、グーグルという企業全体に充満していた。・・・2人は自分たちが掲載する広告がどういう形になるかまだ明確なアイデアは持っていなかったが、従来と同じやり方だけは踏襲するまいと決心していた。

彼はブリンとの朝食面接で、中身のない広告をユーザーに押し付けるのではなく、広告であってもユーザーが必要とする重要な情報を提供すべきだというブリンの主張に強く感銘を受けた。

ゴートゥの生みの親で天才肌の起業家でもあるビル・グロスは、イエローページ(業種別電話帳)の広告を参考にそのビジネスモデルを考案した。・・・グロスの革新性は、その(検索結果)位置を獲得するために広告主に入札を行わせたことにある。

www.ted.com

ミルグロム「グーグルは広告オークションを従来では考えられないレベルにまで単純化した」・・・・「グーグルの広告はすぐにオーバーチュアよりも高値をつけるようになった」・・・最大の変化の一つは、またしてもオーバーチュアからヒントを得たペイパークリック(実際にクリックされた回数に応じて広告料金を払う)方式の採用だった。

グーグルの広告システムは、長年の常識を根本から覆した。具体的成果(クリック数)にだけ料金を支払えばいいので、もはや広告費を無駄にする必要はなかった。

 広告営業担当がノルマを遥かに超える売上を達成しても、コンピュータ科学の学位を持っていて日がな一日コードを書いている社員より優遇されることはなかった。・・・うちと違って、連中にはゴルフ接待をするぐらいしか能がないのさ。

2001年、CEOに就任したばかりのエリック・シュミットがアスペン研究所(企業幹部向けにリーダーシップセミナーなどを主催する団体)でバリアンに偶然会ったことがある。そのとき、ペイジと一緒に行動しているシュミットを見て、バリアンは不思議に思ったことを覚えている。エリックはどうして高校生の甥っ子をこんなところに連れてきたんだろう?

いずれにせよ、父親がバリアンと同じエコノミストだったシュミットは、週に1日か2日グーグルに来てくれないかと彼に持ちかけた。・・・バリアンほど、グーグルのオンラインビジネスを精査する資格のある人間は他にいなかった。彼は12歳の時からエコノミストのように考える習慣を身に着けていた。きっかけは、SF作家アイザック・アシモフの『ファウンデーション』を読んで、人間の社会行動を数学的モデルを用いて説明せている登場人物に完全に魅了されたことにあった。

MITOSISの学部生だった頃、このテーマを追求できる場所を探し回ったものだった・・・最初は心理学科社会学だろうと考えていたのだが、答えは経済学にあった。同時にMITOSISではコンピュータ・プログラミングも習得。・・・経済的観点からインターネットのトポロジー(ネットワーク構成)を研究し始めた。
ウェブは「コントロールに失敗した実験のように混沌としていて、全くビジネス向きではない」とバリアンは考えていたが、それに興味をかき立てられていた。

バリアンは自分の部下たちを計量経済学者と呼んでいた。統計学者とエコノミストを足して2で割ったようなものだ。ベル研究所でトップレベルの科学者として23年勤めた後、2004年に入社した統計学者のダリル・プレギボンはそう語る。私たちは、ノイズの中からシグナルを見分けるために、豊富な手段を持つ数学者の一段を必要としていた。大体の目安としては100人のコンピュータ科学者ごとに1人の統計学者がいればいい。

 

メイヤー「ラリーとセルゲイが2人とも幼少時代にモンテッソーリ教育を受けたことを知らなくては、グーグルを理解することは出来ない」・・・「だから彼らは自分で考えた質問への答えを求め、自分できめたようん行動する。彼らは権威を軽視することを学び、何かをするときに偉い人に言われたからではなく、道理にかなっているからそうする習慣を身に着けたのです。・・・彼らはいつも『どうしてそうじゃなきゃいけないんだ?』と尋ねる。」・・・なぜ職場におもちゃがないんだ?なぜ軽食やおやつは無料じゃないんだ?なぜ?なぜ?なぜ?

規律は自由な環境で習得されなくてはならない・・・。規律を学んだ個人とは、まるで言葉が不自由な人のように口を閉ざすことを強制されたり、全身が麻痺した人のように自ら動く医師を封じられた人間のことではない。そうした個人は、規律を施されたのではなく、破壊されたのだ。規律を知る個人とは完全に自らの意思に従って行動できる人間のことだ。

社員に無料で食事を出すグーグルの伝統は、ウォイッキが注文した冷蔵庫が家に届けられた日に始まったと彼女は考えている。配達されたらキッチンに設置するように指示するつもりで、彼女はその日は終日家にいた。ところがトラックが到着した時、彼女はたまたまシャワーを浴びている最中だった。セルゲイとラリーはドアを開けると『お、新しい冷蔵庫じゃないか!個々に設置してくれ。このガレージの中に』・・・何が起きたのかウォイッキが気づいた頃には、グーグルで最初の無料軽食サービスをスタートさせる功労者になっていた。・・・当時ウォイッキが勤務していたインテルでは、ミーティング中に注目すべき新興企業としてグーグルの名前が挙がることがあった。「私、その会社の大家なんです」と彼女が言うと、誰もがびっくりして彼女の顔を凝視した。・・・数度にわたって深夜までペイジとブリンが語る夢に耳を傾けた後、彼女はインテルを辞めてグーグルに転職した。その後、ブリンは彼女の妹のアンと付き合い始め、2人は2007年に結婚した。

グーグルという企業組織は、社員が学生気分のまま働くことを前提にして築かれている部分が大きい

私たちが採用試験で候補者の面接を行う差には質問への解答を4点満点で評価して、平均点が3点以下なら不採用にする。これは大学で採用されている成績評価システム(GPA)とまったく同じだ。グーグル製品戦略会議の進行も博士課程の口頭試問と同じような形で執り行われる。

グーグルが職場における生産性の阻害要因を取り除くためにたゆまぬ努力を続けていることだった。

グーグルは社員の採用を非常に重視していた。ペイジとブリンは、会社が成果を出せるかどうかは、トップクラスの知性や能力を持つ人材を採用できるかどうかにかかっていると考えていた。ペイジはある時、グーグルに採用されるほど優秀な人間なら、出張中に空港で待ち時間ができたときに、彼に興味深い話題を提供して飽きさせない程度の知識や利発さがあって然るべきだと語ったことがある。・・・社員が会社に来ることを楽しみにするような知的刺激に満ちた環境をつくり出すことにあった。たとえばジョー・クラウスは入社してから半年後に、社内でこれまで「頭が悪い」人間に1人も会ったことがないことにはたと気づいた。「血の巡りが悪いやつが1人もいないんだ」と彼は言う。「これだけの規模の会社なのに、ちょっとすごすぎる」

これらの成績(SATやGPA)と入社後のパフォーマンスに何の相関関係もないことが社内調査で明らかになった後でも、グーグルは候補者たちにそうした情報の提出を求め続けた。また入社してある程度の期間が経ったあとで、社員のポジションを決める際にも大学時代の成績が参考にされることがあった。・・・実際に計測された重要な数値であることは確かなので、見ておきたい

グーグルの統計学者ボー・カウギル・・・は「毎日の株価の動きが社員の気分、努力レベル、及び意思決定に影響する」ことを発見した。案の定、社員は株価が上昇すると幸せで楽観的な気分になったが、革新的なアイデアには慎重な態度を示すようになった。つまり、グーグラーたちは裕福になるに連れて保守化していったのだ。これこそまさに、創業者たちが恐れたIPOの弊害だった。

グーグルは社員のモチベーションを維持するために、自分たちがプロジェクトの責任者であることを実感できるくらい小規模なチーム編成にこだわってきた・・・チームの肥大化が目立ち始めると、プロジェクトを分解し、複数のより小さなチームに分散させた。社員たちがまるでデータセンターのサーバーであるかのように調整する、このプロセスを「ロードバランシング(負荷分散)」と呼んだ。

役に立つ人間になるには、・・・自発的な行動を抑圧したり、恣意的な理由で作業に従事させたりするような環境から徹底的に自由になる必要がある

最先端の技術情報に精通しているにもかかわらず、ビル・ゲイツの発想は明らかに、ストレージ資源はなるべく節約して使う必要があるという旧来のパラダイムに縛られたままだった。・・・たとえ2004年に2GBという度肝を抜く用な大容量を無料で提供しても、ほんの数カ月後にはそのコストは取るに足りないものになることを見抜いていたいたのだ。

グーグル社内の研究者が1年後の課題に取り組んでいると、ラリー・ペイジにそれより10年後の課題に取り組めとはっぱをかけられることがあった。あるいは、SF小説にしか出てこないような問題に今から取り組んでもいいかもしれないと言われることもあった。・・・誰が見ても馬鹿馬鹿しいほど時期尚早だと考えるような進んだ技術を開発すれば、最早誰にも追いつかれる心配はないというのがペイジの考えらしかった。

当初は各資源の現行価格が表示され、グーグル社内で競合するプロジェクトの担当エンジニアらはその価格で資源を調達できる。理想は、誰もがその価格で十分な資源を得られることで、それが可能な場合は入札は行われない。そうでない場合は、自動化されたオークションシステムが次の「タイムスロット」の価格を上げ、それらの資源をめぐって競合するエンジニアたちはもっと高い入札額を提示すべきかどうか決める必要がある。

ジョブズはとりわけブリンと馬が合った。2人ともパロアルトに自宅があったので、一緒に町中を歩き回ったり、丘を一緒に登ったりしながら長時間の散歩を楽しんだ。

グーグルのモバイル部門を率いるのは、マイクロソフトの上級幹部まで務めたビック・ガンドトラだった。・・・情報化時代に絶頂期を支えるのはマイクロソフトではないことに気づいた。・・・最早全ての机の上にコンピュータを、というビル・ゲイツのビジョンの時代じゃない。重要なのは、世界中の情報にアクセスして使えるようにするという(グーグルの)ビジョンだ。

無害なライバルにすぎないとみなしていたプラットフォームが実はiPhoneと完全に代替可能であることに気づくと、ジョブズは次第に不機嫌になっていった。それでも、グーグルとの縁切りに踏み切るまでには、数ヶ月かかった。

陳はペイジのことを、技術革新に関しては素晴らしい才能の持ち主だが、プロダクトデザインについてはそうでもないと感じていた。「ラリーに製品設計に口を出させたらとんでもないことになる。彼はとても頭の良い人間だが、決して平均的なユーザーではない」・・・彼は最悪の事態を防ぐためにある戦略を思いついた。「ピカピカ光るおもちゃをあてがって遊ばせておく」ことだ。グーグルボイスの最初のレビュー会議の冒頭で、彼はペイジとブリンに新サービスで使うために彼ら自身の電話番号を決めてくれないかと持ちかけた。次の一時間ほどの間、2人は数学的ジョークを電話番号に盛り込むためにはどういう順番で数字を並べるべきか夢中で話し合っていた。その間に、グーグルボイスは第一回目のレビューを難なく通過した。

 ブリンとペイジは実のところ景気悪化を歓迎していた。グーグルが新興企業時代に持っていたハングリーさを取り戻すチャンスと見ていたのだ。彼ら自身はグーグルにはハングリーさが残っているとずっと主張し続けているが、成長するに連れて、変化に取り残された淀んだ僻地のような場所が社内にできていた。官僚制と保身主義がいつの間にか忍び込み、座席を仕切るパーティションに企業の官僚主義を皮肉る漫画「ディルバート」の切り抜きが貼ってあるのを見かけるようにさえなった。

ディルバート - Wikipedia

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最初は元気な社員の危害を表す行動だったものが、繰り返されるうちに、周囲や上司への計算ずくのアピールにしか見えなくなってしまう。

人間の思考回路には、より高い等級の仲間の決定には従うべきだと考える傾向が組み込まれている。このバイアスは、アフリカのサバンナや大企業では役に立つかもしれないが、グーグルでは全く用をなさないとボックは言う。「エリックとラリーは、すべての社員が誰に対しても『あなたは間違っている』と面と向かって言い、その理由を10個並べられるような組織を望んでいる」。お互いの等級を知ってしまうとそれがやりにくくなることは確かだった。

グーグル ネット覇者の真実 追われる立場から追う立場へ

グーグル ネット覇者の真実 追われる立場から追う立場へ

 

 

デジタル・ゴールド──ビットコイン、その知られざる物語

ティーパーティ運動やウォール街占拠運動の発生、ウィキリークスの登場は、それぞれ目的は違えど、権力を特権エリートから個人の手に取り戻すという願いは一致していた。ビットコインはそうした願望に対して、IT世界が出した明白な答えだった。 

自分が金持ちになりつつ世界も変えられるなんて、ビットコイン以外にない。

5年が経ち、ソースコードでサトシが書いたままのものは、わずか15%だという。

政府やウォール街に対する怒り、シリコンバレーと金融業界の戦い、技術が我々を人間の弱さから救ってくれるのではないかという期待と同時に技術の生み出す力へのおそれなど、現代社会の様々な底流から生まれた集団的発明の物語である。

長い間現金は、匿名性のある支払手段となってきたが、これをデジタルに移行させることは出来ない。デジタルになった途端、銀行などの第三者が必ず関与し、取引を追跡できてしまう。 

僕らが今ここでしているのは、広い意味ではビッグブラザーを過去のものにするという目標に沿った活動だ。とても重要な取り組みだよ。上手く行けば将来振り返った時に、あれが自分の手がけた中で一番大切な仕事だったといえるかもしれない。

 公開鍵暗号の中心要素の一つ「暗号学的ハッシュ関数」をうまく活用したのである。このハッシュ関数は簡単に解けるけれど、逆算がかなり難しい。たとえば紙と鉛筆を使えば「2963*3571」は比較的たやすく計算できる。ところが、掛け合わせて「1036613」になる二つの数字を見つけ出すのはずっと難しい。

 善良な人たちの持つコンピューティングパワーは、悪い奴らと比べると大幅に見劣りするからね。ほかにもいくつか疑問点はあるが、これが決定的だ。

ソフトウェアの最新版には、最初の論文で説明していたシステムに興味深い変更が加えられていた。新規コインは約10分おきに付与されるものとし、ネットワークがそれ以上のスピードでコインを生み出すようならハッシュ関数の難易度を上げていくことにしたのだ。さらにソフトウェアには、最初の4年間は1つのブロックの勝者となると50BTCを、次の4年間は25BTCを、という具合に4年毎に報酬のコインを半減させていき、総発行料が2100万BTCに達したところで発行を止めることも組み込まれた。

 こんなシステムが広く使われるようになったら、国家が自らの家畜をいいように食い物にしている現状に痛烈な一撃となるかもしれない。どう思う?僕らが行きているうちに本物の自由を実現してくれそうな現実的手段があるなんて、考えただけでワクワクするよ。あと必要なのは、このソフトやシステムが実用化出来るだけの信頼性を持ち合わせているという説得力のある証拠だけだ。

現行通貨の根本的問題は、強固な信頼がなければ機能しないことだ。中央銀行には通貨の価値を下げないという信頼が必要だが、不換通貨の歴史を振り返れば、こうした信頼を裏切ったケースは枚挙に暇がない。

経済学者の多くは金本位制からの離脱を行為的にとらえた。・・・強く反対したのは反政府主義者で、 多くは金本位制の廃止によって中央銀行は無制限に紙幣を印刷できるようになり、ドルの長期的価値を毀損し、政府による野放図な歳出も可能になると見ていた。だが2008年まで、これはリバタリアンの間でもかなりニッチな問題だった。潮目が変わったのは金融危機のさなか、FRBが大手銀行を救済し、景気を刺激するために大量の紙幣を刷ったためだ。・・・FRBには通貨発行の公式な制約が存在しないのに対し、サトシのビットコイン・ソフトウェアには、新規コインの発行量に明確な上限が設けられていた。この一件些細な取り決めが、無制限の通貨発行への懸念が高まる世界において、政治的にかなりの重要性を帯びる可能性が出てきた。さらにデジタル通貨につきものの「いかにして利用者に通貨が将来も価値を持ち続けると信じてもらうか」という問題の解決にも役立った。ユーザーは、ビットコインが入手困難になるに連れて価値が上がるはずだと合理的に納得できるようになった。・・・ここには無制限に新札を刷って通貨価値を切り下げるような中央銀行は存在しないんだ。

独裁的な中央銀行の不公平な通貨政策をはじめ、通貨供給を中央集権的権力に握られることから生じる様々なリスクから身を守ろう。ビットコイン・システムの通過供給の拡大には制限がかかっており、しかも金融エリートに独占されることなく、(CPUの性能に応じて)ネットワーク中に均等に分配される。

ラースローはすぐにGPUをp使って採掘プロセスに参加する方法を見出した。・・・社会主義者のようなことはいいたくない。富が集中したってかまわない。でも今の時点では、通貨が20%の人に偏るより、100%の人に行き渡ったほうがシステムとして成長できるんだ。結論としてサトシは、ラースローに「高速ハッシング」はほどほどにしてほしいと頼んだ。ハッシングとはハッシュ関数に次々とデータを入れて、どんな結果が出てくるか試すプロセスを指す。・・・ネットワークに集まるコンピューティングパワーが増えるほど・・・ネットワークは強靭になることも分かっていた。・・・多数決モデルでも、個人や集団がコンピューティングパワーの50%超を抑えてしまった場合には、ネットワークは危険にさらされる(「51%アタック」)。

僕が何をしようとしているかって言うと、ビットコインと引き換えに食事を届けてもらいたいんだ。・・・ピザ1枚につき1万BTCを提示した。・・・その後も数人がオファーを受けたので、ラースローはそれから2週間ほどピザを食べ続ける羽目になった。

ギャビンがビットコインに惹かれた大きな理由の一つは、一人の開発者ではなくユーザー全員がアップデートや維持管理をするという、分散型ネットワークとオープンソース・ソフトウェアの概念的な魅力だった。

 ギャビンにとって仕事で重要なのは、報酬でも名声でもなく、自分が面白いと思うことをできることだった。

 ジェドとマイスンはこの取引サイトの名前を考えることにした。ジェドは使っていない古いドメインネームがあるのを思い出した。2007年にトレーディングカードゲームマジック・ザ・ギャザリング」のカードを売買するオンライン取引所を立ち上げるために購入していた。名前は「Magic The Gathering Online Exchange」の頭文字をつなげ「マウントゴックス・ドットコム(mtgox.com)」だ。取引所はほんの数ヶ月稼働しただけで閉鎖し、それ以降休眠サイトとなっていた。

やあ、みんな 新しいビットコイン取引所を作ったんだ。 よかったら感想を教えてほしい

この欠陥を突けば、他人名義のウォレットのビットコインを使うことが出来た。・・・あるとフォルツがこのバグを攻撃しなかったことは奇跡に近い。ただシステムにもそうした振る舞いを促すインセンティブがあった。アルトフォルツも、ラースローが先鞭をつけたGPUでの採掘をしており、システムへの信頼が揺らげば保有するコインが無価値になると分かっていた。想定通り市場原理が働いたわけだ。この一件によって、ギャビンは分散型システムの強靭さを改めて確信した。あるとフォルツは、単に受身的にネットワークを使っていたのではなかった。

「Tor(トーア)」・・・サイトを匿名性のカーテンの後ろ側で立ち上げられた。トーアはもともとアメリカ海軍調査研究所が開発し、反体制派の人々や諜報員が通信手段として使っていたが、土台はデビッド・ショームら暗号学者が生み出したアイデアだった。トーア利用のウェブサイトは、トーアのウェブブラウザの利用者しかアクセスできなかった。・・・トーアを使えば、ロスのマッシュルームを買いたい客は追跡されずにシルクロードまで来られる。・・・ロスが解決策として提示したのはエスクロー(第三者預託)サービスだ。この際の預託先となるのはロス自身で、買い手にまともな状態のドラッグが到着するまで代金のビットコインを預かるのだ。そうすれば届いた粉や錠剤が想定とは違った場合、顧客は多少の返金は受けられる。

最終的には、ビットコインを活かし、それまでどうにも無理だった取引―ネット上での麻薬販売を可能にする、かつてない試み―である、という結論に達した。加えて、コカインやLSDを自宅や私書箱に届けてもらうのは、怪しげな売人と直接受け渡しするよりずっとましに思えた。

 フォーブス誌・・・このデジタル通貨は「国境を自由に越え、銀行ではなく自分のハードドライブで保管できる。さらにユーザーにとっておそらくもっとも重要なこととして、FRB議長がどれだけ紙幣を増刷しようとインフレ圧力にはさらされない。」

チャック・シューマー上院議員が記者会見を開き、シルクロードという破廉恥なサービスを糾弾し、閉鎖に追い込むよう要求・・・ビットコインについては「資金の出処や、誰が薬物の売買に携わっているかを隠すための、ネット版マネーロンダリングだ」 

グーグルのスイスオフィスで働くイギリス人技術者のマイク・ハーンが、ビットコインに関心を持つシャインのメーリングリストを作成したところ、2011年夏の終わりにはその数は100人を超えた。・・・

  • 水平分散型システムであること。P2Pのシステムであり、政府はビットコインを非合法化出来ても廃止は出来ない。
  • システムに自立性があること。採掘者(P2Pのノード)には採掘を続けるインセンティブがあり、それがシステム全体の安定に寄与する。システムが安定しているほど、多くのユーザーがビットコインを信頼し使うようになる。そうして多くのユーザーが使うと、採掘者のインセンティブがさらに高まる。
  • すべてがソースコードで決まっており、しかもオープンソースになっている。 

5~6のグーグル社員が、ネットワークへアクセスしやすくするため、新たなソフトウェアの開発に取り掛かった。マイクらは・・・「20%ルール」という社内制度をフル活用した。そしてビットコインをウェブサイトに組み込むためのコードベース「ビットコインJ」を開発した。・・・ビットコインJを使えばネットワークに積極的に参加しなくてもビットコインを使えるようになり、それほど技術に詳しくない新たなユーザー層に道を開くものだった。・・・グーグルウォレットではクレジットカードや銀行取引に係る現行の手数料がすべてかかることになる。マイクはアベディアに、管理主体がなく、取引手数料は実質無料など、ビットコインの基本的な仕組みを指摘した。マイクが説明を終えると、アベディアはこう言った。「ここだけの話だが、それが決済システムのあるべき姿なんだろうな」

 既存のシステムのお粗末さが明らかになったのは、金融危機の真っ只中にウォール街の大手投資銀行モルガン・スタンレーが日本の銀行から90億ドルの資本注入を受けたときのことだ。日曜日に両者が合意に達したものの、終末は送金ネットワークが動いてない上に、週明けの月曜日はコロンブス記念日でアメリカの祝日だった。結局、銀行ですら祝日には資金を受け渡しできないことがわかった。日本側は90億ドルの小切手を切るというとんでもない手段に出ざるを得なかった。

一部の言説とは異なり、ビットコインの送金も瞬時には完了しない。ビットコインお取引は一人の採掘者が確認し、ブロックチェーンに記録されて初めて正式に成立する。通常、これには最低10分はかかる。しかし365日24時間いつでも10分あれば取引が完了し、しかもスマートフォンからでも取引できるとなれば、週明けの火曜日まで待たされるよりずっといい。

 アルゼンチンでは、ペソは日々の買い物のために交換手段としては使われていたが、価値を保存する目的では誰も使わなかった。ペソで貯蓄するのは、お金を捨てるのも同然だった。そこで国民は貯蓄を守りたければ、価値の安定しているドルを買った。ペソの相場はあまりにも変動が激しいので、モノの値段は長期的により信頼性の高い尺度であるドルで覚えた。・・・アルゼンチンのような国に住む人にとって、資産を管理しておく手段としてビットコインのほうがドルよりずっと優れていると思えた。アルゼンチンでは怪しげな両替商でドルを購入しなければならず、保管場所はタンスの中やマットレスの下だった。オンラインで購入や保管が出来、どこでも使用でき、秘密鍵で安全に守られているデジタル通貨は、ドルと比べてはるかに優れていた。

人類学者デヴィッド・グレーバー・・・現実には物々交換が一般的であったことはなく、通貨は信用から発達した、すなわち誰が誰にいくら借りがあるかを追跡する手段として発達したというのがグレーバーの主張

われわれが金(きん)を使うのは美しいからではない。そんな考えは馬鹿げている。・・・金が台帳だからだ。首の周りに台帳をぶら下げて、権力と富があるのを見せつけるんだ。銀行など他社に管理を委ねる必要のない台帳だ。

アルゼンチンから届いた最新のエピソード・・・ブエノスアイレスで150万ドルの高級マンションを買うことにした、ウェンセスの妹の友人の話だ。アルゼンチンの不動産取引でおなじみの光景が繰り広げられた。ペソを信用しない売り手は、ドルで、しかも現金での支払いを要求した。150万ドルもの大金を考えると厄介な話だ。だがそれ以上に問題なのは、妹の友人はアルゼンチンの富裕層のご多分に漏れず、資金をドル建てでアメリカの銀行口座に置いていたことだ。そこからアルぜンチンの銀行に送金し、現金で引き出すまでには、銀行に支払う取引と両替の手数料だけで10%近く取られる。金額にして15万ドル、しかも数日待たされる。

こうした問題を避けようと、妹の友人は150万ドル分のビットコインをマウントゴックスで購入した。そして契約時にビットコインウォレットを持参し、公証人の立ち会いのもとで売り手に送金したのである。その後ウェンセスンには妹から、にこやかにそれぞれのスマートフォンを手にした二人の年配の男性の写真が送られてきた。

実際にこれがどれだけ簡単なことかを知ってもらおうと、ウェンセスはプロジェットにスマートフォンを出してもらい、からのウォレットを創らせた。そしてプロジェットの新しいビットコインアドレスを確認し、自分のスマートフォンのウォレットから25万ドル、具体的には6400BTCを送った。それから徴収にスマートフォンを使ってウォレットを創らせると、25万ドルを次々と受け渡していった。誰かがウェンセスの25万ドルを持ち逃げすることも出来たが、この集団に限ってはそんなことはなかった(投資銀行のあれん&カンパニーが毎年主催する、アリゾナ州ツーソン郊外にあるリッツ・カールトン・リゾート・・・IT業界の大物が集まるとびきり排他的で秘密主義的な会合)。

 

将来、あらゆる通貨がデジタル化し、競争が激化すれば効率の悪い原稿通貨はすべて姿を消す可能性は十分にある。インターネット上で摩擦なしに取引できるように熟れば、おなじみの統合とグローバル化が進み、最終的に6つのデジタル通貨だけが残るだろう。ドル、ユーロ、円、ポンド、人民元、そしてビットコインである。

 

懐疑論の根っこにあったのは、ビットコインの熱狂的支持者と同じ原体験だ。金融テクノロジーについてシリコンバレーに決定的影響と教訓を刻みつけた「ペイパル事件」である。もちろんペイパルはまだ存在している。だが人々の念頭にあるのは現在のペイパルではなく、今よりはるかに壮大な野心を掲げた創業期の姿だ。・・・創業当初の社内会議でのティールのスピーチは、サイファーパンクのメーリングリストの内容と見まごうばかりだった。

「ペイパルによって世界中の市民が、かつてないほど自らの通貨を直接支配できるようになる」

ペイパルは急成長を遂げたが、株式公開の準備を進めていた2001年、マネーロンダリングなどの違法行為を懸念する政治家によって次々と妨害行為を受けた。・・・新たな制限や制約が課された結果、同社は野心的な創業時の目標から次第に遠ざかっていき、ティールとレプチンはまもなく社を去った。

 

両者(ティールとクリス・ディクソン(アンドリーセン・ホロウィッツに所属))じゃそれぞれのルートで、マウントゴックスの創業者ジェド・マケーレブの会社リップルに行きついた。同社の売り物は、ビットコインに限らずあらゆる通貨の送金に使える暗号化ネットワークだった。政府や銀行にとってはビットコインほどの脅威ではなく、それゆえにアンドリーセン・ホロウィッツとティールから見ればより魅力的で、両者はともに創業資金を提供した。

2人は、ビットコインそのものにも肯定的になっていた。投資会社ファンダーズ・ファンドは、ティールがペイパルで得た資産の一部を使って設立した。同社はシリコンバレーの住人向けにビットコイン專門のメーリングリストを立ち上げたフェイスブックの技術者を引き抜き、デジタル通貨絡みの投資担当者に据えた。

 

2010年の時点ですでに、ビットコインが普及すれば当然GPUの次の段階として特定用途向け集積回路(ASIC)が登場するものと見られていた。ASICはたったひとつの作業するためだけに設計された半導体チップだ。GPUよりモサッらに特殊下の進んだ演算処理装置である。ビットコインハッシュ関数を解くためだけのASICを開発できれば、GPUの何百倍もの速さで演算が出来、 結果と居て何百倍ものビットコインを稼げるはずだ。

ただ新ASICを設計・製造するには百万ドル単位の費用と数ヶ月の開発期間が必要な上に、実質的に世界の半導体チップ製造を支配する専業メーカー5社のいずれかと契約しなければならない。2011年から12年の大半を通じて、ビットコインにはこれだけの投資を正当化するだけの価値がなかった。

 

最初に開発に参戦したのは、カンザスシティの会社バタフライ・ラボだ。2012年6月、バタフライ・ラボの創業者らが2012年10月にカスタムチップを内蔵した採掘専用コンピュータを発売すると発表したところ、たちまち500万ドル分の事前予約が入った。・・・バタフライ・ラボが新製品の発売が遅れると発表・・・中国系移民のイフ・グオが新会社アバロンを設立し、中国の技術チームとともにビットコイン採掘専用のASICチップを開発中だと発表・・・新ASICSは毎秒660億階のハッシュ演算ができると約束した(GPUならせいぜい20億回)・・・2012年の年初から能力が倍増するまでには1年かかったが、アバロン製のマシンが出荷されてからのわずか1ヶ月で再び倍増した。それと同時にネットワークは新規コインの発行間隔を10分に保つため、ハッシュ関数の難易度を自動的に調整した。・・・社名21e6は、ビットコインの総発行量2100万を縮めたものだ。設立したのはシリコンバレーの若き天才バラジ・スリニバサンである。彼はスタンフォード大学学生寮で遺伝子試験会社を設立して成功させた実績をもっていた。・・・アンドリーセン・ホロウィッツの2人の創業者マーク・アンドリーセンとベン・ホロウィッツは、バラジのプロジェクトに個人資産の一部を投じた。・・・ビットコインをめぐる軍備競争が幕を開けたのだ。

btcnews.jp

2011年から12年にかけて、採掘能力をプールする集団に加入するユーザーが増え続けた。・・・ネットワークの支配力が徐々に集中化するという懸念・・・採掘集団の場合、集団の運営者が集団全体の投票券を握っており、他のコンピュータは単なる働き蜂にすぎない。少数の集団が相当な演算処理能力を擁するようになるなか、こうした集団の運営者が共謀してビットコインのルールを変更したり弱めたりするのではないかという不安の声・・・2013年3月に起きたビットコイン・ネットワーク史上最悪の技術トラブルは、ビットコインに組み込まれたインセンティブがサトシの目論見どおりに機能することを証明した。・・・ネットワーク上のコンピュータ(あるいはノード)のあいだで、ノードが採掘すべきブロック(直近の取引)は何番目か、意見が割れている・・・2009年にネットワークが誕生してから22万5430番目のブロックか、それとも・・・31番目のブロックなのか?
ギャビンはすぐに、このトラブルが長年ネットワーク最大の潜在的リスクと考えられてきた「固いフォーク」だと気づいた。・・・ネットワーク上のコンピュータの一群が、あるブロックを採掘したのはどのノードかという選定について一方の道に進むのに対し、別の一群がそのブロックに別の勝者を選定して別の道に進んでしまった状況を意味する・・・誰がどのビットコインを所有しているのかについて意見の相違があることを意味するからだ。
「まずい状況のようだな。」・・・「完全なフォークだ」・・・ビットコイン価格は、わずか30分で49ドルから45ドルに下落し、それまでの一週間の上昇分が帳消しになった。・・・ビットコイン・ソフトウェアの最新版をダンロードしたコンピュータが、旧来のソフトウェアとそれで動いているコンピュータでは正式なものと認められないブロックを承認し、新規コインを採掘者に付与していたせいだった。・・・旧版ソフト0.7には特定のブロックの承認を禁じるルールが有り、それが新版0.8では承認できるようになっていた。・・・ネットワークの全員が旧版化最新版のどちらか一つに移り、そのスフとが承認したブロックチェーンを採用すればいい。だがどちらを選ぶかを決めるルールがなく、またどちらかを選んだとしてすべてのノードが足並みをそろえるまでどれだけ時間がかかるか皆目見当がつかなかった。・・・ビットコインの原則は民主主義であり、最も多くの支持を得たブロックチェーンを正式なものとする、という結論を出した。今回のケースでは、最新版0.8のブロックチェーンを支持するコンピューティングパワーのほうが多かった。大規模な集団の運営者など最も高度な採掘者が、ソフトをいち早く最新版にアップデートしていたことが大きい。こうした人々が誰よりも大量のコンピューティングパワーを擁しているのであれば、残る人々もアップデートして彼らと行動をともにする必要があると考えた。・・・アップデート済みの採掘者は新規コインを既に獲得しているから、今更手放せと言われても抵抗しそうだった。・・・やや以外だったのは、巨大採掘集団の運営者たちが0.7に戻すとすぐに同意したことだった。
有力な採掘集団BTCにギルドの運営者は、自分の集団が旧バージョンに転換すれば、ネットワークのコンピューティングパワーの過半数が旧バージョンに映るだろうと発現した。そうすると0.8が出て以降に採掘されたビットコインを失うことになる。だがネットワーク全体がユーザーの信用を失えば、損失はもっと大きくなる。
・・・エリュースリア(BTCにギルドの運営者)がソフトを0.7に完全に切り替えると、すぐにビットコインの相場は持ち直した。数時間もしないうちに今回の一件はビットコインの最大の強みを改めて証明したという意見が出てきた。・・・・サトシ・ナカモトがネットワークに組み込んだインセンティブは、またしてもネットワークの参加者に目先の個人的利益より共通の善を優先するよう促すという期待どおりの効果を発揮した。

 

2013年3月27日、ビットコイン・フォーラムやニュースサイト<レディット>は、1BTCがいくらに熟れば時価総額が10億ドルを超えるのかという話題で持ちきりだった。そこで出た結論は91.26ドルだ。・・・

マルク・カルプレス・・・世界最大の取引所を経営して2年になるというのに、いまだ国外でのイベントに一度も参加したことがなかった。その理由は、病気の愛猫ティバンに注射を打てるのは自分だけだと固く信じていたからだ。・・・マウントゴックスの顧客は引き続き日本の銀行を通じて取引をすることになり、銀行がカス一日あたりの送金回数の制約に縛られることになった。口座開設の単純な手続きさえ、承認手続きを完了するのに3週間もかかる始末だった。・・・マウントゴックスの諸問題の原因は明らかだった。マルクの度を超えた無能ぶりである。

ビットインスタント・・・送金業者として登録したにもかかわらず、当てになる銀行口座がなかなか見つからないという問題・・・大抵口座開設の徒kに、顧客が資金の預入と引き出しを日々繰り返すことを説明しなかった。一つの口座で日々数千件もの取引があれば、銀行のコンプライアンス部門には大きな負担になる。その事実が判明した途端、ビットコインとの取引は割に合わないと判断されるのが常だった。
これはチャーリーの大きな弱点の表れで、ウィンクルボス兄弟を苛立たせた。・・・楽観的姿勢は営業マンにはうってつけで、チャーリーが有能なセールスマンなのは間違いなかった。だが問題を無視するのではなく、解決策を考えなければならない経営者としてはおよそ好ましい習性ではなかった。

長らくビットコイン業界の雄として君臨してきたマウントゴックスとビットインスタントの欠陥を目の当たりにしたシリコンバレーの投資家や起業家は、代わりの会社を探し始めた。・・・マウントゴックスの代替・・・ビットスタンプ・・・ビットインスタントの得意分野である、商学ビットコイン取引を望む人たちが注目したのは、2013年にAirbnnbの出身者とゴールドマン・サックスの元トレーダーが設立したサンフランシスコのコインベースだ。

ビットコイン・アドレスには身元情報が一切付随していないため、テロ組織は隠密に資金の授受ができる。これはすべての口座が特定の人物や組織と結びついている従来の銀行業とはまるで違う話だった。

無政府主義者の共同体でも、地元自治体に水や電気の供給継続を立たれたらやっていけない・・・頑なな現実世界とのぶつかり合いが、たいていユートピア思想にもとづく活動が行き詰まる原因となることが多い。

膨大な資金流入・・・ビットインスタントのマウントゴックスの口座には、殺到する買い注文に対応するだけの資金がなかった・・・準備資金を積み増すため、ウィンクルボス兄弟にメールで50万ドルのつなぎ融資を懇願・・・チャーリーはビットインスタントの顧客向けにコインの大部分をマウントゴックスで買い付けていたが、そこでもトラブル・・・注文を受けてから取引が完了するまで30分もかかっていたのだ。・・・事態を悪化させたのは、マルク・カルプレスがちょうどこのタイミングで大掛かりなコード変更を実施・・・「またこうやって我々を振り回すんだな。要点を伝えず、不誠実だ」・・・「そっちからの指示に対応できなきゃ、こっちはサイト閉鎖になるんだぞ!」・・・「誰か助けてくれ」・・・4月10日の注文数は前日の3倍に及び、注文を出してから処理されるまで1時間以上要した。注文成立を待つ間に価格が急騰・・・買い注文の取り消しが相次ぐなか、過去数カ月分の相場上昇に因る利益を確定しようと売り注文も・・・暴落・・・マルク・カルプレスが、問題は取引量のせいでサイバー攻撃ではないとユーザーに説明したことで、事態はしばらく鎮静化・・・ほんの数時間後、今度は本物のハッカーが容赦ないサイバー攻撃を仕掛け、サービスを妨害した。サイトは日中からサービス停止に追い込まれた。

ウェンセスははっきり答えた。「僕はビットコインをとことん信じているから、個人資産の内無謀なほどの割合を投じている。」・・・ロイターの金融担当コラムニスト、フェリックス・サーモン・・・「ビットコインは多くの面で、人類史上、最高かつ最も明快な決済メカニズムだ。今後もっとよいものを作ろうとするならば、ビットコインの問題点だけではなく優れている部分も学ぶ必要がある」
暴落の翌日、ウィンクルボス兄弟はついにNYT紙で、ビットコインに約1000万ドルの大金を投じている事実を公表した。

ビットコインの本当の狙い、この技術が重要である本当の理由を堂々と語る勇気もない、お目こぼしを求める弱気な集団に成り下がるのは情けない。ビットコインは社会運動だ。その牙を抜き、単なる気の利いた新技術に見せかけようとする人々は、自らを欺くだけでなく、このコミュニティ全体に対して恐ろしく不誠実な行為を働いている。

クルーグマンは、ビットコインが「価値の保存」という通貨の基本的機能の一つを果たせていない事実を踏まえて、ビットコインが通貨であるという見方に疑問を呈した。価格がこれほど激しく変動することがわかっているのに、ビットコインで資産を蓄えようとする人などいるだろうか、と。
一方コーエンは、今後は新たな設計の優れた暗号通貨が登場し、ユーザーを奪っていくことから、ビットコインが価値を維持するのは困難になると論じた。

初期のビットコイナーの多く、特にリバタリアン思想の支持者たちは、FRB金融危機に際して経済を刺激するため大量の資金を銀行に注入したことで、いずれアメリカでも通貨ドルの価値が下がり、インフレ率が跳ね上がると言った、アルゼンチンと同じような状況が発生すると考えていた。こうした考えに立つと、ビットコインや金のような稀少資産を保有するほうがドルを保有するより安全に思える。しかし2013年末の時点で、インフレの兆しは一切見えていなかった。むしろアメリカ経済が直面していた課題はデフレだった。・・・ビットコインの稀少性は、ユーザーに使うより貯めることを助長するという、当初から批判されていた弊害を生んでいた。

2013年秋、同社は早くも独自仕様の採掘チップを本格的に使い始め、たちまちビットコイン・ネットワーク全体のコンピュ0ティングパワーの3~4%を〆るまでになった。・・・バラ時があまりにも優秀なので、アンドリーセンは2013年末にバラジをアンドリーセン・ホロウィッツの9人目のパートナーに招き入れた。デジタル通貨やブロックチェーン関連の新たな投資機会を探ってほしいというのが抜擢の大きな理由だった。

2014年1月を通じてマウントゴックスのビットコイン価格は、他の取引所より100ドル近く高い状態が続いた。原因は、日本国外の顧客が引き出した資金を送金するのに、マウントゴックスが未だに問題を抱えていたことだ。・・・1月初旬にはマウントゴックスからドルを引き出せないという不満が顧客から手でいたが、今度はビットコインの引き出しを要求したのにコインが届かないという苦情が増え始めたのだ。
2月7日金曜日、マルクがマウントゴックスからの資金引き出しを全面停止すると発表・・・ビットコインプロトコルの欠陥に突き当たったと説明・・・「取引展性(トランザクション・マレアビリティ)」というシステムの欠陥を突いたハッカー攻撃・・・しかしまるくは言わなかったが、他の主要なビットコイン企業は何年も前からこの欠陥を認識し、問題の取引コードを使わないという形で対策を講じていた。・・・ギャビン・アンドレセンは即座に、これはソフトのバグというより奇妙な癖のようなもので、他の人々は問題なく対処しているとマルクに反論・・・「マウントゴックスは自分たちの責任をビットコインになすりつけようとした。公の場で彼らの無能ぶりを暴き出すような反論が展開されていてうれしいよ」

 

スーザン・エイシー(アテイ)
「価値の保存手段として多くは語られるが、違法な送金や商取引の用途もあるかもしれない。俯瞰通貨のライバルかもしれない。これは伝統的な銀行業を破壊するのだろうか。電子商取引や送金を改善するものなのか。多国籍企業にとってこれまでより優れた社内台帳システムになりうるのか。メディアはこうした問題を論じていないが、その見込は十分ある。」

特にギャビンが問題視していたのは、新たなブロックとして確認し、ブロックチェーンに記録できる取引の数に制約があることだった。2014年半ばの時点で、10分毎に各区人できる取引数は約400件に過ぎなかった。ビットコインが毎秒200件の取引を処理できるビザに変わる決済システムを目指すなら、ソフトウェアには相当な変更が必要になる。



デジタル・ゴールド──ビットコイン、その知られざる物語

デジタル・ゴールド──ビットコイン、その知られざる物語

 

 

「プレゼン」力 ~未来を変える「伝える」技術~

 会議からの帰りに空港までタクシーに乗ったら、ドライバーからまず「コマーシャルか、プライベートか」って聞かれたんです。「えっ、何のこと?」と思っていたら「コマーシャルジェットで帰るのか、プライベートジェットで帰るのか」と。それは「コマーシャルに決まっているじゃない」って言いましたが、おそらく半分ぐらいの方が自家用飛行機で・・・。半分以上ですね。ああ、そうですか。

確かアインシュタインが言っていたんですよね。「6歳の子供に説明できなければ、理解したとはいえない」って。・・・やはり科学者ですから「研究をどう進めるか」「どう実験するか」というトレーニングはよくするのですが、「どう伝えるか」という練習は、実はあまりしません。

「スライドにないことは、しゃべらない」。また、逆に「しゃべらないことは描かない」。

これも紙芝居のテクニックと同じなのですが、スライドの一枚一枚に「つながりをつくる」ことも重要です。

ポインターはピタッと止めて、使うのは必要最小限にするべきだ。

「あなたはが話す時間は1時間かもしれないけれども、500人いたら500時間を使っているんだ」・・・「もしその1時間、ダメなプレゼンテーションをしたら、あなたはその500時間を無駄にしたことになる。それなら、それぞれの職場で仕事をする法が、どれだけ人類のために役に立つか」

その人達が、専門家ではないから、難しいことを言ってもわかるわけがない。わかるわけがないから、じゃあ簡単なことを話そうと。これは違うと思います。専門家ではなくとも、きちんと話せば、ものすごく高度なことも理解できるはずです。理解できないのは、説明の仕方が悪いから。だから「伝わらなかったら、お前がバカなんだ」、そう思って準備をしています。

いちばん大切なことは、「はっきりしたビジョンを持つ」ということです。「ビジョン&ハードワーク」、VWと教えてもらいました。(ロバート・マーレー所長から教えられた言葉)私たち日本人の多くは、ハードワーク=一生懸命働くことは得意です。しかし、ビジョンを持つことを結構苦手にしています。「良い論文を書きたいから」とか「たくさんの研究費を得たいから」とか「いい職につきたいから」といった目先の目的でハードワークをしますが、それはおそらくビジョンではない。ビジョンとは、長期目標です。「研究して何を達成したいのか」。長期目標をはっきりさせ、その目標に向けてハードワークする。そのことの重要性を教えられたのです。

プレゼンでは、こちらのメッセージが伝わらなければ、意味がありません。伝わらないと絶対だめですから。

 take home message、メッセージを正しく伝えるという点です。・・・全員に自分の伝えたいメッセージを持って帰ってほしい

「いい格好」をしない・・・自分の弱いところを正直に話す。そして飾らないということです。・・・しゃべりや話し方がとても滑らかで上手であるとか、それが本質ではない。・・・やはり、メッセージが何であるか。そのメッセージを、どういう自分の実体験を用いて伝えているのか。そして、ユーモアを忘れない。

「計画とリスク管理主義」よりも、「どんどんやって、体で覚える」。そのほうが大事なんじゃないかっていうことを言いたかったんです。それがナウイストということなのですが。・・・研究の場面でも完璧な計画を立て用とすると、計画だけで終わってしまって結局何も出来ないことになってしまいます。ですから、いかに早く始めて、それで結果をまず見るか。私たちの場合は実験ですが、その結果を見て、また次の実験をする。そのほうが、回り道のように見えて早いのです。・・・失敗しても、結局それは情報のひとつとして残るわけだし、しかも「仮説」と違って、これは「事実」だから。それは勉強になりますよ。・・・「いや、どこか教科書に書いてないと安心できません」とか。・・・そういうことを考えている間に、まずやってみる、トライしてみる。トライ&エラーが重要ですよね。

ハーバード大学ケネディスクールにマーシャル・ガンツ・・・プレゼンを構成する重要な3つの要素、 self us nowについて語ってます。・・・まず「自分」について、なぜ「自分」の話をみんなが聞かなくてはいけないのかを話します。次に、その話されている内容が、なぜ「みんな=われわれ」と関係があるのかというところに持っていきます。そして最終的には、なぜ「今」行動に移さなくてはいけないかという3つの要素で構成されています。

13分間で、ワンポイントだけ伝えるというのが、たぶん「消費できる」いいバランスなのでしょう。聞く側にとっても、とても「食べやすい」サイズなのだろうと思うのです。・・・学生は、先生のレクチャーの1時間の間、脳がほとんど動いていないことがわかりました。

「間」・・・人は、スピーチの途中に不意に入る沈黙に引き込まれる・・・伝える側と受ける側、両者の感情の共有です。この共感が、プレゼンテーションをスムーズにさせるのです。

私たちのやっているのは分子生物学とか、細胞生物学と言われる分野ですが、教科書も分厚いんです。優秀な学生さんはそれを、本当に最初から最後まで全部読んでいて、知識はすごいんです。でも私は、大嫌いなんです。枕にはぴったりですが、全部読もうと思ったら何年もかかってしまって、そうしている間に人は歳を取ってしまう。だから私は教科書を読まずに、ともかく実験をやりました。しかし、実験をやっていくうちにどうしてもわからないことが出てきます。そこで初めて、教科書の本当に必要なところだけを読んで、あとは全部無視して、今までやってきました。・・・知識がありすぎると、リスクばかり考えてしまうんですね。知識があると「こんな実験成功するわけない」とか「昔、同じような実験をやって失敗した人がいる」とか、そういう否定的なことばかり刷り込まれてしまって、チャレンジできなくなってしまうんです。私の場合、そうしたことを知らないから、何も怖いことがないんです。・・・MITにもロバート・ランガーって言う先生がいて、彼の面白い発明があるのですが、彼に何でそんなことをやったのかって聞いたら、「いや、出来ないっていう論文がたくさんあったけど、読まなかった」って。・・・結局、出来ない理由がいっぱいあると、だんだんリスクを取れなくなっちゃって。でも、世の中すごいスピードで変わっているから・・・。

 

やはり日本の教育といいますか、受験戦争といいますか、ともかくいい大学に入って、それでその人の価値が決まるというような考えが支配していますね。だから、いかに大学受験に合格するか、そこに教育の重きが置かれていて、正解を教えるわけですよね。先生の役割はいかに手際よく、いかに効率よく生徒に答えを教えるか。これは、テストでいい点を取るのには非常にいいと思います。科学技術でも、すでに出来上がっている技術を広めるとか、出来た技術を少し改善するとか、そういうことには日本の教育は非常に向いていると思うんです。でも、他の人がやらないようなことにトライする。出来ないと思っていることにトライする、教科書に書いてあることを否定する。こうしたことは「そういうことをしたらだめだ」と指導されていますよね。「バツを付けられて、テストに通らないから大学には入れないぞ」と、日本人は刷り込まれていると思うんですよね。・・・僕は、人間はもっとクリエイティブなことをやって、単純な作業をロボットとか、人工知能にやらせればいいと思っているんです。さっきおっしゃった、答えを出すとか、同じことを繰り返すのは、ロボットとか機械のほうが上手なんで・・・。「権威を疑って自分の頭で考える」ような人じゃないと、ロボット社会が現実になった時、人間としての存在意義が問われるというのはあって・・・。

「何やってもいいんだ」・・・「もう何をしてもいい。ただし、その分野で、世界一を目指せ」と言われました。その分野は非常に狭い分野かもしれないけれど、同じことをやっている人が必ず誰かいるから、その中で世界一を目指さなければいけないということをすごく思いました。

日本語で「お利口さん」って言う言葉があると思うんですが、「いわれたとおりに、きちっとやる」っていうのが、普通は、若い人たちへのアドバイスです。でも、皆に言われたとおりやっていたりしたら、ノーベル賞なんか取れない。だから勇気をもって、どんどん20歳、30歳、40歳まで無茶をやれって言う。

何にもトライせず、平凡なそれなりに幸せな人生よりも、どんどん海外に行ったり、いろんなチャレンジをしたりしてほしい。その結果、痛い目に遭うかもしれないですけども、トライしなくても、痛い目にあうときは遭いますから。・・・どちらもリスクがあって、やってもやらなくても後悔することはきっとあると思います。それだったら、やって後悔するほうがいいかなというふうに考えることのほうが多いです。・・・リスクを取って失敗したときのほうが、覚えますよね。・・・なにもしないほうが、本当に安全でリスクが少ないかと言われれば、決してそうじゃないと思っています。 

「プレゼン」力 ~未来を変える「伝える」技術~

「プレゼン」力 ~未来を変える「伝える」技術~

 

 

プライベートバンカー カネ守りと新富裕層

証券営業は顧客の奪い合いでもある。野村では他の野村支店の顧客を取ってくると、社内で評価された。「この世界は野村同士でも弱肉強食だ。お客さんを取られる方が悪い」・・・逆に、日興証券山一證券の客を引っ張ってきても、「何だ、それは?」という感じだった。本当にポテンシャルがある顧客は野村にしかいない。野村の顧客以外はとってもそれほど価値がない。

五菱会事件 - Wikipedia

「お客様にはまず5億円をご用意頂きます。残り10億円は投稿で融資をさせていただきます。とすると、5億円を出しただけでなく鳴ったときには50億円の死亡補償金を得られます。そうなると、10億円の融資分を返済しても、35億円が手元に残る計算になります。」

「5年はここで頑張らないといかん。相続は大変だよ。我慢することが大事だ」

54階建てのオーチャードレジデンス・・・階下はショッピングビル。六本木ヒルズのしたに、銀座三越デパートがついているような作りで、一階だけで22軒のブランドショップが立ち並び、「妻をそこで解き放ってはいけない」というジョークまである。「旦那のクレジットカードを渡した日には、破産だから」というのだが、その程度で破産する住人はここには暮らしていない。

「大金持ちになってしまうと、たいていの人は儲けに関心がなくなってしまうのですよ」・・・だって、(イグジット組の)彼らは寝ていても(投資や金利で)何億円も入るんですから。一方、事業でお金を儲けるのは大変ですよね。

最初に脱落するのは息子の嫁が多いという。・・・妻たちにはもともと移住しようというモチベーションがなく、語学が不自由でローカル社会に溶け込めない。2,3年で帰国する現地駐在員とは世界が違い、友人もいないことが多い。・・・相続対策のために妻と子供でシンガポールに移住したい、という金持ちが来るんです。そういう方にわたしは『我慢できませんよ』と言います。『オフショアブームに乗るのはいいが、税金ゼロのために人生後半の貴重な5年間を何もしないで毎日ぼーっとしていられるんですか』と。

「ここでは英語が下手でもかまわない」とボスは言っていた。そのほうがずっと扱いやすいということなのだ。英語力がなければ他のプライベートバンクにスカウトされる心配がないし、万一、転職できたとしてもBOSから顧客資産を引き抜くことが難しい。資産移管手続きには英語の書類を読み込む語学力が不可欠なのである。

 第一のフラッグ・・・国籍を持つ国、第二のフラッグ・・・ビジネスを営む国、第三のフラッグ・・・居宅を持つ(永住権・市民権を持つ)国、第四のフラッグ・・・資産運用を行う国、第五のフラッグ・・・余暇を過ごす国

「我々が充実した人生を送ろうとしても、すべての面で高条件を満たす国はありえない。ある国は税金が高く、ある国には兵役があり、商習慣も言葉の問題もある。だからこれら5つの国を適宜使い分けよう」というのである。

仕事をし続ける喜びを語る人がいるが、それは日本人だけではないか。欧米人は大成功したらぱっと仕事を辞める。。。。みんなはこれからも働くんだ。死ぬまで働き詰めだなあ。

税金を払わない終身旅行者―究極の節税法PT

税金を払わない終身旅行者―究極の節税法PT

 

 

 

 

プライベートバンカー カネ守りと新富裕層
 

 

カンボジアにあるゴム農園の購入を巡って、一人の銀行職員が(元病院長の)書類を偽造し大騒ぎとなっている。実に100万米ドル(約141万シンガポールドル以上)をプノンペンの銀行口座に流そうとし、最後は牢獄でゴールを迎えることになった。

日本国籍の被告・梅田専太郎は、3件の文書偽造で詐欺罪となり、裁判官から禁固3年を言い渡された。41歳の被告はシンガポールの永住者であり、Bank of Singapore(シンガポール銀行=BOS)のエグゼクティブディレクターだった。その職務は、日本市場を開拓し、クライアントのポートフォリオを管理することだった。彼は2013年12月24日に解雇された〉


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Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか

ソフトウェアを書くスキルがあれば、職を失うことはないだろう。しかし、他人とうまく付き合う能力を組み合わせれば、世界を変えることが出来る。本書は優れたプログラマになるための本ではない。最高のプログラマになるための本だ。Clay Johnson

ミーティングは「必要悪」だとよく言われるが、「悪」になっている段階で何かが間違っている。チームの健全性を図る意味で、ミーティングはリトマス試験紙のような役割を果たすとも言えるだろう。時間は有限だ。

マネージャーはチームのエンジニアに最高のパフォーマンスを発揮させることが使命である。チームが自律的に機能するようになれば、不要にさえなるポジションである。一方、リーダーは全てのエンジニアに要求される役割である。・・・どのようなエンジニアであっても、オーナーシップをもって、製品開発をリードすることが求められる。シニアなエンジニアであれば、製品全体の方向性を決めることも求められる。

人間は断続的なバグの大きな塊だ

プログラマとして成功するには、最新の言語を覚えたり高速なコードを書いたりするだけではいけない。プログラマは常にチームで仕事をする。君が思っている以上に、チームは個人の生産性や幸福に直接影響するのである。

リーナスはUnixライクなカーネルが出来るというコンセプトを実証して、それをメーリングリストに投稿しただけだ。・・・リーナスの本当の功績は、そういう人たちをリードして上手く調整したことだ。Linuxは共同作業の輝かしい成果である。

天才の神話は不安の裏返しなんだと思う。多くのプログラマは、開始したばかりの作業を共有したいとは思わない。誰かが間違いを見つけて、このコードを書いたやつは天才じゃないなと思うかもしれないからだ。 ・・・完成していないものを見られたら、何か言われるんじゃないかと本当に不安だ。細かいところまで見られて、馬鹿だと思われないだろうか。

素晴らしいアイデアを隠しておいて、それが完成するまで誰にも話さないというのは、リスクの高い大きな賭けだ。早い段階で設計ミスをしやすくなるし、車輪の再発明をする可能性があるし、誰かと協力するメリットが失われる。・・・検証を重視した「早い段階で、高速に、何度も失敗せよ」の精神を忘れないようにしよう。

邪魔されない時間があったとしても、間違ったことをしていたら時間のムダだ。

プロジェクトのバス係数・・・君がバスに轢かれたらプロジェクトが終わる・・・友達と一緒に作業していたら、バス係数は2倍だ。

「アイデアを胸にしまい込む」問題は、残念ながらソフトウェアエンジニアリングに限ったものではない。あらゆる領域に普遍的に存在するものだ。たとえば、科学の分野では、情報を自由にオープンに交換することになっている。だが、「論文を書かない学者は消滅せよ」と言われているし、補助金を獲得する必要があるので、情報を積極的に公開しないのである。多くの思想家はアイデアを共有しない。アイデアに執拗にしがみつき、こっそりと研究を行い、途中のミスを隠し、最終的にすべてのプロセスが簡単で明確であったかのような論文を発表する。その結果、誰かの論文とかぶったり、早い段階でミスを犯したり、今となっては無用なものを作り出したりするという悲劇が起こる。

  1. Humility 謙虚 世界の中心は君ではない。君は全知全能ではないし、絶対に正しいわけでもない。常に自分を改善していこう。
  2. Respect 尊敬 一緒に働く人のことを心から思いやろう。
  3. Trust 信頼 自分以外の人は有能であり、正しいことをすると信じよう。

この3つを合わせてHRT(ハート)と呼びたい。・・・あらゆる人間関係の衝突は、謙虚・尊敬・信頼の欠如によるものだ。

批判を耳にする側としては、それを受け入れる方法を学ばなければいけない。・・・プログラミングはスキルなので、練習すれば向上する。ジャグリングのカイゼンを指摘された時に、自分の性格や人間としての価値が攻撃されたと思うだろうか?そんなことはないはずだ。・・・君は君の書いたコードではない。

失敗は選択肢の一つ・・・過去に失敗したことがなかったら、それは革新的でないか、リスクを取っていない証拠である。失敗は次回のために学習して改善する絶好のチャンスだ。

Googleは「完璧になるまで洞窟に隠れない」の考えに従っている。何となく使えるようになったら、生煮えでもリリースして公開する。Google Labsがコレだった。成功や失敗がすぐに分かるので、プログラミングチームは学習・反復が可能になり、できるだけ早い段階で新しいバージョンをリリースできるようになる。欠点としては、Gmailのように4年以上も「ベータ」なものが有ると、馬鹿にされてしまうことだ。・・・必要なのは、不完全なソフトウェアを見せてもかまわないという謙虚と、ユーザーがその対応を賞賛し、迅速な改善を望んでいるという信頼だ。 

失敗を文書化(ポストモーテム(postmortem)を書く)・・・失敗を適切に文書化しておけば、(現在と未来の)他人がそれを呼んで学習し、歴史を繰り返さぜに済む。後に続く人たちの滑走路となるように、君の奇跡を消さないでもらいたい。

チームの中で局所最適化してしまうと、学ぶのをやめてしまうことだ。学習をやめると退屈になる。知らないうちに時代遅れになってしまう。

正直と謙虚はクリプトナイトではない。

スーパーマン (架空の人物) - Wikipedia

文化は偶然に生まれるものではなく、創業者や初期の従業員が継続的に作り出すものなのだ。

優秀なエンジニアは優秀なチームリーダーを求める。アホなリーダーは優秀なエンジニアの扱い方が下手だし、偉そうに命令してくるからだ。

チームがエゴを持つのはいいことだ。しかし、個人のエゴは大惨事につながる。

エンジニアはコミュニケーションを重視していない。午後はずっと(予測可能で論理的な)コンパイラとやり取りをしているのに、(予測不能で感情的な)人間とは3分も話をしない。・・・コミュニーケーションの原則は、同期コミュニーケーション(ミーティングなど)の人数を減らし、非同期コミュニケーション(メールなど)の人数を増やすことである。できるだけ多くの人が、プロジェクトの文書からすべての情報を取得できることが重要だ。

ミッションステートメントを書くには時間や手間がかかるが、やること・やらないことを明確にしておけば、年単位で仕事の節約になる可能性もある。(ここは超重要。集中するにはやらないことを決めるべきだ。)

ミーティングは作業時間の邪魔になる。

  1. 絶対に必要な人だけを呼ぶ。
  2. アジェンダを作ってミーティング開始前に配布する。
  3. ミーティングのゴールを達成したら時間前でも終了する。
  4. ミーティングを順調に進める。
  5. ミーティングの開始時間を強制的に中断される時間(お昼休みや就業時間)の前に設定する。

「うるさいマイノリティ」とは、1つのスレッドに何度もレスをする人たちだ。意見が合わなければ、あらゆることに反論してくる。不満を持ったわずか数人の意見しかなくても、活発に意見交換がされているように見えてしまう。

 マネージャーは労働者を荷車のラバのように扱った。ニンジンとムチを交互に使って、モチベーションを高めていたのである。ニンジンとムチによるマネジメント手法は、仕事が工場からオフィスに移行したあとも続いた。20世紀中頃になるとラバのように扱うマネージャー(クソ野郎)が蔓延した。当時の労働者は何年も同じ仕事を続けていた(大抵は年金が目当てだ)。

現在でもその状況が続いている業界が存在する。そこには創造的な考えや問題解決が必要な業界も含まれる(エンジニアリングとかね!)。時代錯誤なニンジンとムチの手法には全く効果がない。そのことは多くの研究結果が示している。さらにはエンジニアの生産性も落ちてしまう。組立ラインの労働者は何年働いたとしても、数日間の研修を受けた労働者と交換可能だ。しかし、エンジニアは数ヶ月間かけて新しいチームに追いつく。組立ラインの労働者の機械的な生産性とは違い、エンジニアには考えたり想像したりするための育成・時間・空間が必要なのだ。


 階層的な組織に属する人間は、必ずその人の無能レベルまで昇進するという有名なピーターの法則・・・ほとんどの人は無能なマネージャーの下についた経験がある。むな王なマネージャーしかいないというエンジニアもいる。無能なマネージャーしか知らないのであれば、どうしてマネージャーになりたいと思うだろうか?

ピーターの法則 - Wikipedia

 マネジメント職をキャリアパスにしない方がいいもう一つの理由は、マネジメントに興味のない優秀なエンジニアをマネジメント職にしてしまうと、優秀なエンジニアがいなくなって、無能なマネージャーが増えるだけだからだ。あまりいい考えとはいえないし、むしろ有害である。

パフォーマンスの低い人を無視するということは、パフォーマンスの高い人を新しくチームに入れないということでもある。そして、チームにいるパフォーマンスの高い人たちが流出していく。最終的にチームはパフォーマンスの低い人だけになる。自分の意思でどこかへ行けない人たちだからだ。それにパフォーマンスの低い人をチームに残すことは、その人のためにもならない。・・・パフォーマンスの低い人には早めに対応しよう。そうすれば、成長させるかまたは退席させるかを判断できる。

 スティーブ・ジョブズ「Aランクの人はAランクの人を採用する。Bランクの人はCランクの人を採用する」・・・適切な人を見つけるには、リクルーターを雇うにせよ、広告を出すにせよ、リファレンスを取得するにせよ、何らかのコストがかかる。しかし、採用すべきではない人を採用するコストに比べたらかわいいものだ。

リーダーは、生涯を取り除くための答えをしる必要はない。取り除ける人を知るだけでいい。多くの場合、適切な答えを知るよりも、適切な人を知るほうが価値がある。

チームに変化を引き起こすもう一つの方法は、安心感を与えてリスクを取れるようにすることだ。リスクは悩ましいものである。多くの人はリスクに恐怖し、会社はコストを掛けてリスクを排除しようとする。リスクを取れば成功の確率が上がるのに、保守的に小さな成功を目指そうとする。僕たちはGoogleで以下の様なことをよく言っている。不可能な目標を達成しようとすると、失敗する可能性が高くなる。だけど、簡単にできそうなことをするよりも、できそうもないことに挑戦して失敗するほうが道が開けるはずだ。リスクの取れる文化を育てるには、失敗してもいいことをチームに知らせればいい。

なんとかしてやってみよう(失敗してもいい)。同じ失敗を繰り返さない限り、失敗によって多くのことをすばやく学べる。犯人捜しや責任のなすりつけをするのではなく、失敗を学習の機会と考えることが重要だ。失敗はできるだけ早い方がいい。それだけリスクが低いからだ。


あとで失敗しても教訓は得られるが、リスクは高くなるし失われるものも多い(大部分はエンジニアリングの時間だ)。ユーザーに影響をあたえるところは好ましくないが、そこから学べることが一番多い。Google

で失敗したときには、ポストモーテムと呼ばれるものを開催している。これは、失敗につながった出来事を文書化して、同じ失敗を繰り返さないための手続きだ。批判するところでもないし、官僚的なチェックを入れるところでもない。問題の中心部に集中して、再発を防止するものである。難しいこともあるが、とても効果的だ(達成感もある!)。

個人の成功と失敗は少し違う。個人の成功は称えてもいいが、失敗の責任を追求するようならチームは分裂し、リスクを取らなくなる。チームとして失敗し、その失敗から学んでいけばいい。個人の成功はチームの前で称えよう。個人の失敗はプライベートで建設的な批判をしよう。いずれの場合もHRTをうまく使い、チームが失敗から学べるように支援しよう。(みんなの前で個人を批判してはいけない。それは惨めで残酷な行為だ。チームは既に失敗したことをわかっている。傷口に塩を塗る必要はない。)

 ネガティブの海に飲み込まれるのは健全ではない。長期的に見れば時間の無駄だし、余計な衝突が生まれてしまう。「有害な人」と胃う言葉は乱暴だし、私たち(善人)とあの人たち(悪人)の境界線を引いてしまう。この問題について考えるにはもっといい方法が有る。普通の人たちを排除するようなエリート志向のフラタニティではなく、ネガティブな振る舞いを拒否するような文化を作るほうが健全だ。排除するのはあくまでも振る舞いであり、特定の個人ではない。

 文化が長続きしているのは、高い基準を設けているからではなく、その文化が自己選択的だからだ。素晴らしい人達は、素晴らしいコミュニティに引きつけられるのである。
意図的に意地悪をする(目的があって攻撃する)人はなかなか姿を現さない。そういう人を「トロル」と呼んでいるが、大抵は見落としてしまう。好ましくない振る舞いをする人は、それが悪いことだと気づいていない。あるいは、そもそも木にしていない。無知や無関心は悪意よりもタチが悪い。

プロジェクトの文書・ミッションステートメント・FAQ・メールの議論を読めば分かるようなことを何度も質問して、チームを邪魔するのである。

訪問者が何かを要求してきたら、アラームを作動させたほうがいい。ソフトウェアに対して不満は言うが、貢献するつもりはない人たちである。

権利を与えすぎるとプロジェクトに敵意を抱かれることがある。そして、それがパラノイア(被害妄想)に発展するのを何度も目にしてきた。チームと意見が合わない場合、有害な人は「陰謀論」を唱え始める。・・・既にオープンで透明なコミュニケーション文化があれば、すべてのやり取りが後悔されているので、陰謀論なんてアホかという話になる。ここでおすすめしたいのは無視だ。有害な人には何を言ってもムダ。相手にする価値があるだろうか?その時間でコードを書いたほうがいいだろう。

完璧主義は問題なさそうに思える。・・・何が問題なんだろう?それは停滞だ。

有害な振る舞いを排除すれば、頭がいい(けど人付き合いの苦手な)人は生産性の高いメンバーになる。数年前、ある優秀なエンジニアがいた。彼の欠点は、意図せずにチームメンバーを攻撃するところだった。・・・これからは振る舞いを穏やかにすると約束してくれた。これで全てがまるく収まったのである。結末は必ずしも追放ではない。
嵐が意図的なものでないとしても、過剰に防御的になってしまうことがある。設計がダメだとか陰謀だとか言われたり、わかりきったことを質問されたりすると、すぐに頭にきてしまう。忘れないでほしいのは、君の仕事は優れたソフトウェアを書くことであって、訪問者の機嫌を取ったり、自分のやってきたことを何度も正当化したりすることではないということだ。

 

有害な人の放つ辛辣な言葉の中にも、有用な知恵が埋もれているのである。常に技術的な議論に戻すことを心がけよう。

Project Retrospectives: A Handbook for Team Reviews (Dorset House eBooks)

Project Retrospectives: A Handbook for Team Reviews (Dorset House eBooks)

 

 

有名なオープンソースコミュニティのリーダーからメールを頂いたことがある。バグレポートだったが、むしろチームの知性に対する悪口のような内容だった。バグを修正してほしいのではなく、チームを刺激したいだけなのだろう。チームメンバーの1人がバグに関する質問をした。すると、詳細なバグレポートが帰ってきた。今度も敵意むき出しだ。僕たちは悪口の部分を無視して、「バグの報告ありがとうございました。問題の修正方法がわかりました。まもなく修正したものをリリースします」とだけ返信した。

ハンロンの剃刀
Never attribute to malice that which is adequately explained by stupidity.
無能で十分説明されることに悪意を見出すな。

ハンロンの剃刀 - Wikipedia

失敗に対する不安。これが悪いマネージャーに共通する特性だ。この不安によって保守的になる。典型的なエンジニアの働き方とは正反対だ。マネージャーにリスクを回避するように言われたら、君はプロダクトに新しいアイデアを注入できなくなる。その結果、誰かが設計したプロダクトを(機会的に)実装することになってしまう。(こういうやり方もあるかもしれないが、一流のエンジニアは面白くないと思う。)

不安なマネージャーは、チームの外部とのやり取りに口を出してくる。つまり、指揮命令系統を超えて外部と直接話すことが出来ないのだ。チームの外部のエンジニアやマネージャーと連絡を取ることは、反乱や不服従だと考えているのである。

学校では「知識は力なり」という言葉をよく耳にした。悪いマネージャーはこのことを強く意識している。ただし、間違った解釈をしている。この力を自分で保持するだけで、君と共有するつもりはないのである。

情報を貯め込んで、コミュニケーションの通路となることによって、悪いマネージャーは君の成功を自分の手柄にできる。そして、君の失敗を責める(たまにマネージャーの失敗も含まれる)。

オフィスの政治家はひと目見ただけではわからない。最初はとても有効的だからだ。人間関係を巧みに扱うのである。上司の扱いが特に上手く、自分の昇進のために同僚や部下を活用する。すぐに他人のせいにするし、好きあらばすべてを自分の手柄にしようとする。攻撃的な感じはしない。印象を良くするために、こちらの聞きたいことを教えてくれる。しかし、君を利用すしたり操作したり出来ないと分かったら、脅威とみなして無視したり攻撃を仕掛けてきたりする。しばらく一緒に働いていると、オフィスの政治家であることが分かる。影響力のある人になろうとしているのではなく、影響力のある人を探そうとしているからだ。

君のやっていることだけでなく、君が「うまく」やっていることを上司やチームの外部にいる人達に知らせる必要があるということだ。「自分を売り込む」ようで嫌だというエンジニアもいる。だしかにそうかもしれないが、その効果は絶大だ。

攻撃的な仕事は、ユーザーに見えるものである。見た目の輝かしいものであったり、興奮してもらえるものであったり、プロダクトのセクシーさを伝えるものであったりする(UIの改善・スピード・相互運用性など)。防御的な仕事は、プロダクトを長期的に健全にするためのものである(リファクタリング・機能の書き換え・スキーマの変更・データマイグレーション・モニタリングの改善など)。防御的な仕事によって、プロダクトの保守性・安定性・信頼性は高まる。だが、政治的な信頼性を獲得することは出来ない。防御的な仕事ばかりしていては、プロダクトが動いていないと思われる。古いことわざの言葉遊びをすると「認知した者勝ち」だ。
ぼくたちは、技術負債がどれだけあっても、防御的な仕事に時間や労力の1/3-1/2をかけないというルールを作っている。それ以上は政治的自殺行為につながるからだ。

マーケティングの人のことを考えるとゾッとするのは何故だろうか?それは、エンジニアリング文化と相容れないからだ。僕達の文化は事実に満ち溢れている。コードはコンパイル「できる」と「できない」しかない。ソフトウェアは機能を「持つ」と「持たない」しかない。問題は解決「できる」と「できない」しかない。説明を「引き伸ばす」ことはしない。事実だけを話す。そして、事実を変えるために働く。マーケティングの人間は嘘ばかりついている。僕たちは嘘をつきたくない。意思決定をするときには、秩序・予測・正確な説明が必要だ。マーケティングは事実を歪めると思っているので、エンジニアの実力主義の本能に反するのである。エンジニアは優れたプロダクトが常に勝利すると信じている。「最高」というのは、客観的に高品質で効果的なことであり、テレビの広告の宣伝文句ではない。

プログラマは論理的な思考が発達しすぎているが、多くの人間は論理と感情を同じだけ使う。そして、マーケティングの人間は感情操作に精通している。

Gitがアルファギークに大人気なのは、UnixライクなOSと同じ理由だ。学習は難しいが、絶大な力が手に入る。アルファギークの好むトレードオフだ。・・・こうしたソフトウェアは、右端にいる技術系の人達の要望に応えることを誇りとしている。

多くのプログラマPerlPythonRubyのほうがPHPよりも「優れている」と言うだろう。プログラムが読みやすいので、長い目で見れば保守もしやすい。成熟したライブラリもある。ウェブに公開したときにも安全でセキュアだ。でも、PHPのほうが人気がある(少なくともウェブ開発においてはそうだ)。なぜだろう?・・・高校生は友達からコピーできるという理由で、なんとなくPHPを選んでいる。本を読まなくてもいいし、膨大なチュートリアルをやる必要もない。真面目なプログラミングパターンを覚えなくてもいい。自分で手を加えるにはそのほうが便利なのだ。・・・プロダクトは最初の体験が超重要なのだ。

成功しているソフトウェアというのは、問題を限定してそれを上手く解決したものだ。あらゆる問題を下手に解決するのではなく、多くのユーザーの共通の問題を上手く解決しているのである。

ユーザーと遣り取りをする時に重要なのは、絶対に空いてを見下さないということだ。コンピュータを扱う能力が高ければ、一般的知能が優れているわけではない。頭のいい人であっても、コンピュータを単なる道具として使う人は多い。デバッグした理化学的手法で問題と調査したりすることに関心はないのである。・・・ユーザーのことを馬鹿だと思うのは、トランスミッションの修理や問題の診断ができない君のことを自動車工が馬鹿だと思うのと一緒だ。

Googleの検索サービスのことを魔法だと思っている人は多い。しかも、自分のコンピューターの一部だと思っている。・・・お婆ちゃんの友達が、Googleが会社でスキー旅行に行くという話を聞いて起こっていたこともある(まだ会社が小さかった頃の話だ)。それはひどい!

Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか

Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか